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 ボランティア・NPO活動センターでは、既にボランティア活動などを始めている学生向けに「ボランティアリーダー養成講座」を毎年2回実施しています。(第1回はこちら)
 2019年2月4日(月)に第2回目として、NPO法人 場とつながりラボ home’s viの山本彩代さんを講師に迎え、ボランティア活動に大切なコミュニケーション力を高める講座を実施しました。山本さんは学生と近い年齢でありながら、学生時代の経験からファシリテーターとしてまちづくりにも関わっておられます。
 43名の参加学生たちは9つのグループに分かれ、山本さん提案の以下のプログラムに取り組みました。

■講座内容:
1.4つの窓(自己紹介)
  各自の名前、普段していること、近況、今の気持ちなどをグループ内で共有
2.絵の伝達競争(アイスブレイク)
  お題①~⑩を絵だけで伝え、グループ対抗で早さを競う。
3.講師の自己紹介と学生団体時代の体験談
4.いいはなしあい わるいはなしあい(グループワーク)
  今まで経験した話し合いで悪い印象のものと、どんな話し合いが良いのかをグループ内で出し合い、全体で共有
5.ミニ講義
  会議を行う際に大切にしたいOARR、見える化、ゴールと目標の話
6.自己共感と4つの耳(グループワーク)
  話し合いの中で自分自身や相手を非難してしまう状態をジャッカル、受入れて心を開いている状態をキリンに置き換え、それぞれの役割で意見を言い合う。
7.気づきや感想の共有
  4のワークでいいね!と思った意見に★マークをつけていく

 山本さんの話し方がとても聞きやすく、まさに「話しやすい雰囲気」で講義が進みました。最初少し緊張気味だった学生たちも、アイスブレイクやワークが進むにつれて活発に意見交換できるようになり、以下のような感想が得られました。
 今後もボランティア・NPO活動センターでは、参加学生が色々な気づきが得られるような講義を提供できるよう取り組んでまいります。

■受講者感想抜粋:
・今、自分たちがしているミーティングが良いものなのか悪いものなのか、客観的に見て考えられる機会になった。相手や自分を否定したり決めつけたりするのではなく、想像力を豊かに、色々な視点でとらえていくことが大切なのだと思った。
・話し合いは自分だけで成立するものではないので、相手を尊重しつつ自分の意見を出すことが大切だとわかりました。明日からできることを考えられたので、早速実行したいと思います。
・人と話し合いをすることはとても難しいけど、この講座を受けて恐れずに話し合いをして、もし雰囲気が悪くなっても「ウェルカム・トラブル」と受け止めて頑張って行きたいと思った。
・4つの耳で聴くワークが難しいと感じたということは、普段できていないということだとわかったので、たくさんの視点から物事を見る練習をしたいと思いました。
・自分自身話しやすい場と話しにくい場、MTの課題などがいろいろあったのをうやむやにしている部分があったので、この機会にもっと深くチームでの話し合いについて考え、分析して次年度より良いものにしていけたらと感じた。


講師の山本彩代さん


4つの窓(自己紹介)ワークの様子


絵の伝達競争(アイスブレイク)では大いに盛り上がりました


上手く描けたグループの絵を見て回っています


話し合いについてのグループワークでは、真剣な表情で意見交換


4つの耳のグループワークの様子


いいね!と感じた他グループの意見に★マークを付けて回りました


 大手コンビニが子ども食堂を始めるなど、近年、子どもと食をめぐる問題について、様々なところで取り上げられてきました。長く子どもの虐待問題に関わる山田容准教授が、「子どもと食をめぐる問題について」食と農の楽しさを伝えるWEBマガジン「Mog-lab(もぐらぼ)」 で問題提起しました。

<Mog-labについて>
・農学部を有する龍谷大学では、大学の教育だけでなく、一般生活者の皆様にも食や農業関連の関心を高めていただくことを目的に、当サイトを通じて、より気軽に関連情報に触れていただける情報発信を進めています。
・旨味研究の第一人者で様々なメディアで執筆している、伏木亨龍谷大学農学部教授(日本料理アカデミー理事。日本農芸化学会賞受賞。飯島食品科学賞受賞。紫綬褒章受賞等)のコラムも定期掲載。

【記事のポイント】
・家庭の「食」は子どものカラダとココロを育む基盤になる
・餓死、偏食、口腔崩壊、孤食…子どもを脅かす、食をめぐる問題
・家庭の問題を、社会の視点でみることが改善への手がかりになる

 家庭での「食」は、子どもの体だけでなく、心を育む基盤になります。餓死、偏食、口腔崩壊、孤食など、子どもを脅かす、食をめぐる問題はたくさんあります。家庭内での子どもの食の危機は、見えにくく、深刻化していきましたが、ここ数年、子どもの貧困がクローズアップされ、満足に食べられない子どもがいる、ひとりであるいは子どもだけで食事をしている子ども達がいるという実態が報道され始めました。
 子どもの食の問題は、親へ怒りをぶつけ、指導や教育を迫るだけでは解決しません。まずは、家庭だけの問題として捉えず、少し社会的な視点を重ねてみることも必要でしょう。食にとどまらず育児そのものを家庭にのみ任せて良いのか、あるいは背負わせすぎていないのか考える契機になればと思います。(全文は、Mog-labをご覧ください)
 「子どもと食をめぐる問題」第二弾では、家事や育児につまずきを感じる親にフォーカスをあて、課題解決の方法を探ります。子ども食堂についても触れ、今後の展望について、記載する予定です。

<執筆教員のプロフィール>
山田 容(やまだ よう)

龍谷大学 社会学部 現代福祉学科准教授
同志社大学大学院社会福祉学専攻修了
民間企業、短大講師等を経て、2006年より現職

主な活動
・滋賀県内複数の要保護児童対策地域協議会委員
・虐待対応支援者へのスーパービジョン
・福祉施設、相談機関の職員研修講師



Mog-labサイトはこちらから

サイトURL : https://mog-lab.com/ 
Twitterアカウント:https://twitter.com/mogmoglab 
Facebookアカウント:https://www.facebook.com/moglabcom/ 

問い合わせ先 : 龍谷大学 学長室(広報) 担当 橋本 Tel 075-645-7882


 2月3日(日)に、2018年度「大津エンパワねっと」後期報告会を開催しました。
報告会には、本学学生、教職員の他、ご協力をいただいた地域の方々など、およそ50名が参加しました。
 「大津エンパワねっと」受講生の11期生12名(中央2チーム、瀬田東2チーム)が、地域の方々と1年かけて取り組んできた成果をチーム発表及びポスターセッションで報告しました。
 チーム発表では、活動の概要について説明を行い、ポスターセッションでは、各チームが具体的に取り組みを紹介し、参加いただいた地域の方々、教員から貴重なコメントや評価をいただきました。
 どの報告も、1年間の取り組みの総括にふさわしく、今後の学生の成長が大いに期待されるものとなりました。
 また、報告会の全体講評として、中央地区における活動については、安孫子邦夫氏(中央学区自治連合会 会長)より、瀬田東学区における活動については、薮本珠代氏(瀬田東文化振興会 事務局長)より、お話をいただきました。
 報告会終了後に開催された懇親会では、仲川欣伸氏(瀬田東学区自治連合会 会長)より乾杯のご発声を賜りました。終始和やかな雰囲気で学生と地域の方々との親睦を深めることができ、担当教員からは学生の1年間の努力が讃えられました。
 懇親会終了後には、チームごとに参加者のコメントを踏まえた総合的な振り返りや各自の次年度以降の学修計画の検討をおこないました。最後の最後までやりきった学生たちの今後が楽しみです。


「大津エンパワねっと」ページへは >>こちら
「社会共生実習」ページへは >>こちら


発表の様子


発表の様子


発表の様子


発表の様子


ポスターセッションの様子


ポスターセッションの様子


安孫子邦夫氏


薮本珠代氏


仲川欣伸氏


懇親会の様子


懇親会の様子


懇親会の様子


チーム「しんごうブラザーズ」


チーム「サクらんぼ」


チーム「セたから」


チーム「えんらく」


ふりかえりの様子


ふりかえりの様子


ふりかえりの様子


ふりかえりの様子


佐藤 舞 犯罪学研究センター嘱託研究員

佐藤 舞 犯罪学研究センター嘱託研究員


佐藤 舞(さとう まい)
本学 犯罪学研究センター嘱託研究員、オーストラリア国立大学 School of Regulation and Global Governance 准教授
<プロフィール>
専門は犯罪学。ロンドン大学キングス・カレッジ校法科大学院で博士号を取得。これまでにオックスフォード大学、レディング大学で准教授を務める。2017年より、NPO法人監獄人権センター・田鎖麻衣子氏と日本の死刑制度を含む刑事司法制度に関する情報サイト「CrimeInfo」を共同運営。2019年より、オーストラリア国立大学 准教授に着任。2019年1月には、本学深草キャンパスにおいて開催した写真展の企画に携わったほか、「龍谷・犯罪学」英語セミナーの講師としても登壇した。

「死刑制度の存置派多数」は揺るぎないものなのか?
イギリスとの縁は、日本の大学在学中に交換留学生として渡英したことが始まりでした。現地での学びを1年という短い期間で終えるには惜しく、日本の大学を中退して編入することを決意。卒業後、一時は日本で就職したものの、再びイギリスへ渡り大学院で博士号を取得し、以来オックスフォード大学とレディング大学で研究を進めてきました。
私の研究テーマは、主に「死刑制度に対する国民態度」です。日本は先進国の中でも、今や少数派となった死刑存置国。海外の目は日本の刑事政策の遅れを指摘しています。日本人は死刑を尊重している、望んでいると言われますが、その意見がどれほどフレキシブルなものなのか。情報提供や意見交換をすることで、一人ひとりの考え方がどのように変化するのか。政府の世論調査と近しい条件下での実証を行い、死刑賛成派の人が必ずしも強い意志を持って意見表明しているわけではないことなどを明らかにしてきました。その様子はドキュメンタリー作品として発表し、同様の調査をインド、ケニア、ジンバブエでも実施しています。


龍谷大学で開催した写真展:刑務所の「いま」を知る写真展のようす

龍谷大学で開催した写真展:刑務所の「いま」を知る写真展のようす


人々が刑事司法制度を考えるための「CrimeInfo」プロジェクト
研究を進める中で強く感じたのが、日本には刑事司法制度に関するデータを提供している場が少ないということでした。例えば、いつ、誰に対して死刑が執行されたかといったデータや、死刑制度に関する論文など。人々がより深く考える基となる情報、批判的な視点からの記事が圧倒的に不足しているのではないか、と。そこで立ち上げたのが「CrimeInfo」です。Webサイトを開設し、掲載可能な論文やデータ、制作したドキュメンタリー映像を随時公開。メディアや一般の方にはもちろん、教育機関での授業に役立ててもらうことを目的としています。
プロジェクトの一環として2018年から開催してきたのが「刑務所の『いま』を知る写真展」です。法務省にかけ合い、東京工芸大学写真学科の学生の協力を得て、刑務所・拘置所の日常風景を展示しました。日比谷図書文化館を皮切りに、日本弁護士連合会の会館、東京工芸大学、一橋大学で開催し、2019年1月には龍谷大学へ。特に日比谷では、図書館を訪れた際に写真展を知った方が多かったようで「未知の世界だったので新鮮に感じた」といった声を多くいただきました。所内の環境についても「意外と整っている」と評価する人がいる一方で「劣悪な環境だ」と感想を抱く人も。日頃は司法制度に興味がない人にも考える機会を提供できたという点で、価値のある催しになったと思います。
【関連記事>>】龍谷大学で刑務所の「いま」を知る写真展がスタート

今の日本の刑事司法について思うこと
刑務所のあり方について「犯罪をおかした人が社会コミュニティに戻る」という前提を踏まえた運営が展開されていくことを期待します。日本の刑務所は、統計だけを見ると受刑者同士の争いや自殺の数、ドラッグ問題などが少なく、問題のない印象を受けます。しかしその裏で、受刑者のプライバシーや行動の自由に厳しい制限があります。私はイギリスを始め、諸国の刑務所を視察してきました。日本の刑務所で他との違いを感じるのが「音」の存在です。欧米の刑務所は、生活音だけでなく人々の話し声に満ちています。刑務所は服役の場であると同時に、社会復帰に向けて資格を取ったり、人と接する能力を高めたりする場でもあるのです。受刑者たちを社会から完全に隔離することが、果たして出所後の暮らしのためになるのか。 写真展を開催した動機でもありますが、死刑制度同様、人々がより深く考えていくべき日本の課題だと感じています。


龍谷大学で開催した「龍谷・犯罪学」英語セミナーのようす

龍谷大学で開催した「龍谷・犯罪学」英語セミナーのようす


今後の研究活動について
ここ5年ほどは、前述の「死刑制度に対する国民態度」と並行し、イギリスにおける刑事事件再審査委員会(Criminal Cases Review Commission)の研究を行っていました(Holye and Sato ‘Reasons to Doubt: Wrongful Convictions and the Criminal Cases Review Commission’ (2019) Oxford University Press - https://global.oup.com/academic/product/reasons-to-doubt-9780198794578?lang=en&cc=hu)。
2019年からオーストラリア国立大学に移ったことを契機に、いま新たな研究に着手しています。テーマは「アジアにおけるサイの角・象の牙の密輸需要をなくすためのアプローチ」。現在、サイの角や象の牙は、特に中国やベトナムでの需要が高まり、アフリカ諸国からの密輸・売買が急増しています。国際機関では摘発のための対策を講じていますが、私は「需要自体をなくす」という観点からのアプローチを探りたい。オーストラリアへ移ったことで、アジア・アフリカの各国へアクセスも良くなります。死刑制度存置国の研究と同様、精力的に取り組んでいきたいと考えています。


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