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春のオープンキャンパスは深草キャンパスで開催します。
大学紹介イベントや入試イベントだけでなく、学部学科紹介イベント、学生企画イベントなど盛りだくさんのイベントをご用意します。
イベント参加にはスマホアプリのダウンロードが必要です。

<対象学部>
全学部
<イベント詳細>
https://www.ryukoku.ac.jp/admission/event/opencampus/
<スマホアプリ詳細>
https://www.ryukoku.ac.jp/admission/apps/


2018年12月26日(13:15-14:45)、龍谷大学 犯罪学研究センター(Criminology Research Center) センター長の石塚伸一教授が「刑事政策」に関する公開授業を行い、学生・一般の方を合わせて、約250名の来場がありました。
【イベント概要>>】https://www.ryukoku.ac.jp/nc/event/entry-2931.html


写真:石塚伸一教授/会場:深草キャンパス 紫光館4階 法廷教室

写真:石塚伸一教授/会場:深草キャンパス 紫光館4階 法廷教室


以下、今回の企画趣旨・当日のようすを紹介します。
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龍谷大学 刑事政策公開授業
「京都で薬物問題を考える。〜薬物依存からの回復と地域社会〜


1. 企画の趣旨・目的
 薬物依存からの回復については、DARCなどの民間団体が大きな役割を果たしている。当事者の回復のためには、家族や地域社会の支援が不可欠であるところ、回復施設ができるとなると家族との関係が不仲になったり、地域の人たちは不安を抱き、排除されたりすることも少なくない。
 そこで、本企画は、回復支援に携わってきたプログラム・コーディネーターをお招きし、薬物問題の現状と課題について刑事政策の観点から考えることとした。

2. レポート
まず、龍谷大学 法学部・石塚伸一教授より、我が国における薬物問題に対する刑事政策の沿革についての講義があった。我が国において覚せい剤が蔓延することとなった契機、各時代の流行と刑事政策の沿革について学んだ。
 続いて、木津川ダルク・加藤武士氏より、薬物問題の現状について講義があった。メディアを通して知る依存症者の姿、「ダメ絶対」教育で知る依存症者の姿が排除という現象を起こしているのではないかという指摘の元、薬物問題と地域社会との問題と適切な政策について学んだ。
 最後に、三重ダルク・市川岳仁氏より、問題解決に必要なものについて講義があった。問題解決のためにはつながりが必要であり、それぞれの人が経験した背後にある物語を理解する必要があるのだということを学んだ。
 講義の後には、会場からの質疑応答の時間が設けられた。特に印象深かったものは、「今日の講義は回復支援の必要性ばかりを強調していたが、厳罰化も必要ではないのか。」との学生からの意見であった。この意見を受けて、依存症には様々な問題が関係しており、厳罰化する事で決して解決しない問題であるということを、登壇者と会場の皆さんとで議論した時間は有意義な時間となった。


文責:RISTEX研究開発事業・リサーチ・アシスタント(RA)山口 裕貴
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木津川ダルク・加藤武士氏

木津川ダルク・加藤武士氏


三重ダルク・市川岳仁氏

三重ダルク・市川岳仁氏

【関連記事>>「薬物依存からの回復」をテーマにした動画を更新】
薬物依存からの回復のために、薬物検査のじょうずな使い方とは?
https://www.ryukoku.ac.jp/nc/news/entry-2836.html


龍谷大学 犯罪学研究センターは、犯罪予防と対人支援を基軸とする「龍谷・犯罪学」を構築し、日本国内だけでなく、広く世界にアピールしていくことを目標に掲げています。
犯罪学研究センターでは、現在までの研究成果を踏まえて英語でのトライアル授業を2018年10月より2019年1月まで8日程(全15コマ)にわたって開催してきました。
この授業は、欧米諸国では「犯罪学部」として学問分野が確立されている領域を、世界で最も安心・安全とされる日本社会の中で独自に捉え直す試みで、新たなグローバル・スタンダードとしての「龍谷・犯罪学」を目指して、全回英語で実施しています。
龍谷犯罪学セミナー(Ryukoku Criminology in English)【>>実施詳細】

2018年12月15日(土曜)、本学深草キャンパス至心館1階にて、第5回「Ryukoku Criminology in English –Let’s study the Criminal Justice System in the secure and safe society-」を開催しました。講師は白鴎大学法学部の平山真理教授です。「Lay Participation in Criminal Trials in Japan」をテーマに、日本の裁判員制度と検察審査会制度について紹介されました。

基本情報:
Ryukoku Criminology in English –Let’s study the Criminal Justice System in the secure and safe society-
Dec 15nd (Sat) <2 lectures (13:15-14:45/15:00-16:30)>
Mari Hirayama ( Professor of the Faculty of Law at Hakuoh University)
“Lay Participation in Criminal Trials in Japan(1)-Do you want to be a lay judge?”
“Lay Participation in Criminal Trials in Japan(2)-Issues, Significance and Challenge for the Future


平山真理教授(白鴎大学法学部・犯罪学研究センター嘱託研究員)

平山真理教授(白鴎大学法学部・犯罪学研究センター嘱託研究員)


今回のテーマ「日本における刑事裁判への参加」は、2部構成となっており、第1部では裁判員制度、第2部では検察審査会がとりあげられました。かって、刑事訴訟法学者・松尾浩也氏が「沈黙のピラミッド」と評した日本の刑事立法は、「被害者への配慮の必要性」から、大きく変化を見せ始めました。具体的には、裁判員制度の誕生、検察審査会法の改正、そして被害者参加制度の導入などの立法に表れています。この流れは、1990年代後半からはじまりました。
裁判員裁判は、3人の裁判官と6人の裁判員からなる合議体の形式で行われますが、その対象となるのは、殺人罪、傷害致死罪、強盗致死傷罪、現住建造物等放火罪、身代金目的誘拐罪など、一定の重大な犯罪であり、かつ地方裁判所で行われる第一審の裁判です。例外として、「裁判員やその親族に危害が加えられるおそれがあり、裁判員の関与が困難な事件」は通常の裁判官だけの裁判となります。対象となる裁判は、刑事裁判全体の2%ほどです。
「なぜ市民が裁判に参加することが必要なのでしょうか?」。まず、司法制度に対する市民の理解と信頼の強化を促進するのに役立つということが挙げられるでしょう。また、これまでの法曹三者が中心となって行われていた裁判は、「調書裁判」といわれていましたが、裁判員が加わることによって、裁判の進め方やその内容に市民が理解できるように配慮がなされ、公判中心の審判 (直接主義、口頭主義) が実現できることが挙げられます。裁判員裁判がはじまることによって、起訴率の低下や、公判前整理手続きなどの法整備、などといった変化が生じています。

また、裁判員裁判は、裁判の進め方やその内容に国民の視点や感覚が反映されることを期待されていますが、はたして「量刑にも変化は出ているのでしょうか?」。確かなことは、性犯罪に関する裁判員裁判の量刑の傾向は、従来の裁判官によるものよりも、被害者の視点を考慮した厳罰化の傾向がみられるということです。このことは何を意味しているのか。裁判員制度をはじめとして、性犯罪および被害者を取り巻く環境は著しく変化していることがうかがえます。

授業では他にも裁判員とジェンダー、被害者に対する公判における配慮の方法、そして2017年まで抜本的な法改正がなされてこなかった性犯罪をめぐる大幅な刑法改正を取り上げ、受講生からは、日本における性犯罪を取り巻く状況について質問がなされるなど活発な意見交換がなされました。そして第1部のまとめとして、1)裁判員は、司法制度において「参加する」だけではなく、「関与する」としてことが求められている、2)裁判員制度は、「正義の民主主義」を強化するための装置である、3)裁判員制度は、市民が被害者と犯罪の双方の問題を考えるための啓蒙的な場であるべきである、4)裁判員制度における弁護士の視点というものにも注目すべきであると、平山教授は述べます。



つづいて、第2部では、「未来への課題・意義・挑戦」と題し、検察審査会をテーマ挙げます。検察審査会は、地方裁判所またはその支部の所在地に設置され、公職選挙法上の有権者から無作為に抽出された11人によって構成されます。2009年5月21日から、検察審査会が2度にわたって「起訴相当」であると議決した場合、裁判所が指定した検察官役の「指定弁護士」が起訴できるようになりました(強制起訴、以下のフローチャート図参照)。それ以前は、起訴するかどうかの決定権は、検察官が独占していました(「刑事訴訟法第248条 犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる(起訴便宜主義)」)。裁判員制度と違い、検察審査会には法曹三者が直接には議決にかかわらないため、より直接的な司法に対する市民の意見が反映される場といえるかもしれません。これまで強制起訴となった事件は9件あります(明石花火大会歩道橋事故、JR福知山線脱線事故、 沖縄県南城市未公開株詐欺事件、 陸山会事件、尖閣諸島中国漁船衝突事件、徳島県石井町女性ホステス暴行事件、鹿児島ゴルフ指導者準強姦事件、長野県松本市小学生柔道過失傷害事件、東京電力の福島第一原子力発電所事故)。授業では各事件の概略から裁判の経過、判決について、ひとつひとつ解説が行われました。

検察審査会の役割が期待される中で、問題とされる点があります。第一に、検察審査会法第26条の非公開の原則による、審議内容のブラックボックス化、第二に、検察官とは異なる基準、審議を経た起訴処分においても冤罪事件を誘発するおそれがあるということです。「それでは現状の検察審査会制度は改めるべきなのでしょうか?」。たしかに、検察審査会の11人には誰が選ばれているのか、審議の過程は判然としません。しかし、検察審査会に持ち込まれる事件の数自体が少ないこと、そして起訴された場合も必ずしも有罪に結び付くわけではないということに注意を払わなければなりません。検察官が主導する裁判は、精密司法と称され、高い有罪率を誇りますが、刑事訴訟法学者・平野龍一氏が指摘したように、起訴の厳格さを緩め、公判を中心として刑事事件を取り扱う必要があります。
検察審査会の議決から起訴相当となった事件を、裁判員裁判で取り扱うというケースはまだ日本ではありませんが、国民の司法参加、民主主義の反映という視点から、とても興味深いものになると考えていると述べ、講義は終了しました。


本講義の終了後のアンケートでは「今回の授業を機に裁判員制度のことや、過去の刑事裁判について調べ直してみようと思いました。第一部、第二部とテーマが分かれていて、わかりやすかったです。」」などご意見をいただきました。日本の刑事司法の現状、国民の司法参加の在り方と意義、そして性犯罪を取り巻く環境など多岐にわたる問題点について学ぶ、非常に有意義な機会となりました。


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作成日2016/04/26

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作成者有限会社アップルップル

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作成者KDL藤川

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作成者KDL藤川

作成日2017/05/01

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