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2019年9月29日(日)、深草キャンパス紫光館4階法廷教室にて、精神科医の松本俊彦氏を講師に迎え「これからの依存症予防教育」をテーマに講演していただきました。(主催:AIDS文化フォーラムin京都/共催:龍谷大学 犯罪学研究センター
公開で行われた当講演会には、学生や一般の方を合わせて約150名が参加しました。

今回のイベントは、10月5日(土)・6日(日)に本学深草キャンパスで開催される「第9回AIDS文化フォーラムin京都」のプレイベントとして行われました。AIDS文化フォーラムは、1994年に横浜で開催された「第10回国際エイズ会議」をきっかけに発足しました。以降、全国各地でHIV/AIDSに取り組む団体・個人の発表・交流の場として、また、多くの市民、特に若者に向けた啓発の場として定着しています。

【イベント概要>>】https://www.ryukoku.ac.jp/nc/event/entry-3930.html
【NEWS Release>>】https://www.ryukoku.ac.jp/nc/news/entry-4115.html


講演に先立ち、高畑吉博氏(AIDS文化フォーラムin京都 幹事)と石塚伸一教授(本学法学部、犯罪学研究センター長、ATA-net代表)が趣旨説明と講師の紹介を行いました。


高畑吉博 氏(AIDS文化フォーラムin京都 幹事)

高畑吉博 氏(AIDS文化フォーラムin京都 幹事)


石塚伸一教授(本学法学部、犯罪学研究センター長、ATA-net代表)

石塚伸一教授(本学法学部、犯罪学研究センター長、ATA-net代表)

小中学校・高等学校では薬物乱用防止教育が行われていますが、多くが『ダメ。ゼッタイ。』の視点での防止教育であり、薬物に手を出してしまった若者やその家族を地域から孤立させ、医療や福祉につながる道を閉ざしかねず、地域社会の回復力を逓減させていきます。
アルコールや薬物、ギャンブルなどのアディクションの問題状況を克服するためには、嗜癖・嗜虐行動の原因やメカニズムについての正確な知識をもち、当事者や家族の回復を適切に支援する支援者を増やし、互いに協力し合う必要があります。

日本における薬物依存症の治療と研究のパイオニアである松本氏は、講演の中で「ダメ。ゼッタイ。」では防ぎきれない若者の薬物依存の背景について解説しました。
松本氏は「ダメ。ゼッタイ。」や「薬物辞めますか?人間辞めますか?」などのコピーから連想される違法薬物使用者が、実態からはかけ離れていることを説明し、日本の予防教育における想像力の欠如を指摘しました。

また、違法薬物を使用するリスクのある子どもたちが抱える背景について、「10代の子どもたちの中には、自傷行為の経験者が1割存在しており、男女ともに自尊心が低く、飲酒や喫煙を早くから始めており、特に女子は摂食障害の経験があります。この中には、違法薬物の誘いを受けた子どもたちも多いです。つまり、違法薬物使用のリスクが高いということです。」と説明し、「私が薬物乱用防止の講演を学校で行なった際、自傷行為の経験がない子どもたちは、大人たちが満足する感想を書きます。しかし、自傷行為の経験のある1割の子どもたちは『自分を傷つけるだけで人を傷つけるわけではないから、違法薬物を使いたい人は使えばいいと思う』といったような感想を書きます。単なる薬物乱用防止の講演はこの1割の子どもたちには全く響かないのです。」と学校現場における薬物乱用防止教育の課題を明らかにしました。

つづいて松本氏は、現在の薬物乱用防止教育における「ダメ。、ゼッタイ。」のコピーのモデルは、国連が掲げた「Yes to life, No to Drugs.」であると指摘した上で、人生に「Yes」と言えない人たちに、どのようなサポートが必要なのかを考えるべきであると述べました。現在の薬物予防においては、「人」の問題ではなく薬という「モノ」の管理の問題になってしまっています。痛みの抱えた人の支援をどうするかを、今後考えねばなりません。


松本俊彦 氏(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部 部長)

松本俊彦 氏(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部 部長)


松本俊彦 氏による講演のようす

松本俊彦 氏による講演のようす

後半は、「薬物の予防について」というテーマで、課題共有型(課題解決指向型)円卓会議“えんたく”*1を行いました。“えんたく”とは、アディクション当事者(嗜癖・嗜虐行動のある人)の主体性をもとに、当事者をとりまく課題をめぐる情報をもつ多様なステークホルダーと参加者が集まり、話し合いを通じて課題を共有し(あるいは課題の解決を目指し)、緩やかなネットワークを構築していく話し合いの場を指します。


今回は、はじめにセンターテーブルに石塚教授や松本氏をはじめ、木津川ダルク代表や公認心理師・依存者家族・高校教諭など様々な立場の方が集まって「薬物使用のきっかけと背景となる家庭や社会の事情」や「周囲の気づきや関わり方」などについて語り合い、その周りをオーディンエンスが取り囲んで個々の話からどのような問題があるのかを共有しました。


課題共有型(課題解決指向型)円卓会議“えんたく”のようす

課題共有型(課題解決指向型)円卓会議“えんたく”のようす


石塚教授がファシリテーターとなり課題の共有を行う

石塚教授がファシリテーターとなり課題の共有を行う

つづいて、オーディエンスにも3人1組のグループになって「薬物乱用の予防について」をテーマにディスカッションをしてもらい、そこから出た課題を紙にまとめて、石塚教授の司会のもとへ共有しました。
(※下記の画像はオーディエンスから寄せられた紙の一部)



○今回のイベントは、10月5 日(土)・6日(日)に本学深草キャンパスで開催される「第9回AIDS文化フォーラムin京都」のプレイベントです。
10月6日(日)午後には今回の企画メンバーが中心となり、田代まさし氏(日本ダルク)を招いたワークショップの開催を予定しています。
>>第9回AIDS文化フォーラムin京都 プログラムページ

─────────────
補注:
*1 “課題共有型(課題解決指向型)円卓会議“えんたく”:
“えんたく”は、依存問題の解決に際してどのような問題や課題があるかの共有を目的としています。アディクション(嗜癖・嗜虐)からの回復には、当事者の主体性を尊重し、回復を支える様々な人が集まり、課題を共有し解決につなげるためのゆるやかなネットワークを構築していく話し合いの「場」が必要です。
ATA-net(代表・石塚伸一)では、この「課題共有型(課題解決指向型)円卓会議」を「えんたく」と名づけ、さまざまなアディクション問題解決に役立てることを目指しています。
https://ata-net.jp/


【本件のポイント】
・「びわ湖の日」関連事業の一環として、滋賀県と龍谷大学との連携による連続講座を開催
・京都、大阪をはじめ琵琶湖淀川流域在住の方々にあらためて琵琶湖の価値を知っていただく全3回の講座

【本件の概要】
 龍谷大学と滋賀県は、2015年10月に包括連携協定を締結しています。
 本協定に基づき、滋賀県が定めた「びわ湖の日(※)」関連事業の一環として、「びわ湖の日 滋賀県提携龍谷講座in大阪」を「琵琶湖と人の様々な関わり」というテーマの下、開催します。
 京都・大阪をはじめ琵琶湖淀川流域の皆さんに琵琶湖の価値を発信し、持続可能な社会づくりに向けて一人ひとりができることについて新たな気づきを得ていただくことを目的とし、琵琶湖にまつわる様々な切り口から、龍谷大学における最新の研究成果等を紹介します。

※「びわ湖の日」とは- 滋賀県が、滋賀県環境基本条例の中で、県民および事業者の間に広く環境の保全についての理解と認識を深めるとともに、環境の保全に関する活動への参加意欲を高めるため、7月1日を「びわ湖の日」と定めています


1 日時     
   2019年10月19日(土)、11月9日(土)、12月7日(土)
   いずれも13:30~15:00 (90分)
2 会場    
   龍谷大学 大阪梅田キャンパス
   (大阪市北区梅田2-2-2 ヒルトンプラザウエストオフィスタワー 14階)
3 聴講者  
   一般市民の方等、各回70名 (事前申込制) 
4 参加費  無料
5 講座内容
   【第1回】2019年10月19日(土)13:30~15:00
   「琵琶湖の魚を守ることと活かすこと」
  → https://rec.ryukoku.ac.jp//search/start/details/8484

   【第2回】2019年11月9日(土)13:30~15:00
   「森の健康が流域連携を支える」
  → https://rec.ryukoku.ac.jp//search/start/details/8485

   【第3回】2019年12月7日(土)13:30~15:00
   「世界農業遺産認定を目指す『琵琶湖システム』」
  → https://rec.ryukoku.ac.jp//search/start/details/8486


問い合わせ先 : REC滋賀 後藤  Tel 077-544-7291


先端理工学部では、大学教員が高等学校で出前講義を行う「模擬授業」を実施します。
先端理工学部で学べる「25の学修プログラム」をテーマとした模擬授業は、大学の講義や演習を体験し、学問領域の幅広さに触れることができます。
ぜひ、進路選択や学習意欲の向上にお役立てください。

■模擬授業に関するお問い合わせ:龍谷大学理工学部教務課
TEL:077-543-7730
mail:rikou@ad.ryukoku.ac.jp


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日本学生支援機構奨学金の貸与終了(2020年3月満期終了)に伴う返還説明会(貸与奨学金返還確認票配付)を下記のとおり実施します。2020年3月卒業・修了予定の奨学生は学生証を持参の上、必ず参加してください。
※卒業が延期(留年)となる奨学生も手続きが必要なため必ず参加してください。


返還説明会(貸与奨学金返還確認票配付)

対象学部・研究科日時・会場
【深草学舎】深草学舎学生対象

●経済学部

●政策学部

●国際学部

10月23日(水)

3号館301教室12:20~

●経営学部

●法学部

●短期大学部

●深草学舎大学院

10月24日(木)

3号館301教室12:20~

【大宮学舎】大宮学舎学生対象

●文学部

●文学研究科

●実践真宗学研究科

10月28日(月)

大宮東黌101教室12:20~

【瀬田学舎】瀬田学舎学生対象

●社会学部

●農学部

10月23日(水)

瀬田8号館102教室12:40~

●理工学部

●瀬田学舎大学院

10月24日(木)

瀬田8号館102教室12:40~

【対 象 者】

  • ・現在、奨学金を貸与中で2020年3月に卒業・修了予定(学部・短大・大学院)者
  • ・現在、奨学金を貸与中で2020年3月に満期を迎える学部・短大・大学院(卒業が延期・留年になる場合も手続きが必要)※7月以前に辞退等の手続き済みの方は参加不要

【注意事項】

  • ・説明会当日に書類を配付します。対象の日程で参加できない場合は、他の日程で必ず参加してください。
  • ・日時・教室等の変更がある場合は掲示板・ホームページ・ポータルサイト等で案内します。
  • 説明会参加時には「学生証」筆記用具を持参してください。


 社会学部の科目「社会共生実習(The First Aid)」(担当教員:現代福祉学科 栗田修司教授)の受講生らが、9月15日(日)に大津市藤尾小学校で開催された令和元年度大津市総合防災訓練に参加しました。

 今回の訓練は、「大津市を震源とするマグニチュード7.8の直下型地震が発生し、市西部地域で震度7を観測、その後の降雨により土砂災害発生の危険が高まり、市内の河川が増水傾向にある。」という想定の下に実施されました。

 本訓練では、同科目受講生4名が避難所運営訓練における要配慮者(聴覚障がい者)対応訓練に参加しました。
 受講生の中には、手話ができる学生もいましたが、今回は訓練計画に沿って、基本的に筆談ボードを使ったコミュニケーションのサポート訓練を実施しました。

 最初のうちは、学生も聴覚障がい者の方たちも意思疎通の面で、もどかしさを感じていたようですが、時間が経つにしたがって、自然とジェスチャーが加わるなど、和やかな雰囲気の中で進み、訓練終了時には聴覚障がい者との意見交換会も行われ、充実した訓練参加となりました。

 受講生にとって、防災訓練における要配慮者(聴覚障がい者)対応訓練は初めての経験で、筆談という短い文章で適切にものを伝えることの難しさや災害時の障がい者への配慮の大切さをこの訓練から学びました。

 また、今回の避難所運営訓練には、受講生とともに、外国人避難者対応訓練に中国からの留学生の方々も特別に参加されました。
 外国人避難者名簿の作成や多言語表示シートの作成、さらに多言語支援ツール(翻訳ソフト)の使用など、実践を通して外国人の視点で貴重な意見交換が行われました。

 この度の防災訓練参加は、社会との関わりの中で、実践を通して学びの場を提供するプロジェクトの精神を体現したものであり、今後、受講生については、これらの体験を学生生活の中で、また、地域において生かしてくれることを期待しています。


要配慮者(聴覚障がい者)対応訓練の様子


要配慮者(聴覚障がい者)対応訓練の様子


聴覚障がい者との意見交換会の様子


外国人避難者(留学生)対応訓練の様子

社会学部「社会共生実習」について、詳しくはこちらの【専用ページ】をご覧ください。


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