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【本件のポイント】
【本件の概要】
龍谷大学 先端理工学部の内田研究室では、フォトクロミック化合物であるジアリールエテンの光応答挙動について長年研究してきました。ジアリールエテンは、無色の開環体に紫外光を照射すると着色した閉環体となる一方、これに可視光を照射すると元の無色の開環体に戻ります。本学、産総研および山梨大学の合同研究チームでは、光駆動型の分子機械としてのこうした特徴とそのバイオ応用の可能性に注目して、さまざまな検討を進めてきました。
2015年には、あるジアリールエテン誘導体の存在下、青色光(λ = 436 nm)を照射するとMDCK細胞(イヌ腎臓尿細管上皮細胞由来の細胞)が死滅し、これがカスパーゼの活性化によるアポトーシスであることを報告しました(Chem. Commun., 2015, 51 (54), 10957-10960.)。
昨年には、12種類にも上るジアリールエテン誘導体の分子構造と細胞毒性の相関を調べることで、こうした光誘起細胞死を引き起こすためには、ジアリールエテン分子がDNAの塩基対間の空間に入れるサイズであることが必要条件であることを突き止めました(Org. Biomol. Chem., 2022, 20(15), 3211-3217.)。
そこでこれらの結果を踏まえ、ジアリールエテン分子が、どのように細胞死に関与するかを詳細に研究しました。その結果、チアゾール環をもつジアリールエテンの2つの異性体のうち、閉環体のみがDNAの塩基対間に挿入されて光吸収帯が長波長化し、波長436 nmの光照射によって開環化と閉環化の両方を引き起こされるようになること、光駆動型の分子機械としてDNAの中で閉環・開環を繰り返すことで、まるで金属疲労のようにDNAの二本鎖の両方を同時に切断(double-strand break)することを明らかにしました。
図1は、光で細胞死を起こす実験方法の模式図です。図1aでは、HeLa細胞の培養液にジアリールエテン誘導体1の閉環体1cをわずかに加えて培養し、青色光(436 nm)を照射すると、HeLa細胞は死滅しました。しかし、開環化のみを引き起こす緑色光(546 nm)の照射では影響は見られませんでした。なお、同様の実験を開環体1oの存在下で行いましたが、紫外光(365 nm)や青色光(436 nm)の照射では細胞死は観察されず(図1b)、1oはDNAの塩基対間にほとんど挿入されないことが示唆されました。
今回、光誘起細胞毒性の実験に用いられたジアリールエテン誘導体1, 2, 3の分子構造と光毒性を発現する最低濃度の関係を図2に示しました。全ての開環体に光毒性はなく、Nを含むチアゾール環を2つもつ1cが最も強い光毒性を示し、チアゾール環を1つもつ2cはそれより弱い光毒性を、チアゾール環をもたない3cは光毒性が見られませんでした。
図3では、DNAへの挿入と繰り返し異性化が、それぞれ異なる波長の光によって制御され、両者が揃った場合にのみ細胞死が引き起こされることを明確に示すデモンストレーション実験の結果を示します。最初に開環体1oを加えてHeLa細胞を培養後、培養液を交換して余剰な1oを取り除き(図3a)、次に逆三角形の紫のライン内に紫外光(365 nm)を照射すると、細胞内の1oが1cに変換されます。続いて青色の三角形の部分に青色光(436 nm)を照射すると、2つの三角形が重なったダイヤ形の部分だけに細胞死が確認されました(図3b)。
光線力学療法をはじめ、光を用いた現在の抗がん治療では、光照射により活性酸素種を生み出すか、光を熱に変えて患部を加熱するものが一般的で、このような光で動く分子はさみでDNAを切断するような例は知られていません。実用化するにはまだ、多くの課題が残されていますが、新たな抗がん剤開発への一歩となりえる知見と考えます。
本研究はJSPS科研費 挑戦的研究(開拓)「細胞内動態と細胞死を独立制御する光制御分子機械系の創生」JP22K18443の助成により行われました。
【発表論文について】
英文タイトル:Phototunable cell killing by photochromic diarylethene of thiazoyl and thienyl derivatives.
タイトル和訳:チアゾイルおよびチエニル基をもつフォトクロミックジアリールエテン誘導体による光で操作できる細胞死
掲載誌:Journal of Medicinal Chemistry
URL: https://doi.org/10.1021/acs.jmedchem.3c00164
論文著者: 中川 優磨、菱田 竜也、須丸 公雄、森下 加奈、桐戸 敬太、横島 智、坂本 裕紀、中村 振一郎、内田 欣吾
【問い合わせ先】
<研究内容>
龍谷大学 先端理工学部 応用化学課程・教授 内田 欣吾
Tel: 077-543-7462 E-mail:uchida@rins.ryukoku.ac.jp
山梨大学 医学部血液・腫瘍内科学講座・教授 桐戸 敬太
Tel:055-273-1111(2415) E-mail:kirito@yamanashi.ac.jp
<担当部局>
龍谷大学 研究部(瀬田)・佐藤
Tel:077-543-7548 E-mail:setaken@ad.ryukoku.ac.jp
山梨大学 総務企画部総務課広報企画室
Tel:055-220-8005 E-mail:koho@yamanashi.ac.jp
社会学部の「社会共生実習(障がいをもつ子どもたちの放課後支援)」(担当教員:現代福祉学科 教授 土田美世子)では、現場実習を通じて、障がい児支援や共生社会のありかたについて学びます。
4/21(金)には、実習受け入れ先である“放課後等デイサービスゆにこ“の神領事業所に赴き、増田裕介さん(代表取締役)からオリエンテーションを受けました。
「放課後等デイサービス」とは、小・中・高校のいずれかに通っている障がい児童が利用できるサービスであり、“ゆにこ”では平日の放課後2~3時間程度と土曜日の関わりがメインの活動となります。また、利用頻度は世帯によってさまざまですが、週3回でも多い方で、月2回の利用に留まる児童もいるそうです。短時間での関わりでは拾いきれない児童たちの様子を通っている学校との連携や半年に1回の頻度でおこなう家庭面談で情報収集して、対象児童との関わり方を総合的に検討するとともに学校や親御さんへの働きかけもおこなっておられます。
“ゆにこ”は滋賀県大津市神領、大津市瀬田、草津市青地町に事業所を構えておられますが、神領の事業所はこのたび、今まで大津市では1箇所しかなかった重症心身障害施設として、認定を受けられました。
オリエンテーションではまず、重症心身障害施設として心身ともに重度の障がいをもつ児童を介助するための部屋についてや障がいの程度によって使い分けられているトイレなど、施設について説明いただきました。また、給湯室に続くドアには鍵がかかるようになっており、利用児童を危険から守るための工夫がなされていることについても教えていただきました。
次に、ご用意いただいた資料をもとに、医療保険の仕組みから“ゆにこ”での一日のスケジュールやミッションなどについて説明をいただきました。また、児童福祉法の中では、障がいをもつ児童について、障がい者としてではなく、まずは子どもとして接すべきであると説かれており、そうした心構えなども丁寧に教えてくださいました。
本実習の受講生たちは、メインとなる平日の放課後と土曜日の活動に参加させていただくことになります。
活動場所は、軽度から重度の障害児童受け入れ事業と重症心身障害児童受け入れ事業からなる“ゆにこ神領”、中学生以上でグループホームやシェアハウスなどで自活できることを目標とする中軽度の児童を受け入れておられる“ゆにこ瀬田”、受け入れ児童の障がい程度の幅が広い“ゆにこ青地”の4事業のうちのいずれかを選択することになります。
それぞれの事業所で出会う児童やスタッフの方々からどのような学びを持ち帰ってくれるのか、楽しみにしたいと思います。
社会学部「社会共生実習」について、詳しくはこちらの【専用ページ】をご覧ください。
みんなの仏教SDGsWEBマガジン「ReTACTION」 (リタクション)の新着記事案内
先端理工学部と農学部の学生4名による、貨物コンテナ内で大豆の種まきから収穫までを自動で行う「可搬型全自動 栽培システム」に関するインタビュー記事です。本取組は、2022年度プレゼン龍で準グランプリを受賞しています。
↓是非ご一読ください↓
https://retaction-ryukoku.com/1688
左から、
楠 凌太朗さん(農学部 資源生物科学科/4年)
リーダーの小熊 龍さん(先端理工学部 機械工学ロボティクス課程/4年)
金谷 悠斗さん(先端理工学部 数理・情報科学課程/4年)
神谷 悠さん(先端理工学部 機械工学ロボティクス課程/4年)