専門:環境政策学
一口に「環境問題」と言っても、大気汚染などの公害問題から地球温暖化や海洋プラスチックなどの地球環境問題、最近では原発事故による放射能汚染など多種多様です。そしてそれぞれの問題の解決方法について考える際には、問題発生の経緯、被害の大きさ、問題解決に要する技術やコストなどの諸要素を調べ考察することとなります。皆さんが、これら環境問題への取り組みについて理解を深め、知見を広めることは、卒業後に皆さんが社会人となってからも役立つと思われます。なぜなら、持続可能な社会に向けた取り組みは、国や地方自治体で進められているだけでなく、企業にも求められているからです。皆さんも一緒に環境政策について学んでみませんか?
専門:進化生態学
我々は生物多様性の恵みを受けながら日々暮らしています。しかし、世界中で生物多様性が減少しています。例えば、日本ではサンマ・ウナギなどの魚類が激減しています。生物多様性減少の原因は、乱獲・生息地の破壊・外来種の持ち込みなどの人間の活動です。では、どうすれば生物多様性を保全できるのでしょうか。本ゼミでは、里山や都市部での動植物の野外調査をおこない、自然を保護・保全するための市民・地方自治体・国の役割について考えます。
専門:地下水水文学・温泉科学
我々の身近にある水と自然と人間がどのようにつながり、互いに関係しあっているのかを、フィールドワークや座学を通じて学びます。また、水資源に関わる調査や活動を通じて、地域における最適な水利用方法とは何か、について考えていきます。水は飲料水としてだけでなく、様々な用途で利用されています。人と水と自然のつながりを深く学び、水を利用するすべての人にとって最適な水利用のあり方について一緒に考えていきます。
専門:考古植物学、遺伝育種学
人類の農耕は、約1万年前に西アジアにおいて野生の小麦類が栽培化されたことから始まりました。当時の農耕の具体像を解明するための考古植物学という研究手法を、本ゼミでは紹介します。さらに実践研究として、古代小麦(つまり皮性小麦種)を現代品種と交配して新品種を育成しているので、これを世に出すための品種改良の調査等を行います。年に2、3回ほど農学部の牧農場で農作業を行います。本ゼミでは植物や農業、食物、食の歴史について考えます。
現役の大学生で「3R」や「持続可能な発展」などの用語を「全く知らない」という人は、今や少ないと思います。しかし私が大学で教え始めたばかりのころ、これらの用語を知っている学生はごく少数でした。環境政策に関する知識は、今後ますます広く知られることになると思われます。その理由の一つは、グローバルな金融業界における意識の変化にあります。将来皆さんが務めるかもしれない会社にお金を貸す金融機関が、審査項目の一つとして環境問題への取り組みを挙げているからです。このような社会全体の流れの中、皆さんの将来と環境政策がどのように関わっているのか、考えてみる意義は少なくないと思いませんか?本ゼミでは、1年目の前半は環境政策のテキストをもとに基礎的な知識の定着を図り、後半はそれぞれの関心に沿った環境問題に関する発表をもとに考察を深めてもらいます。2年目には卒論執筆とそのための調査が求められます。ちなみに、演習担当者の専門は中国の環境政策で、特に環境問題にかかわる紛争や裁判について調べています。
過去と現在の公害問題に関心のある人、地球規模の環境問題への取り組みに関心のある人、途上国における環境問題に関心のある人
演習ではテーマに関する意見を交換したり、調べたことを発表し合うことによって理解を深め、知識を広げて欲しいと思っています。積極的な参加を期待しています。
身近な自然(生物)から環境について考える
伏見稲荷・本町通りツバメ調査・鴨川・龍谷の森・
自然を活かした地域活性化(京丹後市)
動物や植物に興味がある
本格的なフィールドワークをしたい
フィールドワークを主体とするゼミです。野外で動植物を観察し、そこから現代社会の課題について考察を深めます。
好奇心旺盛な学生を歓迎します。
水を通して環境を考える 〜人と水と自然のつながり〜
1)現在とくに活動している研究としては、小麦の新品種を開発しています。本研究室では、古代系小麦(皮性小麦)の新品種を開発していますが、国内に古代系小麦の品種登録は本研究室の他に類例がありません。その一方で古代系小麦は、世界では安全な食糧を求めて、有機認証農作物をあつかう販売店などで希少品として取り扱われています。
本研究室では、スパゲッティなどパスタ用のデュラムコムギを古代エンマーコムギの系統から育成し、品種登録しました。また、パン用のスペルト小麦系の交配品種を現在作成中で、これを滋賀県と沖縄県で栽培・製パン加工する実地試験を行っているところです。日本の新しい「食」を本研究室から発信します。
2)人類の農耕の開始とその起源を、考古植物学によって調査しています。人類は約11,000年前頃に、西アジア地方(トルコ、シリア、イラク、イラン、パレスチナ、イスラエルなど)で農業を開始しました。考古学の発掘調査によって回収された土壌サンプルから、植物の生活残差(炭化物)を顕微鏡で調べています。農耕開始は従来考えられていたよりもゆっくり進行したことを、これまでに明らかにしています。