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1年生の実習指導科目「保育実習指導Ⅰ」において、子どもの育つ多様な環境を理解する取り組みとして、認定NPO法人こどもの里の館長・理事長 荘保共子氏(本学客員教授)の講演会を開催しました。
龍谷大学短期大学部こども教育学科では「いのち」に焦点を当てながら、児童福祉施設、保育所、幼稚園、こども園での実習を通した体験的な学びにも注力し、共に育ち合ういのちへの理解を深めています。この取り組みの一環として、荘保共子氏をお招きして子どもたちが抱える生きづらさの現状と子どもや若者の意見表明の権利を尊重することの大切さについてお話しいただきました。
荘保氏による講演会の事前授業として、西成区釜ヶ崎にある児童館「こどもの里」のドキュメンタリー映画『さとにきたらええやん』を鑑賞し、子ども・養育者の尊厳、児童福祉と保育・幼児教育の意義と価値を学びました。
将来は児童福祉、保育・幼児教育にかかわる専門家としてはばたく学生たちが、子どもや子育て家庭の抱える困難に対峙するとき自分に何ができるのかを真剣に考える機会となりました。

【荘保共子氏 略歴】
認定NPO法人こどもの里 館長・理事長
龍谷大学短期大学部 客員教授
著作:「子どもたちがつくってきた包摂地域こども支援センター (特集 児童虐待の根っこを探る)」(『はらっぱ : 子どもの人権・反差別・平和を考える 』2020)ほか多数。




【本件のポイント】

  • 歴史的な冤罪事件・甲山事件冤罪被害者である山田悦子さんが、龍谷大学で教員を目指す大学生約150名相手に「人権とは何か」語り、対話をして深める
  • 授業を企画し、行うのは代表学生4名
  • 未だに冤罪被害がやまない現代において、事件から50年、滅多にメディアに登場しない冤罪被害者の山田悦子さんが公の場で、若者や未来社会へのメッセージを送る

 

【本件の概要】
 龍谷大学では、甲山事件の冤罪被害者である山田悦子さん(※)をお招きします。将来教員を目指す学生約150名を対象に、授業科目「総合的な学習の時間・特別活動論」において「人権とは何か」を語って頂きます。山田悦子さんが公の場に出られてメッセージを発せられるのは、滅多にないことです。また今回の授業は学生による企画で、授業も学生が運営するところに、一般的な講演授業とは違う特徴があります。
 将来教員を目指す学生の視点から山田さんのメッセージを聴き「人権」について考え山田さんと対話を行い、将来教員となった際の学びにしていきます。

 

【日時・場所等】
 日  時 2024年6月26日(水)13:30~15:00
 場  所 龍谷大学大宮キャンパス東黌101教室
      キャンパスマップ:
                           https://www.ryukoku.ac.jp/about/campus_traffic/omiya.html 
 担当教員 札埜 和男 准教授(文学部) 専門分野 国語科教育(・法教育・方言学)
      教員紹介ページ: https://www.let.ryukoku.ac.jp/teacher/fudano.html 

 

※山田悦子(やまだ・えつこ) 氏プロフィール:
1951年富山県生まれ。1974年3月兵庫県西宮市の知的障害者施設・甲山学園で園児二人が死亡したいわゆる「甲山事件」の冤罪被害者。一人は事故死とされたがもう一人の園児については殺害されたとして当時、保母として当直をしていた山田さんが殺人容疑で逮捕された。事件発生から25年を経過し、1999年9月に大阪高裁で三度目の無罪判決で漸く山田さんの無罪が確定した。起訴から21年の長い歳月を費やした。この事件では警察の強引な取調べ、犯罪報道の在り方などが問題となった。
(参考文献)松下竜一1985『記憶の闇―甲山事件[1974‐1984]』河出書房新社、上野勝・山田悦子2008『甲山事件 えん罪のつくられ方』(現代人文社)

問い合わせ先:龍谷大学 教職センター
Tel 075-645-3749  kyoushoku@ad.ryukoku.ac.jp  https://www.ryukoku.ac.jp/faculty/kyoshoku/
 


日本在来のタナゴ亜科魚類(以下、タナゴ類*1)は絶滅危惧種であるにも関わらず、近年意図的と思われる放流が日本各地で確認されるなど、生物多様性保全の観点から把握と検討が急務とされる淡水魚です。
生物多様性科学研究センターの伊藤玄 客員研究員は、これまで国内のタナゴ類に関して、2022年に「大阪府淀川水系おける国内外来ミナミアカヒレタビラの初確認と移入起源」や、2023年に「文献情報に基づく日本産タナゴ亜科魚類における国内外来種の分布状況」などの共同研究成果を発表してきました。
【→関連Release】2022.09.09 大阪府淀川水系における新たな国内外来生物・ミナミアカヒレタビラを初確認
【→関連Release】2023.07.06 文献調査をもとに国内外来タナゴ類の都道府県別分布状況を初発表


伊藤研究員は現在、福井市自然史博物館との共同研究で、同館に所蔵されているタナゴ類の標本の検証を進めています。千点超にも及ぶ標本群は、福井県の淡水魚研究に非常に大きな功績を残された加藤文男博士が主に1960〜1980年代に県内で採集し、2013年に寄贈されたもので、「加藤コレクション」と呼ばれるものです。

今回の共同研究の経緯について、伊藤研究員は、「共同研究者の中野光氏(元・福井県内水面漁業協同組合連合会技師、福井市自然史博物館ボランティア)から、福井市自然史博物館に所蔵されている膨大な標本群の存在を耳にし、貴重な標本から過去の生物相を可視化し、守るべき生物多様性の姿を明らかにできると考え、2022年9月頃より研究に着手した。『加藤コレクション』は、半世紀前の福井県産淡水魚類コレクションとして最も充実したコレクションである。実見したところ、いずれも状態がよく、非常に貴重であることがすぐわかった」と当時を振り返ります。


生物多様性科学研究センター・伊藤玄 客員研究員

生物多様性科学研究センター・伊藤玄 客員研究員

現在までに「加藤コレクション」を含むタナゴ類約75点の標本の検証を行った結果、ミナミアカヒレタビラやイチモンジタナゴ、ヤリタナゴなど、野生での絶滅の危険性が高いとされる地域から採集されたものが多数発見されました。


福井市自然史博物館所蔵の標本(種名:イチモンジタナゴ | 撮影者:伊藤玄)

福井市自然史博物館所蔵の標本(種名:イチモンジタナゴ | 撮影者:伊藤玄)

今回の標本研究を通して、伊藤研究員は、「タナゴ類は、2023年7月に発表した国内外来タナゴ類の都道府県別分布状況に関する論文のとおり、人為的な放流によって自然分布域が曖昧になっているのが現状だ。半世紀前の標本は、その当時その場所に生息していた確実な証拠であり、現在の分布と比較することで、本来の分布域を明らかにできる可能性がある」と手応えを述べ、「採集当時の自然環境の分析を通して、今後の自然再生(復元目標の設定)にも活かすことができるだろう」と意気込みます。
今回の共同研究における検証結果は、今後論文として発表する予定です。

なお、今回の取り組みは地元の福井新聞(2024年6月18日朝刊・県内総合面)において大きく報じられました。WEB版でも紹介されています。
※会員登録要・有料(初回のみ登録月無料)
【→関連News】淡水魚研究、世代を超え 福井市自然史博 半世紀前の標本群基に若手再検証 自然再生へ「最大限生かす」(2024.06.08 福井新聞D刊)


【補注】
*1 タナゴ類(タナゴ亜科魚類)
タナゴ類はコイ目タナゴ亜科魚類の総称で、小川、クリーク等の小規模河川に湖沼、ワンド等の止水域に生息し、一生を淡水で過ごす純淡水魚類。タナゴ類は、イシガイ目二枚貝類の鰓内に産卵し、孵化仔魚は卵黄を吸収し終えるまで貝内で過ごすという特徴的な繁殖生態をもちます。日本には在来種として3属16種類(11種8亜種)が知られていますが、そのすべてが環境省または地方版のレッドリストに掲載されており、各地域で保全活動が行われています。


2024年6月14日(金)、龍谷エクステンションセンター(REC)主催の研究シーズ発表会「2024年度第1回 REC BIZ-NET研究会」が瀬田キャンパスとオンラインのハイブリッド形式で開催されました。当日は、龍谷大学 生物多様性科学研究センターの山中裕樹センター長(本学先端理工学部・教授)と、福井県立大学発のスタートアップ企業である福井県坂井市の株式会社フィッシュパス 代表取締役社長 西村 成弘氏が「ネイチャーポジティブの主流化を目指した生物多様性可視化技術の進展」について講演しました。

両名が手掛ける「スマート環境DNA調査システム」開発プロジェクト(水産業の振興と生態系保全を目的とした、環境DNA調査の社会実装を実現するプラットフォームの開発と社会実装)は、経済産業省の「令和5年度 成長型中小企業等研究開発支援事業(Go-Tech事業)」に採択され、現在取り組みが進んでいます。今回の研究会では、同プロジェクトの経緯や現状についても報告が行われました。

【→関連Interview (ReTACTION)】2024.02.05 豊かな川を取り戻したい。全国の漁協が注目する、川の生態系を解明する「環境DNA」の分析技術
【→関連News】2024.02.21 スマート環境DNA調査システム開発プロジェクトにかかる記者発表を実施


【講演1:「あの川の未来を創ろう~コップ一杯の水で、地域の川をDX」】
株式会社フィッシュパス 代表取締役社長 西村 成弘氏の講演は、同社の事業紹介や近年のトピックを中心に行われました。同社が2030年までに目指す未来ビジョンは、「持続可能な水産資源と生物多様性を意識した社会」です。2016年の創業以来、漁協と釣り人と環境・地域社会を結び、川を中心に人が集まる場を提供すべく、これまでに「デジタル遊漁券」(遊漁券オンライン販売システム)などDXに関する取り組みを各地で展開してきました。
「デジタル遊漁券」事業では、漁協関係者や地元販売店に参入メリットがあるように設計し、釣人が思い立ったらすぐにオンライン購入できる利点から、売上アップに繋がった実績を紹介。また、アプリ上で釣り場周辺のグルメや宿泊、観光情報を発信することで周辺地域の経済的波及を促進したり、防災通知システムや保険サービスなどの情報発信により釣人の安心・安全を担保したりするなど、ICTによるイノベーションを起こし続けています。
そして、現在取り組む「スマート環境DNA調査システム」開発プロジェクトは、従来大変な労力と時間を要していた漁場の調査・整備の効率化に寄与するものであることを紹介しました。


出典:㈱フィッシュパス公式HP

出典:㈱フィッシュパス公式HP(DXに関する取り組み)

次いで報告に立った藤田宗也氏は、本学理工学研究科 環境ソリューション工学専攻(山中研究室)を修了し、今春より株式会社フィッシュパス 環境事業部に着任しました。同社への入社以来、福井県内での環境DNA分析センターの立ち上げのため、本学で得た知見をフルに活かして、分析から解析までのプロトコル作成に関わってきたことなどを紹介。また、福島県の被災河川の復興に向けたチャレンジ(福島イノベーション・コースト構想「Fukushima Tech Create」イノベーション創出支援)では、「まずは環境DNAを使って基礎的な生息情報を入手し、漁場復興のモデルケース化をめざしたい」と意気込みました。


㈱フィッシュパス 代表取締役社長 西村 成弘氏による報告

㈱フィッシュパス 代表取締役社長 西村 成弘氏による報告


㈱フィッシュパス 環境事業部 藤田宗也氏による報告

㈱フィッシュパス 環境事業部 藤田宗也氏による報告

【講演2:「見えないものは守れない?守ろうと思えない?Nature Positiveへ向かうための生物多様性可視化技術」】
生物多様性科学研究センターの山中裕樹センター長(本学先端理工学部・教授)の講演では、生物多様性情報と取得技術をめぐる現状や世界的なトレンドから、現在センターで考えている研究プロジェクトの方向性について紹介されました。
この50年ほどの間に、世界中で生物多様性は急速に減少し続けており、その原因は私たち人間の活動に因るものです。世界経済フォーラムの掲げる「グローバルリスク報告書」によると、生物多様性の減少は気候変動と並ぶ深刻なリスクであり、その背景には経済活動が世界規模で繋がっている現状があります。
山中教授は、「こうした帰結として、貧困度が高い地域で絶滅危機にある生物種が多い傾向がみられるなど、生物多様性の危機と貧困には相関がある」と指摘。この状況を2030年までに歯止めをかけるべく、世界はネイチャーポジティブへと舵を切り始めたのです。その第一歩となるのが、私たちが資源を搾取し続けたことで、どこかの誰かにしわ寄せがいっている現実を知ることです。

もはや生物多様性保全はすべての人々のタスクとなった現在ですが、同様の問題として取り沙汰される温室効果ガスをめぐる状況とは大きく異なります。それは、生物多様性情報の「見えにくい」「測りにくい」「地域固有」といった点にあります。

そこで生物多様性科学研究センターは、社会にとって価値のある生物多様性情報を生み出し、有効な保全行動に繋げることを目標に掲げ、今年度から龍谷フラッグシップ研究プロジェクトで新たな取り組みをスタートしたのです。ネイチャーポジティブという美しすぎるようにも見えるゴールに向かうべく、実質的に機能する“自然資本保全活動のシステム”を形作るための課題解決協働体として、「ステークホルダー会議」を発足。大学、企業、行政、金融、市民・NPO、農林水産業従事者などの参加者を集い、資金−モチベーション−労力を循環させる課題解決のプラットフォームを目指します。

ネイチャーポジティブへの途上では、企業のTNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures:自然関連財務情報開示タスクフォース)に関するレポート開示が求められるなどの動きも見られ、課題解決において、これまで本学で培ってきた環境DNA分析を主軸とした環境評価技術が一つの鍵となります。山中教授は、技術から得られた生物多様性情報をいかに活用していくかについて、生物多様性科学研究センターが2021年から取り組む「びわ湖100地点環境DNA調査」などの具体例を挙げて説明。ステークホルダー会議を通じて、「誰かにしわ寄せがある世界から、皆でしわを伸ばしていく世界へ。関わるメンバーの皆が課題を出し合って、一緒に解決に向かっていきたい」と抱負を述べ、報告を終えました。

【→関連Release】2024.06.18「2024年度 びわ湖100地点環境DNA調査『びわ湖の日チャレンジ!みんなで水を汲んでどんな魚がいるか調べよう!』」を実施


生物多様性科学研究センター 山中裕樹センター長(本学先端理工学部・教授)による報告

生物多様性科学研究センター 山中裕樹センター長(本学先端理工学部・教授)による報告


課題解決のプラットフォームを目指す「ステークホルダー会議」

課題解決のプラットフォームを目指す「ステークホルダー会議」


2024年6月20日(木)、龍谷大学の協定校であるアリゾナ大学の「Arizona in Kyoto Study Abroad 2024」で来日した11名の学生とRyukoku Student Buddies(龍谷大学生バディ)がフィールドトリップで貴船神社・鞍馬寺へ行きました。
以下、学生のレポートを紹介します。

2024年6月10日から7月5日まで、アリゾナ大学の留学生との交流について、その中の一幕を紹介します。

6月20日木曜日に、貴船神社と鞍馬寺に出かけました。この日はお昼からの活動でした。まず貴船神社へ行き、神社内を散策するとともに、貴船神社でおなじみの水占いをみんなでしました。留学生はもちろんですが、個人的にも初めてだったのでとても楽しかったです!留学生とどっちがいい運勢が出るか競い合ったり、悪い運勢が出た人同士で励まし合ったり、とても楽しかったです!その後、山の中を1時間弱歩き、鞍馬寺へ移動しました。この日はまだ6月ですが、真夏のような暑さで、移動中全員汗びっしょりになっていました。途中アリゾナ大学の留学生たちが、バディの私たちを心配して扇子であおいでくれたり、気にかけてくれて、留学生の優しさに日本人バディ全員感激していました。

その後、なんとか鞍馬寺の方までたどり着き、竹伐り会式を鑑賞しました。この式典は、毎年メディアにも取り上げられる有名なもので、長く、太い青竹を伐る速さを競い合います。太い竹がバッサリと切られる様子に留学生も興奮しており、思わずその竹が切られるたびに大きな拍手をしていました。

写真 実際の竹伐り会式の様子


 最後はみんな疲れているので、鞍馬山から下りるのにロープウェイを使いました。歴史的かつ神秘的な山なのでできれば歩きたかったのですが、もう全員歩く余力はありませんでした…留学生みんな今日は早くホテルに戻って休むとのことです。ゆっくり休んで、明日以降も充実した留学生活を送ってほしいです!

今日はお昼からで一日中ではありませんでしたが、短い時間でもとても充実していました。ところで、この日アリゾナの留学生たちに改めて御朱印の数を聞いたところ、現在8個だそうです。帰るころにはさらに御朱印帳を充実させてほしいですね!また今度どれだけ集まったか聞いてみたいと思います!



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