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 2019年6月11日(火)、「食の循環実習Ⅱ」において、元サントリー食品インターナショナル株式会社 食品事業本部 商品開発部 顧問 太田 裕見氏を講師としてお招きし、「ウイスキーにまつわる話」と題してご講演をいただきました。
日本初の国産ウイスキーづくりに取り組んだサントリーだからこそ語ることのできる、日本と世界のウイスキーの違いやその歴史、またウイスキーの製造過程で起こる成分の変化から市場動向までウイスキーにまつわる幅広いテーマのお話を伺うことができました。

 また、同時間の別クラスにおいては、元味の素株式会社 食品事業本部 技術顧問 水澤一氏を講師としてお招きし、「食品や食品業界について」ご講演をいただきました。
 食文化や食のスタイルが多様化する日本で、冷凍食品への需要が高まることや価格競争のお話いただきました。また、食の安心・安全意識の高まりなど、業界が抱える課題について考えました。製品開発にかかわる話はとても興味深く、特に今や調味料として大活躍している「鍋キューブ」の誕生秘話やCMを使用した購買戦略は、ここでしか聞くことができない内容でした。

 おふたりの講演を聴いた学生たちは、普段聞くことのない内容に聞き入っている様子でした。ここから「食」に対して関心を広げ、様々の活動に繋げてほしいと思います。



2019年6月1日、法務省主催・ヤフー株式会社共催によるイベント「刑務所・少年院×立ち直り・地方創生アイデアソン(通称:ケイムション)」が行われ、浜井 浩一教授(本学法学部/犯罪学研究センター 国際部門長/矯正・保護総合センター長)と犯罪学研究センターのスタッフが参加しました。

このイベントでは刑務所・少年院出所者の立ち直りや再犯防止を考えることを目的に、「立ち直りの新しい仕組み」や「法務省および刑務所職員の気づいていない、刑務所が持つ価値や地域に還元できる資源の活用方法」などについてアイデアソン*1を実施。ヤフー本社のオープンコラボレーションスペース「LODGE」を会場に、法務省職員やヤフー社員、民間企業社員、教育機関職員、学生、少年院出身の更生した方々、全国7か所の刑務所・少年院の所長、地方自治体職員など、約160人もの多様な職業や世代が参加し、白熱した議論を展開しました。



会の冒頭、名執 雅子氏(法務省矯正局長)が主催者あいさつに立ち「法務省は、この10年にわたり“開かれた刑務所”への方向転換を図ってきた。とりわけ、受刑者や保護観察対象者らに対する再犯防止の改善指導教育や就労支援など、社会復帰に向けたサポートを提供することが当たり前になってきた。受刑者の高齢化など刑務所は社会の縮図。次の被害者を生まないために、再犯防止策を地域の方々と共に考えていきたい」と述べました。
つづいて共催者あいさつに立った鈴木 昭紀氏(ヤフー株式会社 コーポレートグループ SR推進統括本部CSR推進室 室長)は「ヤフーのIT人財育成プロジェクト」は昨年、美祢社会復帰促進センター(山口県美祢市)でインターネットを活用した日本初の受刑者向け職業訓練『ネット販売実務科』を実施。情報技術で人々や社会の課題解決に寄与した」ことを紹介しました。



そして、今回の「なぜ刑務所と地方創生なのか」というテーマに関して、主催者からの話題提供が行われました。「防犯×まち=初犯が減る」というスキームから、「立ち直り×まち=再犯が減る」というスキームを発想。地域での初犯・再犯を減らすためには、刑務所・少年院と自治体や地域住民、企業など外部との連携強化が欠かせないのではないか。一例として、民間のノウハウや人的つながりの活用を企図したPFI(民間資本主導)方式の刑務所である山口県美祢市の「社会復帰促進センター」が紹介されました。
西岡 晃氏(山口県美祢市長)は「ヤフーと連携した受刑者向け職業訓練『ネット販売実務科』を通じて、地産外消の広がりから、さらなる美祢ブランドの向上に期待したい」と意気込みました。
>>ヤフーストア「道の駅おふく美祢市ミネコレカート」/



ゲストスピーカーの新井 博文氏は、自身の少年院への入所経験からIT関連団体で働く現在までを振り返り、「立ち直りにはつながりの数と質が大切だった。成功体験を一つひとつ積み重ね、次の可能性へとアクセスしてきた中で、良いコミュニティは連鎖していくものだと実感した」と述べました。そして、更生できた人とそうでない人との違いは、“愛されたと感じた回数の違い”にあるではないかと示唆しました。

つづいて主催者側からアイデアソンの4つの具体的なテーマが提示され、はじめにローカルトークと題して各矯正施設が現状や課題を提供しました。
【テーマ1】「少年院出院者が、彼らの立ち直りを支援してくれる人・場所・情報とつながる仕組みの作り方」
 >>ローカルトーク提供施設:加古川学園(兵庫県加古川市)
【テーマ2】「就労や地域貢献につながる刑務所・少年院における農作業の在り方/農作物の活用方法」
 >>ローカルトーク提供施設:帯広刑務所(北海道帯広市)
【テーマ3】「刑務所・少年院が有する人的・物的資源の地域社会での活用方法」
 >>ローカルトーク提供施設:国際法務総合センター(東京都昭島市)・東日本成人矯正医療センター(東京都昭島市)・立川拘置所(東京都立川市)
【テーマ4】「刑務所・少年院と地方自治体がコラボレーションした地域と刑務所・少年院のPR方法」
 >>ローカルトーク提供施設:川越少年刑務所(埼玉県川越市)・松山刑務所(愛媛県東温市)・浪速少年院(大阪府茨木市)

次にこれら4テーマに関してアイデアソンを実施。個々で検討したアイデアをペアでブレインストーミングしていき、ふたたび個々に戻ってアイデアシートを作成して、良いと思ったものに投票を行いました。


数々のアイデアシート

数々のアイデアシート


場内のアイデア投票風景

場内のアイデア投票風景

投票により、生み出された数百にも及ぶアイデアから優れたものが幾つか選定されました。そして、上位アイデアの約10グループに分かれて、再びアイデアを深掘りした上で各グループの代表者が最終発表。さいごに、法務省関係者および鈴木 昭紀氏(ヤフー株式会社)、西岡 晃氏(山口県美祢市長)による審査・結果発表が行われました。

上位アイデアとして選ばれたのは、下記パネルの3案です。
○『役立ちたい!出前するお節介サービス』
(少年院の教官および少年による、地域の手の届かない課題解決サービス)
○『刑務所ごはん×こども食堂』
(昼は一般向けの「プリズンレストラン」・夜は困っている方に向けた「つながるレストラン」)
○『監獄フェス』
(全国の刑務所を舞台にした地域交流&体験型イベント)


今後、法務省のプロジェクトとしてこれら上位アイデアは必ず実現し、選ばれなかったアイデアについても実現可能性を探っていくそうです。


上位3アイデアに選出されたパネル

上位3アイデアに選出されたパネル


アイデアパネルの数々

アイデアパネルの数々


グループワークのようす

グループワークのようす



終了後は、交流の時間が設けられ、少年院等の矯正施設に収容された経験を持つ青少年による料理が振る舞われました。彼らをサポートする「NPO法人クラージュ」は、退院後の青少年が円滑に社会復帰できるように住居の斡旋や就労支援、心のケアを行っています。


今回のイベントに参加した浜井教授は「いま国をあげて再犯防止に取り組んでいるが、課題は罪をおかした人の立ち直りだけに限ったことではなく、“社会との連帯”にある。受刑者はやがて地域にかえっていく存在なので、刑務所・少年院と地域のつながりが欠かせない。受刑者の社会復帰の意欲を高めるために、受刑者が塀の外のカフェでバリスタとして働くようなイタリアの刑務所での先行的な例もある。地方創生をテーマに考えるならば、地域や市場のニーズと矯正施設の強みが合致するような商品やサービス開発が良いのではないか。刑務作業は手間暇をかけられる分、高品質で安心・安全なものづくりができる。日本の刑務所・少年院においても、マーケットに精通した専門家や企業と連携しながら、地域の特性を活かした農産品やレストラン経営などの試みが行われることに期待したい」と感想を述べました。



犯罪学研究センターでは、今後とも再犯防止にかかわる活動に積極的に参与し、龍谷大学ならではの「人にやさしい犯罪学」の創生に向けた研究と社会実装活動を展開していきます。

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【補注】
*1 アイデアソン(英:ideathon)

同じテーマについて皆で集中的にアイデアを出し合うことにより、新たな発想を創出しようとする取り組みのこと、および、そうした取り組みを主とするイベントのこと。アイデアとマラソンを組み合わせた造語。


 ボランティア・NPO活動センターでは、深草と瀬田の両キャンパスの学生スタッフが集まって、年に1度オリエンテーション合宿を行っています。この合宿は、新学生スタッフがセンターの活動を理解する場であると共に、上回生にとっても今までの活動の振り返りや今後の活動について改めて考えるためのものでもあります。今年は6月8日(土)・9日(日)の2日間に渡って深草キャンパスで実施し、1回生から4回生までの約80名が以下のプログラムを行いました。

オリエンテーション合宿「継続は力なり~合宿だけでは終わらせない~」
■1日目6/8(土):深草キャンパス21号館401教室
・オープニング~アイスブレイク
  企画メンバーの紹介とセンター長の挨拶の後、グループ分けのため自己紹介&絵合わせアイスブレイクを行いました。
・コミュニケーションワーク1
 「気持ちの良い話し合いとは?」を意識しながら、テーマを決めて合意形成まで到達するグループワークを行いました。
・アイスブレイク~コミュニケーションワーク2
  グループを変えて再度アイスブレイクを行った後、テーマに沿って多くの意見を出し合い、気づきを得るグループワークを行いました。
・ボランティア・NPO活動センターの理解
  コーディネーターから、センターの歴史や役割、学生スタッフに求められること、センター事業についての説明を行いました。

■2日目6/9(日):深草キャンパス7号館 学生交流スペース
・コーディネートワーク
  先輩・後輩を2人1組のペアにし、ボランティア相談する側と相談を受けて活動を紹介する側に分かれて、ロールプレイを行いました。求める活動のチラシをセンターまで探しに行くなど、実践的な内容となりました。
・+αワーク
  各キャンパスの同回生ごとに交流を深めた後、学生スタッフ企画について改めて考えたり、新しいことにチャレンジすることを促すワークを行いました。
・まとめワーク~クロージング
  この合宿を通じて得た各自の気づきや今後継続していきたいことなどを、各所属キャンパスのマスコットキャラクターの白黒ポスターに一人ひとり書き込みました。最後に4ヶ月間この合宿のために頑張ってきた企画メンバーの挨拶で合宿は終了しました。

 2017年度までは大学の研修施設で1泊2日で行っていた合宿ですが、大学の事情により昨年度からは深草キャンパスで行っています。宿泊して交流することが叶わない分、プログラム中で交流時間を設けたり、タイトルどおり合宿だけで終わらないようなたくさんの工夫が見られた内容になりました。
 参加した学生スタッフたちが合宿を通して学んだことを今後の運営に活かし、より多くの人に利用してもらえ、充実したプログラムを提供できるセンターに向けて活動していくことが期待されます。


企画メンバーと筒井センター長の挨拶


80名のアイスブレイクは壮観です


どんな話し合いだと発言しやすい?


意見の多様性ワークでは、真剣な表情で考えています。


2日目のコーディネートワークでは、センターを大活用!


宿泊できない分、同回生のざっくばらんな交流時間も設けました


まとめのワークで気づきやこれからの抱負を書いていきました。


充実した表情の参加学生たち


6月6日(木)に深草キャンパスにて、経済学部の神谷祐介ゼミの学生を中心に構成している「エシカル・クラブ」が活動を行いました。

この日は、キャンパス近隣の小学生を対象に、世界の出来事や、「持続可能な開発目標(SDGs)」をコンセプトとした参加型ワークショップを実施し、クイズやゲームを通じて、これらを分かりやすく知ってもらう機会を設けました。

このワークショップでは、3年生の内畑谷幸宜さん(谷ゼミ所属)の司会と、学生によるファシリテーションのもと、この日のために学生が独自に考案した「等身大エシカルすごろく」を行い、参加した小学生と一緒に楽しみました。

ワークショップに参加した小学生からは、今後自分自身で取り組みたいこととして、「ゴミをださない」、「ゴミを片付ける」、「木を折らないようにする」といったことが挙げられました。

今後も神谷ゼミと「エシカル・クラブ」では、今回のような活動を継続的に実施し、エシカルやSDGsの概念を楽しく普及させていきたいと考えています。






 「政策実践・探究演習(国内)洲本プロジェクト(以下、洲本プロジェクト)」(担当:白石克孝教授)の第1回合宿(1泊2日)を行い、19名が参加しました。
■1日目(5月18日)
例年、初回の洲本PJ合宿では、これまで取り組んできた成果を見学し、これまでの洲本PJの実績や背景を学んでいます。この洲本市の域学連携事業は7年目になるため訪問する場所が多く、マイクロバスに乗ってあちこちを巡る強行軍な1日目になりました。
 
 まずは、洲本プロジェクトのテーマである「グリーン&グリーン・ツーリズム」を理解するために、市内の再生可能エネルギー施設を見学しました。ウェルネスパーク五色にある竹チップボイラーや塔下新池(とうげしんいけ)、三木田大池では、ため池のうえに設置したフロート型の太陽光発電所、千草竹原の小水力発電システムを見学して説明を聞きました。

 また、本プロジェクトの卒業生が活動を続けている大森谷では、地元の方に案内してもらいながら竹林整備や棚田保全の話を聞きました。



 夜は、塔下新池の水を管理されている田主(たず)の皆さんと懇親会を開きました。初めて会うメンバーが多いので、学生の自己紹介と田主の自己紹介をしたあと、今年度の取り組みについて意見を交換しました。

■2日目(5月19日)
 洲本市安乎町(あいがちょう)の竹林で幼竹を刈りとる作業をしました。本プロジェクトでは2017年度から竹資源の活用に取り組んでおり、今年度からはメンマづくりに参加することになりました。

 背丈ほどに育った幼竹をのこぎりで刈り取って竹皮を剥ぎます。皮はメンマとは別に商品化できないか等、現在検討を行っています。収穫した幼竹は40数本あり、幼竹の長さと重量、使える竹皮の数、皮を剥いだあとの重量等を測りました。




 最後に、由良港にある武田食品冷凍株式会社に幼竹をもちこみ、工場で茹でて塩漬けにする加工工程を見学しました。洲本市地域おこし協力隊の高木さんからメンマづくりの説明を聞いたあと、竹林を所有する辻さんと武田社長を交えて、今年度のメンマづくりについて大学がどのように関わるか意見を交換しました。放置竹林の整備を含めながら淡路島産メンマのブランド化を一緒に考えていく予定です。




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