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 実践真宗学研究科では、体系的な理論研究と実習を中心とした現場での活動を軸に、”理論と実践”を取り組んでいます。
 実践真宗学研究科において重要な位置づけである実習について、毎年、「実習報告会」を開催し、修了生が実習の成果を研究科の内外に向けて発信しています。
 今年度は、10月31日(木)に龍谷大学実践真宗学研究科 実習報告会を開催しました。
 実習報告会の内容について、先輩たちの実習報告を聞いた、実践真宗学研究科1年生の学生の皆さんの声をもとにご紹介します。


那須研究科長よりご挨拶

1.「地方過疎寺院でもできる伝道活動」
   発表者:研究科3年 島井さん

今回、島井さんの発表の中では、過疎地域の葬儀以外の伝道の可能性として宿坊が挙げられていた。実際に宿坊を行っている和歌山県の寺院に訪れ自身の体験・住職へのインタビューを通して宿坊・キャンプ場を運営する上での問題点を挙げられていた。
 過疎寺院での宿坊の問題点として挙げられていた点として、
・宿坊を運営するための人員を必要とする
・外国人の対応が必要なため一定の語学力が必要である
・宿坊を利用するだけで門徒が増えているわけではない
 という点等の問題点から、過疎地域寺院でもできる伝道活動の条件として、
・1回あたりの値段が安価である
・近所の方が気軽に参加できる
・実施する側が疲弊しない
 等が挙げられていた。
 質疑応答では、都会でも宿坊が存在しているが、過疎地域寺院=宿坊が良いということではないのではないか、という質問に対して、都会では生活音が多く、過疎地域寺院ならではの静かさなどがないという点などを挙げて答えられていた。
(コメント 研究科1年 藤田さん)


研究科3年 島井さん

2.「仏教的背景のある高齢者施設における仏教者介入の可能性 ―職員の実態調査より―」
   発表者:研究科3年 金尾さん
 
 今回の金尾さんの発表では、仏教的背景を持つ高齢者施設において僧侶が介入することの意義や役割について、施設職員へのアンケート調査と聞き取り調査の結果をもとに発表して頂きました。
 近年では、高齢者施設における看取りの件数が増えつつあり、今後看取りの場としての役割が大きくなると考えられるため、施設職員が利用者との死別をどのように受け止めるのかということが課題になるという問題意識から、施設職員への調査をもとに僧侶介入の可能性を探求されていました。そして調査の結果、施設職員は僧侶の介入に対して、看取りの場で悲しんでいる人に寄り添うことや、利用者との日常的なコミュニケーションなどの役割を期待しており、僧侶は看取りの場のみならず利用者が元気な時からの関わりが求められていることが明らかになったということでした。
 また、発表の最後に、高齢者施設における僧侶介入には様々な課題はあるものの、その可能性は十分にあり、僧侶にしかできない役割を示すことが今後重要になるということをはっきりと述べられていたことが印象的でした。
(コメント 研究科1年 森谷さん)


研究科3年 金尾さん

3.「浄土真宗における葬送儀礼の課題と可能性 ―先祖供養意識に着目して―」
   発表者:研究科3年 中山さん

 中山さんは、浄土真宗の葬儀儀礼における僧侶と門信徒の先祖供養意識の違いを研究しています。寺院に求められているのは「先祖供養」で、多くの人がこれを宗教心として理解しています。また、門信徒の中には「先祖供養=追善供養」という理解が広がっています。実際には、浄土真宗のすべての仏事は「報恩感謝」の場であり、追善は不要とされています。そのため、この誤解を排除する必要がある一方で、門信徒の思いや心情を否定することは適切なのか、中山さんは疑問を呈していました。
 長崎県では、「精霊流し」と呼ばれる爆竹を用いた伝統行事が行われており、これは盆前に逝去した人の遺族が故人を偲ぶためのものです。中山さんは、この長崎県の浄土真宗の寺院に実習に赴き、「先祖供養」という言葉についての考え方を調査したと述べています。
 現代の先祖供養意識を明らかにすることで、僧侶と門信徒の葬儀儀礼に対する考え方の違いを浮き彫りにすることができます。
 しかし、「追善供養」という浄土真宗の教義とは異なる心情を、阿弥陀仏の報恩感謝の行に変換するには、依然として課題があると思いますが、この試みが成功すれば、門信徒の心情を尊重しつつ葬儀儀礼を行うことが可能になり、それを通じて浄土真宗のみ教えを広めていく道が開けるのではないかと感じました。
(コメント 研究科1年 柳川さん)


研究科3年 中山さん

 今回の実習発表会を経て、発表者は、これまでの実習に対する手応えや修士論文の執筆に向けての気づきを得ることができました。
 また、先輩たちの報告を聞いた学生たちは、今後取り組んでいく自らの実習に向けて、たくさんヒントを得られたことと思います。



森田先生、葛野先生からも貴重なご意見をいただきました。


知的財産センターでは、学内における知的財産活動の啓発の一環として、学生・教職員を対象とした知的財産セミナーを年2回開催しています。
2024年11月6日に今年度2回目のセミナーを、瀬田キャンパスにおいて開催いたしました。
講師には以前からのご好評を受けて、弁理士法人ととせ・ももとせ代表の齊藤整先生(弁理士)をお招きし御講演いただきました。

今回のテーマは「学ぼう!著作権」です。

“著作権って何だろう”といった基本的なことから、昨今の著作権侵害事例の紹介、ネット上での著作権侵害、生成AI・ディープフェイク、AIについても著作権の観点から詳しく解説いただきました。また、被写体の権利、肖像権やパブリシティ権についても、わかりやすく説明いただきました。

さらには、著作権を侵害すると刑事上のペナルティのみではなく民事上のペナルティにより、多額の損害賠償を請求されるおそれがあることや、たとえ学生であっても重い責任を負わねばならないこと、著作権を侵害しないためにはどうすればよいのか、といった点についても具体的な例をあげてお話されました。

出席者からのアンケートでは

〇身近な事件を取り上げて、授業を進めていただいたので、興味を持って話を聞くことができました。

〇ネット問題やAI関係の著作権のお話が多く、自身が学習していることと深く関係がある内容を学習することができ、より身近に知的財産の存在を感じることができました。

○今回のセミナーを聞いて、自分が思っているより身近に著作権違法に関することが多くあると感じました。今後、自分が著作権を侵害することがないようにするために、自分自身が著作権についての知識をより身につけていくことが大切であると感じました。

というように、著作権や知的財産権について多くの学生達に興味を持ってもらうきっかけとなったセミナーとなりました。
知的財産センターでは、今後も知的財産活動の啓発のためセミナーの開催等に取り組んで参りますので、お気軽にご参加ください。


齊藤 整 先生


セミナーチラシ


 11月7日(木)に第2回REC BIZ-NET研究会「シン・イチゴ 苺を美味しく食べていますか? ~苺の品種育成と病害の早期診断技術からのアプローチ~」をハイブリッド(対面+Web)にて開催しました。

 クリスマスにイチゴが食べられるのは、イチゴを休眠させない促成栽培技術が開発されたからとも言われています。専門家でも意外と知らないイチゴが美味しい時期など、イチゴに関する理解を深めることで、今年の冬のイチゴはこれまでと違った味わいになるかもしれません。
 今回の研究会では、そんなイチゴに関する研究をテーマとし、わが国におけるイチゴの歴史と奈良県における「古都華」等の品種開発について、また、安定生産のために必要な病害の早期遺伝子診断技術の開発とその実践的な活用事例、さらに病害リスクを最小限に抑えるための総合的な管理方法等についてご紹介しました。

講演テーマ①
 「日本のイチゴの歩みとイチゴのハウス促成栽培発祥の地、奈良県における近年の品種開発」
 奈良県農業研究開発センター 研究開発部 大和野菜研究センター 所長 西本 登志
 明治末期から栽培されはじめた国産イチゴは、戦後の激減期を経て1970年代に奈良県で開発された促成栽培技術と冷蔵トラックによる長距離輸送により急速に全国に普及し、さらに、近年の他県育成品種の利用制限が、イチゴの更なる新品種育成とブランド化につながっていることを今回の講演でご紹介いただきました。

講演テーマ②
 「イチゴ栽培を成功させる病害の早期診断技術の開発とリスク低減管理の体系化」
 龍谷大学 農学部農学科 講師 平山 喜彦
 イチゴの品種を個人の好みで選ぶ現在、美味しいイチゴの新品種育成は、常に病気との戦いであり、その背景には、病気に弱い品種が交配親となっているため、検査、診断、防除が必要で様々な防除技術を組み合わせることで、美味しく、安全・安心なイチゴが食べられることを今回の講演でご紹介いただきました。


講演中の西本講師


講演中の平山講師


西本講師の講演資料(一部)


平山講師の講演資料(一部)

 講演会終了後には、対面参加の方を対象に講師との名刺交換、情報交換の場を設け、熱心な質疑や積極的な意見交換が展開されました。


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チラシ


本学では、社会的なテーマを題材にした映画と、テーマに関連したイベントで楽しく学べる「RYUKOKU CINEMA」を2021年度から開催しています。
今回は、LGBTQ+についてのドキュメンタリー映画を、上映いたします。
上映後は、監督や出演者の方によるトークセッションを予定しております。
ぜひ一緒にLGBTQ+について学びを深めましょう。

■日時:2024年12月5日(木)17:00~18:30
■場所:龍谷大学深草キャンパス成就館Main Theater
※キャンパスマップ
https://www.ryukoku.ac.jp/about/campus_traffic/fukakusa.html
■対象者:どなたでも(要事前申込)
■参加費:無料
■申込方法:画面下部のQRコードを読み取っていただくか、申込URL(https://x.gd/F52cE)よりお申し込みください。

■映画「私たちの居場所」
「私たちの居場所」は、日本におけるLGBTQ+のについてのドキュメンタリーシリーズです。インタビューと旅を組み合わせて、「私たちの居場所」は日本でLGBTQIA+として生きる人々の物語です。
第1話「自分らしく」は、東京から始まり、愛媛県の松山へと旅します。旅の途中で、司会者のティファニー・ロスデールは活動家、教授、キャバレーのホステス、四国初のトランスジェンダーの市議会議員、バーのオーナーやそのお客さん、さらには街頭の人々にインタビューします。
日本各地を旅しながら、LGBTQ+コミュニティーの声を聞き、私たちみなが共存できる居場所を想像してみましょう。

■登壇者のプロフィール
フェリシティ・ティラックさん(監督)
文章とビジュアルを用いて物語を紡ぐストーリーテラー。スキンケアブランド、自然史博物館、抹茶起業家、旅行雑誌、そしてゲームスタジオなど、幅広い分野で活躍している。オーストラリア出身でありながら、2006年から日本に在住し、豊かな文化的理解と高い日本語能力を活かして、多様なオーディエンスに響く魅力的なストーリーを作り上げている。
作品は、周縁化されたコミュニティにスポットライトを当て、日本におけるLGBTQ+の権利など、社会問題への意識を高めるものが多くある。また、共感に基づいた視点を各プロジェクトに取り入れ、日本の変わりゆく文化的景観と世界の観客をつなぐ架け橋としての物語を生み出している。


ティファニー・ロスデールさん(出演者)
プロデューサー、ホスト、そしてLGBTQ+の可視性を推進する活動家。日本に20年以上在住し、特にLGBTQ+の分野において、周縁化されたコミュニティのストーリーを発信する重要な声となっている。トランスジェンダー女性としてのバックグラウンドを持ち、日本語、英語、タガログ語に堪能な彼女は、多様なコミュニティとの深い結びつきを築いている。
ストーリーテリングにも精通している彼女は、ポッドキャスト「Breakfast With Tiffany Show」を通じて、2020年からLGBTQ+の声を発信するグローバルなプラットフォームを提供しており、これまでに200以上のエピソードと23,000回以上のダウンロードを誇っている。

中根 智子さん(龍谷大学国際学部講師)
研究テーマは国際関係論、地球研究(インド)、子どもの貧困、ジェンダー、インドの児童労働など


■参考
主催:龍谷大学ユヌスソーシャルビジネスリサーチセンター、宗教部


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