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【本件のポイント】

  • 東京大学地震学研究所の研究者と一緒に、鴨長明『方丈記』にある地震についての記述を、地震学からの視点を入れて読み合う授業を行う
  • 龍谷大学で国語科教員志望の学生約30名向けに実施
  • 古典(国語科教育学)×地学(地震学)という新しい教科横断型の授業を提案


【本件の概要】
 龍谷大学では、東京大学地震研究所・地震火山史料連携研究機構准教授・加納靖之氏をお招きして、鴨長明『方丈記』所収の「大地震」の箇所を読み合う授業を行います。加納氏は歴史地震研究を専門とされ、加納靖之他(2021年)『歴史のなかの地震・噴火 過去がしめす未来』(東京大学出版会)というご著書があります。東大駒場の人気講義の一つの内容をまとめた本です。京都大学におられた時から(現在も)、地震に関係する史料などを題材に史料解読を学び、古文書を読み解き、昔の自然災害について研究する京都大学古地震研究会の中心メンバーでいらっしゃいます。将来国語科教員を目指す学生約30名を対象に、授業科目「国語科教育法Ⅱ」において、古文教材として高校の教科書にも採録され、現場でも使用される鴨長明『方丈記』の「大地震」の記述を、地震学の知見を生かして読みます。通常の古文の授業とどのように読解が変わるか、というねらいで授業を実施します。「大地震」は元暦2年(1185年)に京都で起こった地震であり、京都という都市に関わった古文教材でもあります。
 この授業を経験することにより、将来学生が国語科教員となった時に、従来の国語科の授業とは違った、幅広い教科横断的な授業ができる力や視座を身につけ、新しい国語科教育の担い手となることをねらいとして持っています。

【日時・場所等】
 日  時 2025年10月28日(火)16:55~18:25
 場  所 龍谷大学大宮キャンパス東黌302教室
 キャンパスマップ:https://www.ryukoku.ac.jp/about/campus_traffic/omiya.html 
 担当教員 札埜和男教授(文学部) 専門分野 国語科教育(・法教育・方言学)
             教員紹介ページ:https://www.let.ryukoku.ac.jp/teacher/fudano.html

 


問い合わせ先:龍谷大学 教職センター
Tel 075-645-3749 kyoushoku@ad.ryukoku.ac.jp https://www.ryukoku.ac.jp/faculty/kyoshoku/



【本件のポイント】

  • mitoTALEN法及びmitoTALECD法を用い、ナスのミトコンドリア遺伝子のゲノム編集に世界で初めて成功した。
  • ターゲットにした細胞質雄性不稔(CMS)遺伝子orf218のDNA配列を改変することで、このミトコンドリア遺伝子のノックアウト系統を作出できた。
  • orf218のノックアウト系統では雄性不稔性が消失し、形成された花粉により自殖後代を得ることができた。
  • ナスのCMSの原因遺伝子は、ミトコンドリアのorf218であることが証明された。

 

【研究成果の概要】
 高等植物には正常な花粉が形成されない「細胞質雄性不稔(Cytoplasmic Male Sterility; CMS)」と呼ばれる形質が存在します。この形質の原因遺伝子はミトコンドリアゲノムに存在する遺伝子であることが多くの植物で示唆されていますが、ほとんどの場合、直接的な証明はなされていません。一般に、ある形質の原因遺伝子を最終的に特定するには、その遺伝子の変異体を得る、あるいはその遺伝子を形質転換により導入して、表現型が変化するか調べるなどの実験を実施する必要があります。しかし植物のミトコンドリアゲノムの遺伝子を直接改変することは不可能でしたし、ミトコンドリアの形質転換の成功例は皆無でした。したがってCMSの原因遺伝子も、長らく「候補」の状態に留まっていました。しかしながら、2019年に初めて、TALEN法を応用した植物のミトコンドリア遺伝子のゲノム編集が成功し、ミトコンドリアゲノムの改変が可能となりました(Kazama et al., 2019)。

 

 現在、ゲノム編集では、CRISPR-Cas9法を用いることが一般的ですが、ガイドRNAをミトコンドリア内部に輸送できないため、この方法はミトコンドリア遺伝子の編集には適用できません。そこでDNA結合モジュールがタンパク質で構成されるTALEにミトコンドリア移行シグナルを付加したmitoTALEが開発され、FokⅠを介したDNA切断による編集法(mitoTALEN法)と、FokⅠの代わりにシチヂンデアミナーゼを用いたC→T(相補鎖ではG→A)の1塩基置換による編集法(mitoTALECD法)が確立されました。

 


図1 ミトコンドリアゲノム編集法

 

 本研究の材料であるナスには、花粉が形成されないCMS(PN型CMS)が存在します。この原因遺伝子は、いくつかの実験的証拠から、ミトコンドリアゲノムにあるorf218という遺伝子であることが推定されていました(Yoshimi et al., 2013)。今回、このorf218をターゲットに、ミトコンドリアゲノム編集を行いました。


 


図2 ナスにおけるミトコンドリアゲノム編集
A; ターゲット配列(orf218)内の塩基置換箇所. +3と+7でG→AおよびC→Tの変異が生じている.
B; ミトコンドリアゲノム編集個体の花粉観察結果. 雄性不稔系統では葯内に花粉が存在しないが、編集個体では花粉が認められた.

 

 mitoTALEN法とmitoTALECD法の2つの方法を試した結果、どちらの方法でもミトコンドリアゲノムに改変が生じていることが認められました。特にmitoTALECD法では、得られた編集個体のorf218の塩基配列の10か所に塩基置換が生じていたとともに、開始コドンの消失によってorf218はもはやタンパク質として発現しないことが予測されました。この編集個体を開花するまで育成し、葯の内部を観察したところ、内部に花粉が生じていることが見いだされました。
 さらに、この花粉を用いた交配実験では、着果と種子形成が認められました。
 以上の結果から、ミトコンドリアのorf218が、ナスにおけるPN型CMSの原因遺伝子であることが証明されました。
 


図3 ミトコンドリアゲノム編集個体の花粉を使った交配実験

 

【今後の展開】
 今回の実験に用いたPN型CMSでは、雄性不稔性を回復させる稔性回復遺伝子(Rf遺伝子)が別系統のナスの核ゲノムに存在することが明らかになっています。これまでの実験結果から、このRf遺伝子はorf218の転写産物を切断する働きを持っていることが示されています。しかしその実体はまだわかっていません。今回、PN型CMSの原因であると証明されたミトコンドリアorf218と相互作用する核の遺伝子を絞り込むことで、Rf遺伝子の同定が進むことが期待されます。
 また、ナスには別種のCMSとして、花粉はできるものの葯が正常に開かない雄性不稔ナス(AI型CMS)が存在します。このAI型CMSについても今回と同様のアプローチで原因遺伝子を特定することができれば、ナスにおけるCMSの全体像を体系的に理解できるものと思われます。


【研究の背景】
 CMSは、F1品種の生産に欠かせない形質です。ダイコンやブロッコリーなどのアブラナ科植物や、タマネギ、トウモロコシなど様々な作物でCMSが採種に利用されています。一般的に栽培されているナスもF1品種です。ナスは自殖する植物ですが、一花あたりの種子数が多いため、これまでは人工的な除雄とその後の交配により種子を生産することが可能でした。しかし近年の労働力単価の上昇に伴い、効率的な採種のためにCMSが求められています。また、CMSと、受粉せずに果実肥大が生じる、いわゆる単為結果性とを組み合わせることで、種なしナスの作出も可能となります。このような背景から、我々はナスのCMSの研究を進めてきました。

 

【研究資金】
本研究は、JSPS科研費20H05680および京都産業大学植物科学研究センター研究費の助成を受けて実施されました。

 

【論文情報】
論文名:Knocking out of the mitochondrial gene orf218 using mitoTALECD restores

                  cytoplasmic male sterility in eggplant
和 訳:ナスの細胞質雄性不稔系統では、ミトコンドリアの遺伝子orf218

    mitoTALECD法でノックアウトすると稔性が回復する
著者名:辻村真衣(責任著者)a、静貴子b、宮田暉大c、須佐見朝日c、齊藤 猛雄d、

    宮武 宏治d、有村慎一e、山岸博(責任著者)c、寺地徹(責任著者)c
所 属:a龍谷大学農学部、b京都産業大学植物科学研究センター、

    c京都産業大学生命科学部、d農研機構、e東京大学農学部
掲載誌:Physiologia Plantarum(John Wiley & Sons社)
公開日:2025年8月9日
U  R  L:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/ppl.70446

 

 

【問い合わせ先】
<研究に関すること>
龍谷大学農学部 ラボラトリー専門助手 辻村真衣(つじむらまい)(京都産業大学 客員研究員)
Email:mtsukatani@agr.ryukoku.ac.jp

 

京都産業大学 生命科学部 産業生命科学科 教授 寺地 徹(てらち とおる)
E-mail:terachi@cc.kyoto-su.ac.jp

 

<取材・報道に関すること>
龍谷大学 農学部教務課 
Tel 077‐599‐5601  Email:agr@ad.ryukoku.ac.jp

 

京都産業大学 広報部
Tel:075-705-1411 E-mail:kouhou-bu@star.kyoto-su.ac.jp


昨年に引き続き、深草ふれあいプラザにボランティアとして参加。

これは、幅広い世代の住民が相互に交流を深めるとともに「深草に住んでいて良かった、これからも住み続けたい」と深草の良さを実感し、地域への愛着を更に深めるためのイベントです。

学生スタッフが考えた環境学習ブース(ペットボトル輪投げ・バッジ作り・ありがとうの木作り)運営や、お祭り全体の運営サポート(ゴミ分別、飲食ブースの行列整理、舞台アナウンス、着ぐるみサポート等)を担いました。

コアとなる学生スタッフは夏休み前から準備をおこない、当日は一般学生を含めて総勢72名でイベントを盛り上げました。

多くの地域の方々や子どもたちが来場し、大盛況でした。


着ぐるみのサポート


ゴミ分別の様子


★概要★

「深草ふれあいプラザ2025」

日  時:2025年10月19日(日)10:30~14:30(ボランティア活動は9:00~16:15)

場  所:藤森神社境内・藤の森公園

参加学生:72名

活動内容:龍大ブース運営

     (環境啓発【ペットボトル輪投げ・バッチ作り】・「ありがとうの木」作り)

     全体の運営サポート

     (ゴミ分別案内、各ブースの行列整理、着ぐるみサポート、飲料販売、

     舞台アナウンス、来場者カウント、ビンゴ大会運営補助)


 


ボランティア事前打合せの様子


行列整理中にお客さんとコミュニケーション!

★ボランティア参加者の声★

・初めてのボランティア活動ができてすごく貴重な経験になりました。初対面の人と話して、「何をしたらいいかな」と考えたり、話し合ったりすることができたと思います。楽しかったです!

・本当に想像以上にたくさんの人と関わって、とても楽しく活動ができました!関わった人達全員がすごくあたたかくてあっという間な1日でした。ボランティアはもっとしんどくて辛いものなのかと思っていたけど、とても楽しくてすごくいい経験になりました。

・子どもから大人の方まで様々な人に喜んでいただくことができました。やりがいと共に楽しい気持ちでいっぱいになれました!普段子どもと関わることがほとんどないので、どんな言葉遣いをしたら伝わりやすいかなど考えるきっかけになりました。

・地域の方が「龍大ボラセン」に興味を持ち、私たちの活動についてたくさん質問してくれました。またボラセンの説明をするだけでなく、地域の方の普段の活動についてもお話を伺うことができ、相互に交流を深める良い機会となりました。


「ありがとうの木」には、来場者からのたくさんの「ありがとう」が集まりました


子どもたちに大人気だったペットボトル輪投げ!


工作ブースでは段ボールバッジ作りをしました!


アナウンス、進行も学生が担い、イベントを盛り上げました!

★企画責任者から寄せられたメッセージ★

深草ふれあいプラザは、地域の方々が集い、世代を超えて交流できる特別な場所です。ボランティアとして活動してくださった皆さんが笑顔で地域の方とお話ししている姿を見て、このお祭りが単なるイベントではなく、地域と学生をつなぐ大切な場となっていることを実感しました。学生と地域の方々がともに笑顔で過ごす光景は、この場所だからこそ生まれるものであり、学生としての活動だけでは得られない貴重な経験になったと感じています。
責任者として関わる中で、不安や緊張を感じることもありましたが、コアメンバーやボランティアの皆さんの笑顔と熱意に支えられ、無事に充実した当日を迎えることができました。また、準備期間中には、コアメンバーや本部の方々と意見を交わし、協力し合う中で多くの学びや気づきを得ることができ、私にとってかけがえのないものとなりました。
今回の経験を糧に、今後も学生や地域の方々にとって新しいつながりやきっかけを生み出せるよう努めていきたいと思います。
ご協力くださった皆さん、本当にありがとうございました。この経験が、誰かの新しい一歩につながることを願っています。


総勢72名で参加しました!

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