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龍谷大学法学部は10月28日、主に「マスコミ論Ⅱ」受講生らを対象に大阪公立大学准教授の菅野拓さんによる災害をテーマにした講演会を開きました。2024年は元旦に能登半島地震が発生し、「朝市」で知られる輪島市で震度7を記録して大規模火災が起きました。半島では、点在する高齢者中心の集落で今なお上下水道や道路の復旧が進まず、避難所で不自由な暮らしを強いられている人たちが、石川県内に約350人(10月1日現在)もいます。
菅野さんはホームレス支援など弱者をサポートする活動から出発しました。東日本大震災や熊本地震などの厳しい現場に入り、行政とNPO などを結ぶコーディネーターとして活動を積み重ねてこられました。現在は、石川県の馳浩知事のアドバイザーを務めるなど、復興支援に尽力されています。

この日は冒頭、1930年の北伊豆地震と2016年の熊本地震の避難所の写真を示し、戦前と21世紀の避難所が、同じように広い場所に雑魚寝するだけでプライバシーもない点で共通するとし、「なぜ、日本の避難所はいつまでも見知らぬ人の隣で寝るような状態から改善しないのか。日本より経済的に弱く、地震国のイタリアでも、避難所にはワインと温かい料理が提供され、仕切りのある寝床も用意されている」と問いかけました。
個人の生活が犠牲になる避難所が運営される理由として、菅野さんは被災者支援の根拠となる災害救助法は「1947年にGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の働きかけで成立した」と指摘。約80年が過ぎ、現在の社会の実情と会わなくなっていると語りかけました。法的な根拠に加え、民間の力を使うことなく、すべてを行政が抱え込んでいる運用にも問題があるとし、「避難所の食事でも、プロの調理人に依頼して国が店の休業補償をすれば、イタリアのような温かい食事も提供できる」と解決法のヒントも提案しました。
受講生からは、法律の面のほか、「学生として被災地に何ができるか」といった質問も出され、菅野さんは「龍大は、ボランティアが積極的に活動してきた実績がある。ぜひ、一度被災地に出向いて実情を体験して考えてほしい」と呼びかけました。




 龍谷大学は京都にある大学です。その京都は、歴史都市、文化都市、観光都市、大学都市という特徴を有するとともに、ものづくり都市(産業都市)でもあります。
 そのようなことから、経営学部で開講する「京都企業論」では、京都企業(京都にある企業)について学んでいます。今年度は、受講生が関心を有する企業を対象にしたグループワークを中心に進めていくことになっていますが、それに先立って以下の4人のゲスト講師をお招きして、講演いただきました。

 株式会社島津製作所(島津製作所創業記念資料館館長 川勝美早子さま)
 株式会社イシダ(執行役員 岩﨑佳生さま)
 豊田旅行(豊田陽さま)
 佐々木酒造株式会社(代表取締役社長 佐々木晃さま)

 産業都市としての京都は、伝統産業と近代産業の両者が密接に関連しながら発展を遂げてきました。受講生たちは、4人の方の講演を通じて、そのことを実感してくれたように思います。以下は、受講生の感想です(一部、抜粋したものがあります)。


 科学技術の最先端に触れることができ、特に医療や環境分野での社会貢献に感銘を受けました。高精度な分析機器が、現代社会の課題解決に大きく寄与している点に強く共感し、企業としての持続可能な取り組みや、次世代技術の開発への情熱を感じ、技術と社会のつながりを再認識する良い機会となりました。 [川勝さんのお話を聞いて]

 イシダが、情報、計量、表示、検査、包装と計量・包装機器業界の全てを網羅していることに改めて驚きました。また、売り上げがずっと右肩上がりというのも、イシダの需要の高さが分かります。BtoBメーカーとして、創業から131年もの長い間経っているのも、京都の企業ならではの短期的利益だけを求めない確固とした価値観をお持ちになっているからだと感じました。 [岩﨑さんのお話を聞いて]

 観光の種類や、業界構造、オーバーツーリズムなど、観光業について全く知らなかったところから、多くの事を学ばせていただき、ありがとうございました。外国に訪れることは、日本の当たり前が当たり前ではないと気づかされ、世界を深く理解する契機だと思いました。 [豊田さんのお話を聞いて]

 京都のお酒は伏見が有名かなと思っていたが、今日のお話を聞いて西陣の佐々木酒造さんでも多くのお酒を製造されていることを知った。お酒の様々な事業を展開されている中で失敗したものや成功したもののお話を聞き、自分も何か物事を始めるにはまずはアクションを起こすことが大事だと学んだ。  [佐々木さんのお話を聞いて]

(文責:科目担当 細川孝)


豊田陽さん


佐々木晃さん


2024年11月16日(土)に、龍谷大学に留学中の交換留学生16名と日本人学生2名が龍谷大学付属平安高校を訪問し、付属平安高校のプログレスコース(龍谷大付属コース)・グローバル英語専修クラスの生徒たちとの交流会に参加しました。この交流会が開催されるのは今回で2回目となります。

ビンゴゲームなどのアクティビティのほか、お互いの出身国や言語について、昼食をとりながらグループで話すなどの国際交流を行いました。

交換留学生スール・ケイリさん(タリン大学・エストニア)は、「日本の学校の制服や校舎、学校生活などの様子はアニメなどの媒体を通してしか見たことがなかったが、実際に学校を訪問し高校の生徒とともに楽しい時間を過ごせたことが思い出に残った」と話してくれました。

留学生にとっては、高校生の方々に校舎を案内してもらったことが大変、印象に残ったようです。今回の交流会が、龍谷大学付属平安高校の生徒のみなさん、そして本学の交換留学生にとっても長く思い出に残り、外国語を学ぶモチベーション、または異なる文化や価値観を理解するひとつのきっかけとなることを願います。



多世代交流会の様子

第19回を迎える砂川学区多世代交流会は、砂川小学校、砂川学区自治連合会、砂川学区社会福祉協議会、龍谷大学短期大学部社会福祉学科(黒川ゼミ・中村ゼミ・伊藤ゼミ)が主催し、毎年実施しています。今年から京都市伏見区役所深草支所に後援いただきました。

多世代交流会は10月30日(水)が本番となりますが、準備に2回、振り返りに1回の合計4回行います。

学生たちは、社会福祉士受験基礎資格取得を目指しています。短大と小学校がどちらも正課授業の位置付けで多世代交流会に取り組み、双方の教育効果を目指しているところが本取組の特徴です。学生たちは、社会福祉士教育の一環として地域交流・孤立支援・グループワークの手法や地域の役割を、本交流会を通して実践的に学びます。

1回目:10月9日(水)のテーマは、「始まりのワーク」です。

多世代交流会に参加する京都市立砂川小学校3年生は、少し緊張した様子で大学に来てくれました。チームのメンバーが出迎えます。


多世代交流会の様子

小学生、地域の人、学生で、これから4回交流するチームの結成の印として旗作りをします。それぞれに自分たちでチーム名を付け、旗にさまざまな思いを書き込んでいきます。


多世代交流会の様子

2回目:10月16日(水)のテーマは「砂川紹介、砂川理解」です。

小学生は地図を学んだばかり。おすすめの店、好きな場所、秘密の場所をその理由も含めて学生、地域の人に頑張って伝え、付箋に書いて貼っていきます。地域の方がその話を聞きながら、昔の砂川の話をしてくださいます。過去と現在の話から、砂川の未来につなげていきます。


多世代交流会の様子


多世代交流会の様子

本番:10月30日(水)はいよいよ本番です。

第一部は、クイズ大会です。地域女性会からは「砂川クイズ」、小学生からは「今どきの小学生」、学生からは「大学を知ってもらう」というテーマで、クイズを出し合います。


多世代交流会の様子

緊張がほぐれたところで第二部は、地図を見ながら砂川にあったら良いものを考えていきます。砂川の良いところもたくさん出てきました。模造紙に書き込んで、最後に発表します。発表者は小学生、しっかり発表できました。


多世代交流会の様子


多世代交流会の様子


多世代交流会の様子


多世代交流会の様子

4回目:11月6日 クロージング

4回にわたって交流したチームが解散です。お互いに学んだことを語り合い、感謝の気持ちを伝え合います。学生から小学生には感謝の気持ちを表したカードを贈り、小学生からはダンスを披露してもらいました。
最後に小学生、学生、地域の方のメッセージがあり、多世代交流会は終了しました。


多世代交流会の様子


多世代交流会の様子


多世代交流会の様子


多世代交流会の様子


多世代交流会の様子


多世代交流会の様子


 実践真宗学研究科では、体系的な理論研究と実習を中心とした現場での活動を軸に、”理論と実践”を取り組んでいます。
 実践真宗学研究科において重要な位置づけである実習について、毎年、「実習報告会」を開催し、修了生が実習の成果を研究科の内外に向けて発信しています。
 今年度は、10月31日(木)に龍谷大学実践真宗学研究科 実習報告会を開催しました。
 実習報告会の内容について、先輩たちの実習報告を聞いた、実践真宗学研究科1年生の学生の皆さんの声をもとにご紹介します。


那須研究科長よりご挨拶

1.「地方過疎寺院でもできる伝道活動」
   発表者:研究科3年 島井さん

今回、島井さんの発表の中では、過疎地域の葬儀以外の伝道の可能性として宿坊が挙げられていた。実際に宿坊を行っている和歌山県の寺院に訪れ自身の体験・住職へのインタビューを通して宿坊・キャンプ場を運営する上での問題点を挙げられていた。
 過疎寺院での宿坊の問題点として挙げられていた点として、
・宿坊を運営するための人員を必要とする
・外国人の対応が必要なため一定の語学力が必要である
・宿坊を利用するだけで門徒が増えているわけではない
 という点等の問題点から、過疎地域寺院でもできる伝道活動の条件として、
・1回あたりの値段が安価である
・近所の方が気軽に参加できる
・実施する側が疲弊しない
 等が挙げられていた。
 質疑応答では、都会でも宿坊が存在しているが、過疎地域寺院=宿坊が良いということではないのではないか、という質問に対して、都会では生活音が多く、過疎地域寺院ならではの静かさなどがないという点などを挙げて答えられていた。
(コメント 研究科1年 藤田さん)


研究科3年 島井さん

2.「仏教的背景のある高齢者施設における仏教者介入の可能性 ―職員の実態調査より―」
   発表者:研究科3年 金尾さん
 
 今回の金尾さんの発表では、仏教的背景を持つ高齢者施設において僧侶が介入することの意義や役割について、施設職員へのアンケート調査と聞き取り調査の結果をもとに発表して頂きました。
 近年では、高齢者施設における看取りの件数が増えつつあり、今後看取りの場としての役割が大きくなると考えられるため、施設職員が利用者との死別をどのように受け止めるのかということが課題になるという問題意識から、施設職員への調査をもとに僧侶介入の可能性を探求されていました。そして調査の結果、施設職員は僧侶の介入に対して、看取りの場で悲しんでいる人に寄り添うことや、利用者との日常的なコミュニケーションなどの役割を期待しており、僧侶は看取りの場のみならず利用者が元気な時からの関わりが求められていることが明らかになったということでした。
 また、発表の最後に、高齢者施設における僧侶介入には様々な課題はあるものの、その可能性は十分にあり、僧侶にしかできない役割を示すことが今後重要になるということをはっきりと述べられていたことが印象的でした。
(コメント 研究科1年 森谷さん)


研究科3年 金尾さん

3.「浄土真宗における葬送儀礼の課題と可能性 ―先祖供養意識に着目して―」
   発表者:研究科3年 中山さん

 中山さんは、浄土真宗の葬儀儀礼における僧侶と門信徒の先祖供養意識の違いを研究しています。寺院に求められているのは「先祖供養」で、多くの人がこれを宗教心として理解しています。また、門信徒の中には「先祖供養=追善供養」という理解が広がっています。実際には、浄土真宗のすべての仏事は「報恩感謝」の場であり、追善は不要とされています。そのため、この誤解を排除する必要がある一方で、門信徒の思いや心情を否定することは適切なのか、中山さんは疑問を呈していました。
 長崎県では、「精霊流し」と呼ばれる爆竹を用いた伝統行事が行われており、これは盆前に逝去した人の遺族が故人を偲ぶためのものです。中山さんは、この長崎県の浄土真宗の寺院に実習に赴き、「先祖供養」という言葉についての考え方を調査したと述べています。
 現代の先祖供養意識を明らかにすることで、僧侶と門信徒の葬儀儀礼に対する考え方の違いを浮き彫りにすることができます。
 しかし、「追善供養」という浄土真宗の教義とは異なる心情を、阿弥陀仏の報恩感謝の行に変換するには、依然として課題があると思いますが、この試みが成功すれば、門信徒の心情を尊重しつつ葬儀儀礼を行うことが可能になり、それを通じて浄土真宗のみ教えを広めていく道が開けるのではないかと感じました。
(コメント 研究科1年 柳川さん)


研究科3年 中山さん

 今回の実習発表会を経て、発表者は、これまでの実習に対する手応えや修士論文の執筆に向けての気づきを得ることができました。
 また、先輩たちの報告を聞いた学生たちは、今後取り組んでいく自らの実習に向けて、たくさんヒントを得られたことと思います。



森田先生、葛野先生からも貴重なご意見をいただきました。


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