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<森のある大学 龍谷大学里山学研究センター 第2回研究会 概要>

日時:  2020年8月25日(火)10:00~12:00
第1発表:「「龍谷の森」における教育(瀬田)と市民活動」
     林 珠乃氏(先端理工学部・実験講師)
第2発表:「「龍谷の森」の変遷と環境教育(深草)」
     谷垣 岳人氏(政策学部・准教授)

 
 「龍谷の森」とは、龍谷大学瀬田学舎に隣接する水平面積38haの里山林のことです。龍谷大学が、1994年にこの土地を購入して以来、ここでは、市民向け講座を展開する龍谷エクステンションセンター(REC)による自然観察会を皮切りに、学生や教員のフィールドワークや研究、小学生を対象にした龍谷ジュニアキャンパス、総合学習、子ども理科実験・工作教室など、様々な里山利用がなされています。また、2003年に龍谷大学の教職員や市民によって「龍谷の森」里山保全の会が結成され、同会が中心となり、林道整備や倒木処理、腐葉土作りなど本格的な保全活動が行われています。
 今回の第2回研究会では、こうした「龍谷の森」における様々な環境教育活動の中心を担い、また、「龍谷の森」での生態物調査を行っている林珠乃氏(先端理工学部・実験講師)と谷垣岳人氏(政策学部・准教授)より、瀬田学舎と深草学舎それぞれの教員の立場から「龍谷の森」での市民や学生に対する様々な環境教育活動の内容を報告していただき、「龍谷の森」に関する情報(「龍谷の森」とは何か、「龍谷の森」でこれまでに何を行ってきたのか)を共有するとともに、今後の「龍谷の森」の利活用についての議論を深めました。
 


オープンキャンパスにおける「里山ツアー」  の様子

里山保全の会による腐葉土作り

 林氏(瀬田学舎)は、先ず、瀬田学舎に属する学生と「龍谷の森」との関わり(フィールドワーク、卒業研究)、オープンキャンパスにおける「里山ツアー」や夏休みにおける子ども理科・実験工作教室の内容などを説明し、「龍谷の森」が学生や市民にとって貴重な場であることを示しました。林氏は、次に、「龍谷の森」里山保全の会の活動内容を詳述し、近年では保全の会以外にも参加を呼び掛け、実際に(CSR活動として)外部企業や大学内のサークルが参画していることを述べました。


「龍谷の森」をぐるっと一周回るCルートで確認された植物


「龍谷の森」でテントを張り、日の出から1時間観測して確認された鳥類 赤いラインは「龍谷の森」を保全するきっかけとなったオオタカ


 谷垣氏(深草学舎)は、先ず、「龍谷の森」の変遷について、この森がどのような経緯を辿り、今に至るのかを説明し、その中で様々な利活用や保全の活動が行われている旨を指摘しました。谷垣氏は、次に、「龍谷の森」における生態物調査や植物調査の内容を詳述し、多様な生態系や植生があることを述べました。さらに、谷垣氏は、深草学舎に属する学生と「龍谷の森」との関わり(例えば、「里山学」、「生態学のすすめ」などといった講義)や学生以外の里山利用の広がりの事例を挙げた上で、「龍谷の森」は、「里山の生物多様性」の場としてだけでなく、これら「龍谷の森」における環境教育を通した「人と自然との関係性」も学ぶ場でもあり、「地域の多様性(生物・文化)を発見し多世代間の縁を結ぶ学の場」であることを示しました。

 いずれの発表も、里山学研究センターの根幹に関わる内容であり、また、実践的な立場から「龍谷の森」の歩みを明示したものでした。そのため、両報告者に対する質疑応答では、子どもの福祉(森や自然と子どもや保育教育との関係)、「龍谷の森」全体の明確な位置づけ、里山を通じた学生間の交流など、様々な観点から今後の「龍谷の森」の利活用に関する議論が行われました。


2020年度前期は各学部教務課窓口を閉室し、在学生の各種証明書はポータルサイトから申請を受け付け、郵送しておりましたが、9月9日(水)以降、各事務室の開室に伴い、証明書自動発行機及び、各学部教務課窓口での受付を再開します。
通学が困難な学生に向けては、ポータルサイトからの申請、郵送対応も継続して実施します。

ポータルサイトから申請した各種証明書発行手数料は、9月9日以降入構する際に証明書自動発行機にて発行手数料分の「各種証明書交付受領証」を購入し、所属学部教務課に提出してください。

※「各種証明書交付受領証」は証明書自動発行機のメニューのうち、『各種申請』の中に表示されています。
 購入方法や、発行済みの証明書が不明な場合は、所属学部教務課に問い合わせてください。


「政策学部ってどんな学部なんですか?」
オープンキャンパスや進学相談会で、よく聞かれる質問です。

例年であれば、政策学部の教職員、学生広報団体が高校生のみなさんに政策学部が
どんな学部で、どんなに魅力のある学部かを直接お伝えしていますが、今年度はなかなか直接みなさんにお会いしてお伝えする機会がありません。

パンフレットに記載の内容だけでは、オンラインオープンキャンパスだけでは、政策学部の魅力を伝えるには足りない・・・!ということで、より政策学部のおもしろさを知ってもらうために、政策学部学生広報団体イベントスタッフの学生が、魅力発信動画を作成しました。

8月に公開した3本の動画に続き、今回はインタビュー動画シリーズです!
9月8日(火)より随時公開していきます。お楽しみに!

【イベントスタッフからのメッセージ】


今回、政策学部の学生、先生方に、「政策」について本音で語ってもらいました。

この動画シリーズでは、政策学部の魅力や醍醐味、政策学部独自の地域課題解決プログラムである「Ryu-SEI GAP」その他、クラスサポーター制度について、
それぞれの視点からのリアルな声が聞けると思いますので是非ご覧ください!!


犯罪学は、あらゆる社会現象を研究の対象としています。今回の「新型コロナ現象」は、個人と国家の関係やわたしたちの社会の在り方自体に、大きな問いを投げかけています。そこで、「新型コロナ現象について語る犯罪学者のフォーラム」を通じて多くの方と「いのちの大切さ」について共に考えたいと思います。

今回は、佐藤 舞 准教授(モナッシュ大学・犯罪学研究センター 嘱託研究員)のコラムを紹介します。

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同じウイルス、違う対応:オーストラリアからみた日本

 オーストラリアに移住してから一年半、その半分の期間は自宅で仕事をしている。2020年1月は森林火災による大気汚染の影響で、2月はゴルフボール大の雹による大学の建物へのダメージで、3月からは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって、大学は閉鎖され、授業や会議は全てオンラインに移行した。

 国際機関や各国は、3月にCOVID-19対策を次々と発表した。世界保健機関(WHO)は、COVID-19をパンデミックと位置づけ、 刑事司法に限定すると、ヨーロッパ拷問防止委員会や国連が拘禁施設収容者の安全と人権を守るための指針を発表した。 *1 国レベルでは、ドイツ、イギリス、アメリカ(ニューヨーク州およびカリフォルニア州)が刑事施設におけるCOVID-19対策を打ち出した。

 同じく3月に、オーストラリア政府も、COVID-19についての刑事施設内での感染予防・確認・管理についての指針を発表した。 *2 また、オーストラリアの研究者は、3月4月、8月(準備中)に、オーストラリア政府に対して公開書簡で、拘禁施設に収容されている人々、特にオーストラリア先住民の人権および安全を守るために、限定的釈放を呼びかけた。オーストラリア政府は施設内での対応が可能であるとし、要請を受け入れていないが、受刑者のCOVID-19感染者拡大、また感染拡大を防ぐために24時間監房から出られない状態にいる受刑者がいることが明らかになっていることから、方針を変更する可能性は十分ある。

日本政府の対応は、上記で紹介した国際機関や政府に比べて1ヶ月以上遅れている。大阪拘置所の刑務官の感染、また警視庁渋谷警察署において被留置者の感染が判明しているにもかかわらず、4月末まで「矯正施設における新型コロナウイルス感染症感染防止対策ガイドライン」(6月3日改訂)は公表されなかった。

 8月19日現在、私の住むメルボルン・ビクトリア州は、老人ホームでのクラスターが第2波の始まりとなり、8月2 日から6週間続く予定のロックダウンの3週間目に突入している。夜間20時から翌朝5時まで外出禁止、必需品の買い物は1世帯につき1人のみ、1回1時間の運動は自宅から半径5キロ以内と規定され、違反は罰金の対象になる。またオーストラリア全体への更なる感染拡大を防ぐため、ビクトリア州の国境は厳しく警備されている(写真参照)。ビクトリア州を出るには、事前に目的地の州から入州許可証を得て、14日間自己隔離する必要がある。


ビクトリア州とニューサウスウェールズ州の国境警備の様子。ロックダウンが既に解除されていたキャンベラ・ACT州からメルボルン・ビクトリア州へ筆者が引っ越した7月29日に撮影。


 日本とオーストラリアのCOVID-19対策は全く異なる。日本の対応は前述の通り他国より遅く、厳しいロックダウンは行なっていない。また、感染者数がここ数ヶ月増えるなか、経済を再開し、旅行を促すGo to トラベルキャンペーンも実施されている。両国の人口100万人あたりの感染者数(1週間の平均)を比べると、4月・5月に日本がオーストラリアの感染者数を上回った時期を除いては、厳しいロックダウン等の措置を素早くとったオーストラリアと比べて、日本の人口あたりの感染者数は少ない(グラフ1参照)。ソフトロックダウンにもかかわらず、人口あたりの感染者数はオーストラリアより低く、死者数が抑制されている日本について、WHOのテドロス・アダノム事務局長は、日本を「成功例」としてとりあげている。この成功をBBCは主に、政府の命令がなくても、日本国民はもっぱら外出を控え、細心の注意を払って行動したからであると説明している。


グラフ1

グラフ1


 普段からマスクをするなど日本人の生活習慣に他との違いは多少あるかもしれないが、日本とオーストラリアとの1番の差は、PCRの検査率である。日本は先進国でありながら、千人あたりの検査数(1週間の平均)がオーストラリア、イギリス、アメリカと比べて極めて少ない(グラフ2参照)。また、オーストラリアでは自らの判断でどんなに軽い症状でも検査を当日受けられるのに比べて、日本では、検査を受けられるまでに時間がかかり日本医師会は検査拡大について緊急提言をしている。日本のCOVID-19による死者数の少なさは、検査を受けずにCOVID-19によって亡くなっている人がいる可能性を否定できない(「死因究明と新型コロナ〜PCR検査のトリアージ〜」を参照)。


グラフ2

グラフ2


 COVID-19をコントロールすることに苦戦しているオーストラリアだが、ロックダウンに伴う国民の経済的、精神的負担は大きい。留学生の授業料に頼っているオーストラリアの大学の多くは、大学教員の解雇が始まり、私の勤めているモナッシュ大学も約300名のスタッフが解雇される予定だ。不安定な日々ではあるが、ビクトリア州首相とチーフ・メディカル・オフィサーが毎日行う記者会見は、検査を徹底し、把握できているデータと、データに基づく方針を国民に正確に提供しようとする姿勢が評価されている(8月18日の記者会見のビデオのリンク*3 。 一見COVID-19の抑制に成功したかのように見える日本だが、把握されていない感染者数とそれに伴う感染拡大が心配だ。もし、感染爆発が確認された場合、その時の日本政府の対応は…?

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*1 詳しくは、CrimeInfoの「COVID-19と「刑事拘禁」」を参照:https://www.crimeinfo.jp/articles-dissertations-books/covid-19/#COE
*2 施設内で72時間以内に2人以上の被収容者ないしスタッフに急性の呼吸器感染症が認められた場合を潜在的感染爆発、これに加えて1人以上の感染が検査で確認された場合を感染爆発と定め、その場合の対応策を規定。
*3 スウェーデンの対応は、オーストラリアと異なるが、データに基づいたCOVID-19対応という点は似ている:https://www.ryukoku.ac.jp/nc/news/entry-5683.html


佐藤 舞 准教授(モナッシュ大学・犯罪学研究センター 嘱託研究員)

佐藤 舞 准教授(モナッシュ大学・犯罪学研究センター 嘱託研究員)


佐藤 舞(さとう まい)
モナッシュ大学 准教授・犯罪学研究センター 嘱託研究員
<プロフィール>
専門は犯罪学。ロンドン大学キングス・カレッジ校法科大学院で博士号を取得。これまでにオックスフォード大学、レディング大学、オーストラリア国立大学で准教授を務める。2020年7月より、モナシュ大学 准教授に着任。2019年1月には、本学深草キャンパスにおいて開催した刑務所の「いま」を知る写真展の企画に携わったほか、「龍谷・犯罪学」英語セミナーの講師としても登壇した。

関連記事:
>> 2019.02.05【犯罪学研究センター】嘱託研究員 佐藤 舞氏 インタビュー

【特集ページ】新型コロナ現象について語る犯罪学者のフォーラム
https://sites.google.com/view/crimrc-covid19/


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