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世界禁煙デーはWHO (世界保健機関)が制定した禁煙を推進するための記念日です。
本学においても世界禁煙デーである5月31日に受動喫煙防止に関するチラシ等を休み時間に配布しました。
健康増進法が一部改正され、2019年7月に学校、病院、児童福祉施設等、行政機関の庁舎は、原則敷地内禁煙となります。
学内において、今後も引き続き取り組みを行う予定です。


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 4月から6月にかけて食料農業システム学科の淡路ゼミ・山口ゼミ・金子ゼミの学生がイオンスタイル大津京店やイオンモール草津で滋賀県産の野菜を販売しています。
 この取り組みは、イオン株式会社と株式会社東近江あぐりステーションとの共同プロジェクトで、売り場のレイアウトやポップ、ポスター作りをすべて学生が行うというものです。大量の地元産野菜をどのように販売するか検討しながら実習します。

 学生も大型スーパーでの店づくりに戸惑うことがありましたが、試行錯誤を重ねて、販売のコツをつかんできたようです。売れ行きをこまめにチェックし、レイアウトや商品の配置を変えて、狭い売り場面積で売り上げを伸ばす工夫を凝らし、販売手法を実体験しながら学んでいます。

販売の様子は農学部教員ブログでも紹介
https://ryukokuagr.blogspot.com/2019/04/blog-post_26.html

淡路ゼミHP
https://www.agr.ryukoku.ac.jp/laboratory/awaji.html

山口ゼミHP
https://www.agr.ryukoku.ac.jp/laboratory/yamaguchi.html

金子ゼミHP
https://www.agr.ryukoku.ac.jp/teacher/kaneko.html






2019年5月28日(火)、農学部開講科目「発酵醸造学Ⅱ(担当:資源生物科学科 植野教授)」において、大阪国税局 岸部輝一 酒類監理官および山下 龍也 酒類業調整官 、大津税務署 堂川 正徳 酒類指導官を講師としてお招きし、「酒税・酒類行政について」と題してご講演をいただきました。
国税局では、「租税教育の充実」をはかるため、社会人となる手前の大学生に講演を行い、税についての正しい知識を学ぶを提供しています。
一方、発酵醸造学では、発酵の原理と醸造に関する内容を学び、日本酒などの発酵醸造についても学びを深めます。また、龍谷大学では、2017年度に「清酒・ビール及び果実酒製造免許」を取得しており、研究における清酒、ビール・果実酒の製造が認められております。
 学生には醸造の知識だけでなく、日本の税収において酒税は大切な税金の一つであることも含めて知っていただく機会としてこの度の講演が行われました。
講演では、大阪国税局 岸部 酒類監理官から国税庁の紹介、使命などが説明され、その後、山下調整官と堂川指導官から酒税の沿革や特色及び酒をめぐる最近の動向なども説明されました。学生は、専門的な醸造の内容と、醸造の技術によって製造されるお酒が税という観点で社会にどのようなつながりがあるかを学ぶ貴重な機会となりました。

【講師から学生に向けたメッセージ】
この度は、貴重なお時間を頂戴し、講義をさせていただき有難うございました。学生の皆様には、醸造学とは違った領域の「酒税・酒類行政について」の講義にもかかわらず、熱心にご清聴くださり感謝申し上げます。租税には多様な税目があり、税負担を経済活動の様々な局面に求めております。その中で酒類は、酒税が課される財政上重要な物品であり、安定した税収が見込まれることから、国家財政において重要な役割を果たしております。今回の講義を通しまして、酒税の内容や国税庁の酒類業の所管官庁としての取り組み等につきましてご理解いただければ幸いであります。
学生の皆様にとりまして、大学時代は、様々なご経験を重ねられ、ご自身がやりたいことや好きなことを見つけ出す時間だと思います。ご自身の夢の実現には「計画」と「準備」が大事に成ろうかと思いますので、一日一日大学生活を大切に過ごしていただきたいと思います。           大阪国税局酒類業調整官 山下龍也



「子どもの生活と遊びを支える保育者」と題して、稲荷こども園 園長 油谷幸代先生に講演をしていただきました。油谷先生は本学の卒業生であり、稲荷こども園は保育実習の実習園でもあります。
講演では稲荷こども園の異年齢混合保育について、なぜ、異年齢混合保育に取り組んだのか、乳児担当制保育とは、異年齢混合保育とは、異年齢保育の取り組み内容についてご説明いただきました。さらに、どのように異年齢保育を周知したのか、環境整備はどのようにしたか、クラス編成はどのようにしたか、日課、行事、玩具の選び方・並べ方、保護者の変化など詳しくご説明いただき、稲荷こども園で実習していない学生にも具体的に理解できる内容でした。
 また、異年齢保育へ移行する時のご苦労や保護者からの意見、変化など油谷先生のご経験をふまえ、今後、学生はどのように大学で学び、取り組めば良いか、さらに今後の保育実習に向かうために何をすべきか、保育士として何を心に留めておかなければならないかなど、今後の学生生活や保育者としての職業生活において、さらに学びを深めるよう助言をいただきました。本学の大先輩から後輩たちへ、「こどもの心を育てること」、「乳幼児期が人としての基盤を作る時期であること」を念頭に置くことの大切さがひしひしと伝わる時間になりました。
<学生の感想(抜粋)>
★油谷先生の講義をお聴きして、異年齢保育の捉え方が変わりました。子どもの心を育てられるように、残りの大学生活での学びを励みたいと思いました。
乳児担当制保育のお話しの中で、子ども一人ひとりに1人の保育者が付いて食事をするとのこと、一人ひとりすごく丁寧に関わっておられることが理解出来た。
★乳児担当制保育は子ども達にとって安心できる存在になれるように信頼や愛着を築いている。この様な一人ひとりの成長を支えていける保育士になりたいと思いました。
★来年春から保育者として働けることになってからは、油谷先生のように子どもに向き合い、保護者の方と協力して行動できる保育者になりたいです。
★保育園が第二の家庭で、こどもの生活の基盤になるところであるということを理解した上で、こどもたちにどのような保育をすることがベストなのかということをよく考えておられるのだと感じました。私もこどもたちがどうしたらより良く過ごせるか、常に疑問や発見などを大切にできる人になりたいと思いました。
★異年齢混合保育では、こども達が一緒に遊ぶ中で、年少者は年長者をモデルにし、まねをして助けてもらうことによって成長していけるし、年長者は年少者に優しく接し、助けるなどして成長できることを知りました。
★こどもたちにとって良い保育とは何かと、常に考えることができる保育士になりたいと思いました。




科学鑑定ユニットでは、揺さぶられっこ症候群(SBS)*1 理論に関する科学的信頼性の検証を中心に研究を行っており、2018年・2019年には国際シンポジウムを開催しました。今回は、本ユニットの研究員の二人をお迎えし、共同代表を務めるSBS検証プロジェクトでの活動を振り返りつつ、SBS問題が抱える課題や今後の展望について語っていただきました。


秋田 真志(Akita Masashi)

秋田 真志(Akita Masashi)


秋田 真志(Akita Masashi)
本学 犯罪学研究センター嘱託研究員、大阪弁護士会 弁護士(しんゆう法律事務所)、SBS検証プロジェクト共同代表

刑事弁護を専門に活動。裁判における科学的証拠の重大性を了知し、多領域の医師・研究者とのネットワーク構築に注力している。


笹倉 香奈(Sasakura Kana)

笹倉 香奈(Sasakura Kana)

笹倉 香奈(Sasakura Kana)
本学 犯罪学研究センター客員研究員、甲南大学 法学部教授、SBS検証プロジェクト共同代表、えん罪救済センター 副代表

専門は刑事訴訟法。冤罪に関わるテーマを研究するかたわら、冤罪被害者を救済するための活動を精力的に行っている。
【関連記事>>】刑事弁護OASIS > えん罪救済センターとSBS検証プロジェクトは何を目指すのか


古川原 明子(Kogawara Akiko)

古川原 明子(Kogawara Akiko)

インタビュアー
古川原 明子(Kogawara Akiko)
本学 法学部准教授、犯罪学研究センター「科学鑑定」ユニット

生命と刑法の関わりを研究。現在は「揺さぶられっこ症候群」理論が司法に及ぼしてきた影響を検証中。
【関連記事>>】犯罪学研究センター > 2018年2月 国際シンポジウム 開催レポート



古川原:
本ユニットで揺さぶられっこ症候群を研究する発端となったのが、2017年4月、本学の法科学研究会*2 において、お二人に「揺さぶられっこ症候群と刑事裁判」のテーマで講演していただいたことでした。改めて、SBS問題に取り組むようになった経緯をお聞かせください。

笹倉:
2011年から1年間、米・ワシントン大学で在外研究をしていた際に、イノセンス・プロジェクト*3 の活動に参加しました。そこで現地における揺さぶられっこ症候群での冤罪事件の多さを耳にし、帰国後に国内外の文献を集め出したことが始まりです。SBS事件を扱う正木幸博弁護士(大阪弁護士会、科学鑑定ユニット嘱託研究員)へ情報提供などを行うようになり、2017年1月、正木弁護士を通じて秋田弁護士とこの問題について初めて連絡をとりました。

秋田:
私は2015年に、ある女性からSBS事件の弁護依頼を受けたことがきっかけです。子どもが硬膜下血腫を起こした事案でした。詳しい状況を見ると、揺さぶられっこ症候群を引き起こすような児童虐待はなく、不慮の事故によるものだと確信を持ちましたが、立証する決め手がありませんでした。その依頼者は、殺人未遂罪で逮捕・勾留された上、その後傷害罪で起訴されてしまいました。その事件の弁護活動に奔走していたとき、正木弁護士から笹倉先生を紹介してもらったのです。

笹倉:
SBS問題は、日本の刑事司法における諸問題を凝縮したようなテーマです。情報交換するうち、SBS問題へ本格的に取り組みたいと意見が一致しました。犯罪学研究センター矯正・保護総合センターがある龍谷大学であればSBS問題を提議し、広めていくうえでご協力いただけるのではと考え、古川原先生にご相談して法科学研究会での発表に至りました。

古川原:
それから2年が経ちましたが、日弁連の欧州調査を皮切りに、SBS検証プロジェクトの設立や国際シンポジウムの開催、論文の発表など、驚くべきスピードで精力的に活動されてきました。
【論文参考リンク>>】:「龍谷法学51巻」リポジトリ(1号、3号、4号にてシンポジウム記録を連載)

秋田:
近年、海外では揺さぶられっこ症候群の科学的信頼性を疑問視する声が大きくなっています。特に2014年、スウェーデンの最高裁において逆転無罪判決が出たことは画期的でした。そこでまず日弁連の欧州調査にあわせて、2017年8月にスウェーデンでのSBS問題に対する詳細な調査を行いました。帰国後には法律家や医師をはじめ、国内外のさまざまな人と議論を構築していくために笹倉先生と共にSBS検証プロジェクトを設立しました。さらに、日本でSBS問題をより多くの人に共有してもらうには国際的な知見を広めることが必須だと実感したため、犯罪学研究センターにご協力いただいて、2018年2月に初の国際シンポジウムを開催したのです。



笹倉:
シンポジウム後、2018年8月〜9月にも欧州で追加調査を行いました。そして、2019年2月に国内3ヵ所で国際セミナー・シンポジウムを開きました。また2018年のシンポジウムをきっかけに、SBS事件の冤罪被害者による自助グループの活動も支援しています。これらの活動を通してネットワークが着実に広がり、児童相談所の職員や医師の間でもSBS問題に理解や関心を示してくださる方が増えてきています。

古川原:
SBS検証プロジェクトは、実務家と研究者がタッグを組んでいる点が特徴的ですよね。

秋田:
実務家にとって、研究者は裁判で闘うための武器を与え、磨いてくれる存在です。国内外の最新の研究論文を、背景事情まで理解したうえで内容を紐解き我々に託してくれる。非常に心強いです。

笹倉:
研究者側としても、自分の研究を実務に役立てていただけます。また現場の動きを鮮明に理解でき、新たな経験や知見、研究テーマを得る機会を得ています。この架橋は、社会問題の解決へ向けた大きな一手になると思います。

秋田:
今後は法医学を含む医師の方々をはじめ、もっと他領域・他職種を巻き込んで、学際的な取り組みに繋げていきたいですね。



古川原:
SBS問題への取り組みについて、それぞれ専門の立場から今後の課題と展望をお聞かせください。

秋田:
SBS刑事事件は、弁護側の証拠収集を筆頭に、あらゆる問題に対する高度な弁護技術が必要とされますが、弁護側の体制はまだ不十分と言わざるを得ません。体制の強化が急務だと感じています。

笹倉:
刑事訴訟法の分野にとって大きな課題の一つが「冤罪の防止と救済」であり、そのためには事実を見極めて科学的に分析・検証していくプロセスが必要です。今後はたとえば公判調書の分析など、もう少し踏み込んだ研究を進め、冤罪の防止・救済のモデルケースを確立していきたいです。
また、SBS検証プロジェクトを語るうえで欠かせないのは、多くの若い弁護士が熱心に取り組んでくださっている点(※)です。プロジェクトのコアとなる方々がどんどん無罪判決を勝ち取り、得た内容をプロジェクトに還元してくださる仕組みが強固になりつつあることを頼もしく思っています。
※【取り組みに関する参考媒体>>】現代人文社 > 「季刊 刑事弁護」94号

古川原:
業種を超えて理解者や協力者が増えてきた今、活動に対する評価をどのように感じていらっしゃいますか。


秋田:
最近は少し追い風を感じます。報道機関においても、冷静な目を持つ人が増えている印象です。ただ同時に逆風も強くなってきました。我々の主張が、SBS推進論の立場を取ってきた方々にとって批判対象となっているんです。ですが、我々は決して児童虐待を擁護する立場ではありません。現在のSBS議論の問題点は、虐待かどうかの判断基準が不明確なために不幸な親子分離や冤罪を生んでいる点です。

笹倉:
これまで児童虐待が社会問題化し、SBS推進論が急速に広がったことで「虐待があったかどうかの判断は可能である」との前提のもと議論が進んできてしまった。「判断がつかない、わからない」という潔い科学的な態度が失われ、虐待ありきの診断に傾きがちであったと考えます。児童虐待の問題は、ときに感情論になりやすい一面を持ちます。冷静に建設的な議論を重ねていくための状況を構築することが、SBS問題解決への重要な糸口になると思います。

秋田:
笹倉先生も私も、見解や立場の異なる方々ともエビデンスに基づいた議論を重ね、SBS問題がより良い方向へ進んでいくよう活動していきます。

古川原:
本ユニットとしても、プロジェクトの発信するメッセージが正しく広く社会へ伝わるよう、今後も協力体制を強化していきたいと思います。本日はありがとうございました。



科学鑑定ユニットでは、今後も揺さぶられっこ症候群の理論に関する科学的信頼性の検証を進めていくとともに、引き続き当WebサイトでSBS問題に取り組むメディア、医師、またSBS仮説の被害者へのインタビューを掲載する予定です。

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*1 揺さぶられっこ症候群(SBS)
「揺さぶられっこ症候群(SBS)」とはShaken Baby Syndromeの略で、1970年代に英米で提唱。硬膜下血腫・網膜出血・脳浮腫の三徴候は、激しく子どもを揺さぶることで生じるという仮説。日本においても、児童相談所における虐待判断、警察の捜査や裁判で多く採用されるが、近年、海外ではこの仮説を疑問視する裁判例が相次いでいる。
 最近では「虐待による頭部外傷(AHT, Abusive Head Trauma)」という包括的な名称も用いられる。

*2 龍谷大学 法科学研究会
科学研究費新領域「法と人間科学」石塚班の活動の一部として発足し、2016年度以降は龍谷大学矯正・保護総合センターの助成下にて運営されてきた研究会。2017年度以降、犯罪学研究センター 科学鑑定ユニットがその活動を継承している。

*3 イノセンス・プロジェクト
1992年に米・ニューヨーク州で設立された、冤罪被害者の救済・支援を行うための調査、弁護や支援活動を無報酬で行う民間の団体。DNA鑑定など科学的証拠を活用して雪冤(せつえん)のためのサポートを行う。


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