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龍谷大学 犯罪学研究センター(Criminology Research Center)では、犯罪をめぐる多様な〈知〉の融合と体系化を目的とし、現在14のユニットでの研究活動が行われています。
研究ユニットの1つである「政策評価」ユニットでは、浜井 浩一 ユニット長(本学法学部教授)のもと、犯罪学(犯罪防止)における科学的エビデンスの構築と共有を目的として、2000年に国際研究プロジェクトとして始まったキャンベル共同計画(Campbell Collaboration: C2)に協力した政策評価研究が行われています。

このたび犯罪学研究センター「政策評価」ユニットの2018年度の活動成果物として、龍谷‐キャンベルシリーズ「キャンベル共同計画 介入・政策評価系統的レビュー」第13号を発行しました。
同時に 犯罪学研究センターのウェブサイトでもPDFデータを公開いたします。
<掲載コンテンツ>
1. 虐待により家庭から保護された児童の安全、養育の永続性、ウェルビーイングのための親族ケア
2. 先進国の、低収入や社会的に不利な立場におかれた家族への小児保健および福利のための金銭的給付


今回のレビューを通じて、エビデンスについて考える機会や成果を活用する機会が増える一助となることを期待しています。


「キャンベル共同計画(Campbell Collabolation: C2)」は、社会、行動、教育の分野における介入の効果に関して、人々が正しい情報に基づいた判断を行うための援助することを目的する国際的な非営利団体です。

「キャンベル共同計画(Campbell Collabolation: C2)」は、社会、行動、教育の分野における介入の効果に関して、人々が正しい情報に基づいた判断を行うための援助することを目的する国際的な非営利団体です。


龍谷‐キャンベルシリーズ「キャンベル共同計画 介入・政策評価系統的レビュー」第13号

龍谷‐キャンベルシリーズ「キャンベル共同計画 介入・政策評価系統的レビュー」第13号

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【PDFデータ】龍谷‐キャンベルシリーズ「キャンベル共同計画 介入・政策評価系統的レビュー」第13号

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はしがき

2016年6月、龍谷大学は、「龍谷・犯罪学」を構築し、日本国内だけでなく、広く世界に海外にアピールすることを目指し、犯罪学研究センターを開設した。同センターは文部科学省私立大学研究ブランディング事業に採択された。これまで、『Ryukoku-Campbell Series』は、龍谷大学矯正・保護総合センターの研究プロジェクトの一つとして第11号まで発刊してきたが、その研究内容に鑑み、今後は、政策評価に関する研究プロジェクトの活動として犯罪学研究センターが引継ぐこととなり、本号がその2号目である。
このプロジェクトの目的の一つは、刑事政策を含む社会政策に関する国際的な評価研究プロジェクトであるキャンベル共同計画(Campbell Collaboration)と協力し、その成果を広く公表することにある。キャンベル共同計画は、社会政策の中で「何が(科学的に)効果があるのか」についてのエビデンスを集め、評価し、広めることを目的としている。龍谷大学では、これまでもキャンベル共同計画の日本代表である静岡県立大学の津富宏教授と協力し、キャンベル共同計画の成果の中でも「矯正・保護」、つまり犯罪者処遇に関するエビデンスを中心に、評価報告書であるレビューの翻訳やウェッブサイトでの公表に協力してきた。
今後は、犯罪学研究センターの開設を契機として、キャンベル共同計画の日本語版ホームページの運用を含め更に連携を強化することとなった。そして、政策決定者、実務家、研究者に対して、その成果をより身近なものとして活用してもらうために発刊してきたブックレット『Ryukoku-Campbell Series』についても、犯罪者処遇だけでなくより幅広い犯罪対策をカバーして発刊する予定である。
本号に掲載するレビューとして選んだのは、「虐待により家庭から保護された児童の安全、養育の永続性、ウェルビーイングのための親族ケア」と「先進国の、低収入や社会的に不利な立場におかれた家族への小児保健および福利のための金銭的給付」の2本である。前者は、虐待のために自宅から離された子どもの安全性、永続性、幸福感において、「親族を里親とした場合」と「非親族を里親とした場合」とで差があるのかどうかを検証したもので、後者は、貧しく恵まれていない家庭への金銭的援助は、相対的な貧困の状態を改善し、子どもの健康、福祉、学業上の習熟度を向上することにつながるかどうかを検証したものである。どちらも刑事政策ではなく、社会福祉政策を対象としたものであるが、少年司法と児童福祉とは密接に関係した領域であり、私たちにとっても重要な示唆を含んだ内容となっている。ぜひご一読願いたい。

各レビューのポイントを簡単に紹介する。
一つ目は、「虐待により家庭から保護された児童の安全、養育の永続性、ウェルビーイングのための親族ケア」である。これは、最近、欧米において、虐待によって親から引き離された子どもを、親族を里親として預けることが増加していることを背景に、里親が親族の場合と、そうでない場合とで子どもの安全性、永続性、幸福感(ウェルビーイング)に差があるかどうかを検証したものである。結論から言うと、虐待のために自宅から離されざるを得なかった子どもの安全性、安定性、幸福感を確保する観点からは、親族を里親とした子どもは、そうでない子どもよりも行動面や精神面の状態が優れていることが明らかとなった。親族が里親の場合には、全体に問題行動が少なく、行動も適応し、精神障害が少なく、感情面も良好であった。また、親族が里親の場合には、より安定し永続的な生活が経験でき、非親族の場合の子どもよりも組織的虐待を受けにくい傾向も指摘された。レビューでは、親族が里親の場合のほうが、そうでない場合よりも支援が少なくて済むことが明らかとなったが、最終的には、養子縁組か生みの親の元に戻ることが好ましい最終目標であると結論づけている。
二つ目は、「先進国の、低収入や社会的に不利な立場におかれた家族への小児保健および福利のための金銭的給付」である。このレビューは、恵まれていない家庭への金銭的援助が、相対的な貧困の状態を改善し、子どもの健康、福祉、学業上の習熟度を向上することにつながるかどうかを検証したものである。結論から言うと、金銭的援助だけではあまり効果は期待できなさそうである。少なくとも、レビューでは、金銭的利益を提供することが、子どもの健康や福祉を向上させる介入としてすぐに効果があると確信を持って言うことは出来ないと書かれている。ただし、支給された現金の使い道に制限が無かったことや、受給方法において厳格な条件をもうけていたことを考慮すると、この結論は一般化できないとも指摘されている。金銭的な福祉プログラムについては、直接的な金銭的援助よりも財政的なアクセスや財政に関する啓蒙的なアプローチのほうが効果的であるという研究もあり、貧困家庭などに対してどのような形での支援が効果的か、今後の成果が待たれる。
これまでのブックレットで津富宏教授が記しているように、キャンベル共同計画の成果であるレビューは、これまでの研究を概観するような単なるレビュー(ナラティブ・レビュー)ではない。疫学の基本的な考え方にのっとり、レビューの計画段階から、対象やその方法が適切であるかの審査を経て、更に、メタ分析の方法など、レビューそのものが、系統的レビューとして適切であるかどうかの審査を経た上で公表される。読者には、この二つのレビューを単なる学術誌の論文の一つとしてではなく、膨大な時間と手間隙をかけた、現時点で最良のエビデンスであることを理解した上で、じっくりと読み、その成果を活用する方法を考えていただきたい。

龍谷大学犯罪学研究センター 政策評価ユニット長 浜井浩一


3月21日、札幌コンサートホールKitaraにて、第42回全日本アンサンブルコンテストが開催され、本学の吹奏楽部からクラリネット四重奏が関西代表として出場しました。
ギヨーム・コネソン作曲の「プレリュードとファンク」を演奏し、見事、金賞を受賞いたしました。
ご声援いただいた皆さま、本当にありがとうございました。
詳細は課外活動特設HP“RYUKOKU SPORTS+”をご覧ください。
https://ryukoku-sports.jp/windmusic/?p=2504

【演奏メンバー】
東 寿美佳(経済学部 現代経済学科 3回生 B♭clarinet)
阪尾 優治(社会学部 社会学科 3回生 B♭clarinet)
竹内 まどか(文学部 歴史学科 日本史学専攻 2回生 Aclarinet)
村上 凜(社会学部 現代福祉学科 2回生 Bassclarinet)


金賞を受賞した部員と若林総監督


コミュニティマネジメント実習の一つとして滋賀県栗東市で実施された「かたつむプロジェクト」の成果が出版物になりました。
笠井賢紀准教授が担当する同プロジェクトでは、社会学部学生が栗東市の活動拠点「かたつむ邸」で地域住民と交流を続け、同市で行われている「東海道ほっこりまつり」に参画するなど、現場での体験や学びを続けてきました。その一環として同市の左義長調査をおこない、その内容をまとめました。

  書名 別冊淡海文庫26 栗東市の左義長からみる地域社会
  著者 笠井賢紀
  発行 サンライズ出版
  仕様 B6判 並製本 総204 ページ
  発行部数 1000 部 定価 1800 円+税
 
本の詳細はコチラをご覧ください。





 仏教総合博物館「龍谷ミュージアム」では、4月20日(土)から6月9日(日)まで、企画展「因幡堂 平等寺」を開催いたします。

 これに先立ち、本日3月20日(水)からお得意な前売り券を販売いたします。

 会期中は、大釜 諦順 師(因幡堂平等寺住職)、長村 祥知 氏(京都文化博物館)による「記念講演会」の他、学芸員による「スペシャルトーク」や「ギャラリートーク」、ナイトミュージアムなどの関連イベントも開催いたします。

 詳細は、龍谷ミュージアムのホームページをご覧ください。


【概要】

 四条烏丸の南に伽藍を構える因幡堂平等寺。因幡堂は東寺・西寺以降、平安京(洛中)に初めて建った仏堂のひとつでした。「日本三如来」と称され、天竺伝来と伝わる薬師如来を本尊とし、その由緒が因幡堂縁起絵巻に描かれるほかは、これまで因幡堂の宝物についてはほとんど知られていませんでした。
 今回の展示では、因幡堂伝来の宝物を中心に仏像20体が並ぶなど、重要文化財5件を含む64件の宝物や史料が展示されます。
 京都にお住まいの方も、京都通を自認する方も、知られざる古刹・因幡堂の全貌を是非ご覧ください。

【前売り券取扱い】

 ・前売りは3月20日(水)~ 4月19日(金)
 ・ローソンチケット(Lコード:51460)、セブンチケット(店内マルチコピー機)などで販売




2019年3月5日、龍谷大学 犯罪学研究センターは第8回「CrimRC(犯罪学研究センター)公開研究会」を、本学深草キャンパス 至心館1階で開催し、約10名が参加しました。
【イベント概要>>】https://www.ryukoku.ac.jp/nc/event/entry-2982.html

今回の研究会では、「犯罪社会学ユニット・意識調査ユニットの研究進捗状況」について、上田光明氏<犯罪学研究センター嘱託研究員/同志社大学・高等研究教育機構・特定任用研究員(助教)>による報告が行われました。


上田光明氏<犯罪学研究センター嘱託研究員/同志社大学・高等研究教育機構・特定任用研究員(助教)>

上田光明氏<犯罪学研究センター嘱託研究員/同志社大学・高等研究教育機構・特定任用研究員(助教)>


犯罪社会学ユニットと意識調査ユニットは、協働で「国際自己申告非行調査(International Self-Report Delinquency Study: ISRD)」に携わっています。
このISRDとは、統一した質問紙(アンケート)による調査を世界各国の中学生に対して実施し、その結果を比較・共有しようとする国際プロジェクトで、非行・被害の特徴やその背景の解明、学問的な理論検証に強みを持つと言われています。さらに、国際比較によって、国家間の類似点や相違点を引き出すこともできます。

これまで日本はこのISRDに参加してきませんでしたが、犯罪学研究センターの設立を機に、若手研究スタッフを中心に2017年にISRD-JAPANが設立されました。現在、ISRD第3回調査(ISRD3)*1に参加するために活動しています。上田氏は、当センターの犯罪社会学ユニット・意識調査ユニットがISRD-JAPANと連携して、どのような活動をしているのかを報告しました。
【参照】ISRD-JAPANプロジェクト

意識調査ユニットは、ISRD調査の企画立案から実施までを担当します。具体的には、調査票の翻訳、リサーチデザインの策定、各種関連機関との連絡、データ入力などを行います。
これまでの活動として、ISRD-JAPAN全体ミーティングの実施やISRDの中心メンバーを招聘したレクチャーの実施、他国のISRD調査チームの現地視察・意見交換を通じて「ISRD3日本語版調査票」を完成させました。また、その調査票や調査方法に問題点がないかを確認すべく、2018年12月、国内でプレ調査*2を実施しました。上田氏は、「プレ調査実施後に聞き取り調査を行った結果、中学生にとって理解しにくい設問が存在した。また、タブレットを利用する調査に関する、幾つかの問題点が浮き彫りになった」と報告しました。そのうえで、「調査票の翻訳が完成し、プレ調査を通じて課題を明らかにすることができ、今後の実査に向けて有益かつ効果的な準備ができたという点において順調に研究サイクルが循環している」と本ユニットの研究進捗状況を報告しました。

犯罪社会学ユニットは、意識調査ユニットが行った調査や収集したデータを基に、データ分析とデータ管理を行います。データ分析は、ⅰ)日本の中学生の非行や被害の実態を把握し、ⅱ)彼らの非行を説明する犯罪学理論を同定し、政策的提言を導出することが目的です。データ管理は、調査データを国内外のデータアーカイブに寄贈することで定量的研究の拡大・拡充を促進し、研究成果を海外へ向けて発信することを目的としています。



上田氏は、本ユニットの最も大きな成果として、2018年の第18回ヨーロッパ犯罪学会年次大会(サラエボ、ボスニア・ヘルツェゴビナ)に若手研究者を派遣したことでユニットメンバーの国際化が進んだ点を挙げました。同学会では各自が関連した研究報告を行うと同時に、毎年同学会と同じ場所で開催されるISRD全体ミーティングにも参加し、各国のISRD関係者と情報交換を行いました。上田氏は、「ISRDのネットワークを通じて、多くの海外の研究者と交流することや、国際学会での報告経験を重ね、本ユニットメンバーのグローバル化は大いに進展した。とりわけ、国際学会に派遣したメンバーで、自身の研究成果を英語で業績化することに着手している人がいることは大いに評価できる」と手応えを述べました。

一方で、意識調査ユニットは、ISRDのプロトコルに従った調査*3を実施するために、各自治体の教育委員会や学校関係者とコンタクトを取り、調査の目的や方法を丁寧に説明すること、犯罪社会学ユニットは、各々のメンバーのデータ処理スキル向上、国内外データアーカイブへのデータ寄託先選定といった、各ユニットの今後の課題を挙げました。

さいごに上田氏は、「現状、日本人による英語論文の数は非常に少ない。若手研究者の国際学会への継続的派遣に加え、国際的なジャーナルへの投稿も行い、研究成果を世界に発信していきたい」と抱負を述べ報告を終えました。

ISRD研究の更なる発展のために、意識調査ユニットは、2019年3月29日、龍谷大学深草キャンパスで公開セミナー「バルカンの犯罪学」を開催します。
【イベント概要>>】https://www.ryukoku.ac.jp/nc/event/entry-3239.html

「CrimRC(犯罪学研究センター)公開研究会」は、犯罪学研究センターに関わる研究者間の情報共有はもとより、その最新の研究活動について、学内の研究員・学生などさまざまな方に知っていただく機会として、公開スタイルで開催しています。
今後もおおよそ月1回のペースで開催し、「龍谷・犯罪学」に関する活発な情報交換の場を設けていきます。


津島 昌弘(本学社会学部教授、犯罪学研究センター 研究部門長・「犯罪社会学・意識調査」ユニット長)

津島 昌弘(本学社会学部教授、犯罪学研究センター 研究部門長・「犯罪社会学・意識調査」ユニット長)


岡邊	健(京都大学大学院教育学研究科 准教授・犯罪学研究センター嘱託研究員)

岡邊 健(京都大学大学院教育学研究科 准教授・犯罪学研究センター嘱託研究員)

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【補注】
*1「第3回調査(ISRD3)」
第1回調査(ISRD1)は、13ヵ国が参加し、1992-1993年に実施された。第2回調査(ISRD2)は、2005-2007年に31ヵ国の参加を得て、実施された。最新の第3回調査(ISRD3)は、2012年に開始され、約40カ国が参加している。

*2「プレ調査」
海地方X市の中学校で、同校の1年生、2年生、3年生の各1クラスで実施した。

*3「正式な自己申告非行調査」
人口規模の大きい都市(2都市以上)で実施。調査対象自治体の全ての中学校のクラスをサンプルに見立ててランダムに抽出し、1都市あたり900名(内訳:中学1年生300名、2年生300名、3年生300名)に調査を行う。
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【>>関連ページ】
犯罪学研究センター・意識調査ユニット
https://crimrc.ryukoku.ac.jp/org/science.html#s02
犯罪学研究センター・犯罪社会学ユニット
https://crimrc.ryukoku.ac.jp/org/society.html#s01


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