Need Help?

新着情報

新着情報の一覧

製品情報

ここにメッセージを入れることができます。

【本件のポイント】

  • 「一人ひとりが助かる」をコンセプトに、児童「一人ひとり」が災害について真剣に向き合えるような防災教育出前授業を龍谷大学政策学部石原ゼミの学生が一から企画・実施。
  • 実施校の地域での被害想定や児童の実情などに応じて、学校ごとに異なる授業を行う「オーダーメイド型の授業」を学生が実現。
  • 石原ゼミが実施してきた防災教育出前授業は「令和7年度1.17防災未来賞『ぼうさい甲子園』※1」にて大学生部門優秀賞(全国第2位)を受賞するなど、外部からも高く評価。

 


【本件の概要】
 2月3日(火)・2月4日(水)に龍谷大学政策学部石原ゼミによる「一人ひとりが助かる」をテーマとした防災教育出前授業を徳島県阿南市の小学校2校で行います。徳島県阿南市は南海トラフ地震や水害、土砂災害のリスクが高いため、地域に応じた防災教育が重要です。
 そのため、今回の防災教育出前授業では実施校の地域で想定されている被害や児童の実情などに応じた、その学校独自の防災教育である「オーダーメイド型の授業」を学生が一から企画して実施します。今回の実施校である阿南市立橘小学校では「災害が起きたらどうするの?」、阿南市立桑野小学校では「避難した後ってどうするの?」をテーマとしており、両校で異なる授業を展開するものの、災害から自分の命を守るための自分自身だけの答えを導くことは共通しており、両校での防災教育出前授業を通じて児童「一人ひとりが助かる」ことを目指します。
 石原ゼミでは2016年度から南海トラフ地震による地震・津波等の甚大な被害が懸念される徳島県阿南市内の延べ30校以上の小学校にて、防災教育出前授業を継続的に実施してきました。この取り組みは、「令和7年度1.17防災未来賞『ぼうさい甲子園』」にて大学生部門優秀賞(全国第2位)を受賞するなど、高い評価を得ています。

 

 

1.    日時 2026年2月3日(火)・2月4日(水)
2.    場所 徳島県阿南市立橘小学校・徳島県阿南市立桑野小学校
3.    対象人数 政策学部石原ゼミ:石原 凌河(准教授)、学生5名
        阿南市立橘小学校4年生:12名
        阿南市立桑野小学校4年生:23名 
4.    実施内容 2026年2月3日(火)13:50~15:25
        ・徳島県阿南市立橘小学校4年生を対象とした防災教育出前授業
        ・授業概要:災害時の写真を示して避難行動をイマジネーションするこ

              とや災害に関するクイズの実践を通じて、災害が発生した

              ときに自分の命を守るために状況を判断し適切に行動でき

              る力を主体的に考えてもらうことを目指します。
        2026年2月4日(水)9:25~11:15
        ・徳島県阿南市立桑野小学校4年生を対象とした防災教育出前授業
        ・授業概要:ゼミ生が開発した「ぼうさい双六」の実践を通じて、災害

              が発生したときに自分の命を守るため、状況を判断して適

              切に行動できる力を主体的に考えます。避難後に起こりう

              る危険性についても理解し、防災の知識を修得します。

 

 

※1 1.17「防災未来賞『ぼうさい甲子園』」
 阪神・淡路大震災の経験と教訓を未来に向けて継承していくため、学校や地域で防災教育や防災活動に取り組んでいる子どもたちや学生を全国から募集し、顕彰する事業。

(参考サイト:https://www.dri.ne.jp/research/community/koshien/#01

 


問い合わせ先:龍谷大学 政策学部准教授 石原(ryoga@policy.ryukoku.ac.jp
 


 起業論Bでは、起業論Aで学んだことをベースにビジネスプラン作成に挑戦します。その際に求められることは、①なるべく潜在的顧客の声を聞き、フィールド調査をすることと、②例えば生成AIなどのツールを用いて、MVP(minimum viable product: 必要最小限の商品)を作成してみることでした。
 
 フィールドワークを重視するため学内向けのサービスを考案するチームや、一般向けのサービスを考案するチームなど様々でしたが、最終的に6チームによる最終報告が行われました。  
 
 審査員には学生起業家教育の第一人者である法政大学の田路則子教授と、名古屋大学の松本修平特任准教授にお願いいたしました。両名とも学生指導経験が豊富で、質疑応答およびコメントは学生にとって大いに参考になるものだったと思われます。


<学生の感想(抜粋)>
「ビジネスモデルを作ることはいろいろな要素が必要で難しかった。特に街頭でインタビューをして、ニーズを探すと言うのは時間もかかる。だが、良いビジネスモデルができたとしてもわかりやすい発表ではなかったら意味がないと言うことを学ぶことができた。」

「インタビューのアポイントメントが取れなかったり、プレゼンの流れに関して組み直したり様々なトラブルがありましたが、実際に自分でビジネスプランを作成するのはとても難しいが楽しいと思いました。」

「ビジネスプランを考えるという他の授業では触りしかしないことを15回の時間をかけて先生にみっちり考えられたのが面白かった。企業している人が審査に来てくださり、コメントをいただいたのもありがたかった」

「ビジネスプラン作成というテーマで秋庭先生がどんどんプロトタイプを作ることを推奨されていて、実際にアプリを作ってみるいい機会になった。思ったよりも簡単で、今までよりも起業がグッと身近に近づいた。」

「難しいに尽きる。人に使ってもらうっていうのがどれだけ難しいか理解できてよかった。」





 2026年1月23日、2026年4月に入学予定の社会人のみなさまを対象とした説明会を開催いたしました。この説明会は、地域公共人材育成にかかる相互協力に関する協定を締結している協定先よりご推薦いただき、11月末の推薦入学試験を受験され合格されたみなさまを対象としたものです。本入試による合格者のみなさまには、1年間での修士課程修了を目指してご入学いただきます。入学前の段階から指導教員との顔合わせや研究テーマの打ち合わせ、文献収集などを開始することで、4月のご入学後にスムーズに大学院生活をスタートできるよう環境を整えることを目的としています。

 当日は、地域公共人材総合研究プログラム運営委員長よりご挨拶したのち、入学予定のみなさまや、指導教員となる予定の教員を含めて30名程度が専門分野を含めて自己紹介の時間を持ちました。また、2026年度開講予定科目やカリキュラムの説明をし、指導教員との顔合わせを行いました。これから4月までの間に、入学予定者は本学図書館等を利用するなどして、入学までに大学院生活に向けた準備を進めていくことになります。

 当日は入学予定者全員が出席され、有意義な時間となりました。



 

 

【本件のポイント】 

  • 環境DNAを用いて、絶滅危惧種の純淡水魚・イチモンジタナゴの地域系統(東海系統・近畿系統)を非侵襲かつ高感度に識別できる検出手法を開発。
  • 野外のイチモンジタナゴ保全池で実証実験を行い、既存の捕獲調査と一致する結果を確認。
  • DNAコピー数1~3という極めて高い検出感度を実現したことから、個体数が少ない地点においても有効なモニタリングが可能に。
  • 本手法は生物の捕獲を伴わないため、希少種の保全管理における負担とコストの軽減へ。地域固有の遺伝的多様性を守るための実践的なツールとしての活用に期待。

 

 

【本件の概要】
 龍谷大学 生物多様性科学研究センターの伊藤玄 博士研究員と三重県総合博物館の北村淳一 学芸員、滋賀県立琵琶湖博物館の川瀬成吾 学芸員らの研究グループは、絶滅危惧種の純淡水魚・イチモンジタナゴ1)の種内系統を識別するための「系統特異的環境DNA検出系」の開発を行い、実証実験の結果を含む研究成果を国際学術誌Conservation Genetics Resources(Springer Nature社)にて公表しました。

 

 本研究では、イチモンジタナゴの地域ごとに異なる遺伝的系統を、採取した水から識別できる環境DNA2)の新しい検出手法「系統特異的環境DNA検出系」を開発しました。遺伝情報のわずかな違いを識別できるこの手法を用いることで、東海地方の系統と近畿地方の系統(以下、東海系統、近畿系統)という2つの主要な系統を魚体を痛めることなくかつ高感度に識別することに成功しました。また、イチモンジタナゴの各系統を保全している池でこの手法を試験したところ、各池で保全している系統と一致した検出結果が確認され、本手法の有効性が実証されました。

 

 今回の技術開発により、希少魚類の在来系統を外来系統の侵入による遺伝的撹乱から守るための迅速で低コストなモニタリングが可能となり、今後の地域固有の生物多様性保全や外来系統の早期発見に大きく貢献することが期待されます。

 


【研究の背景】
 環境省レッドリストで絶滅危惧IA類に選定されているイチモンジタナゴは日本固有の純淡水魚です。現在その個体数は、河川改修などの環境改変に伴う生息地の劣化や外来種との競争により減少しています。また、放流などの人為的な移入によって本来の自然分布が分かりにくくなっており、在来個体群の保全が大きな課題となっています。しかしながら在来系統であることを識別するには、従来は地点ごとに個体を捕獲してミトコンドリアDNA(mtDNA)解析を行う必要があり、多くの時間や労力がかかり、個体への負担も避けられませんでした。
 これまで本研究グループは、その生物が「いつ、どのようにそこに分布するようになったのか」という、生物が辿ってきた歴史を明らかにする「生物地理学」を基盤に、日本列島のかけがえのない生物多様性を保全するための研究活動を展開してきました。今回は、イチモンジタナゴの適切かつ効率的な保全活動を促進すべく、保全活動に取り組む滋賀県と三重県の市民団体とも協働し、環境DNA技術を用いたより簡便な検出ツールの開発に着手しました。

 

 

【発表論文】
-    タイトル:Development of a lineage-specific environmental DNA assay to

                            differentiate intraspecific lineages of the endangered freshwater fish,

                            Acheilognathus cyanostigma (Cyprinidae: Acheilognathinae)
-    和 訳:絶滅危惧種の純淡水魚・イチモンジタナゴ(コイ科タナゴ亜科)の種内系統

                       を識別するための系統特異的環境DNA検出系の開発
-    著 者:伊藤 玄13(責任著者)・北村 淳一3 4・川瀬 成吾5・朝見 麻希1・後藤 祐子1

                       山中 裕樹 1 2
-    所 属:1龍谷大学 生物多様性科学研究センター 2 龍谷大学先端理工学部
     3 NPO法人 流域環境保全ネットワーク 4 三重県総合博物館 

      5 滋賀県立琵琶湖博物館
-    掲載先:Conservation Genetics Resources(Springer Nature社)
-    リンク:https://doi.org/10.1007/s12686-026-01410-3  

                     (2026年1月19日にWEB公開)

 


【実証実験の結果・今後の展開】
 本研究では、実験室で開発した系統特異的な環境DNA検出法を、実際の保全現場(三重県6地点、滋賀県4地点)で採取した水試料に適用し、その実用性を検証しました。イチモンジタナゴの東海系統と近畿系統がそれぞれ生息・保全されている池を対象に調査を行った結果、各水域から該当する系統のみが正確に検出され、別系統の誤検出は確認されませんでした。検出結果は既存の捕獲調査の記録とも一致し、本手法が野外環境においても高い再現性をもつことが示されました。
 この成果により、イチモンジタナゴについて、捕獲しなくても地域系統を識別できる実用的な手法が初めて実証されました。また、DNAコピー数1~3という極めて高い検出感度を有することから、個体数が少ない生息地でのモニタリングにも有効であると考えられます。一方で、複数系統が同所的に生息する場合の検出性能や、交雑の判定には限界があるものの、本研究は地域系統レベルでの保全管理を可能にする基盤技術を提示するものであり、今後の外来系統の侵入監視や希少系統の早期発見への応用が期待されます。

 


【謝辞】
 本研究は、2021年度タカラ・ハーモニストファンド研究助成・環境研究技術開発基金(JPMEERF20204004)、日本学術振興会科学研究費(22K14908、23K05941)、および龍谷大学 科学技術共同研究センター2025基金の助成を受けて実施されました。
 

 

【補足説明】
1)イチモンジタナゴ(学名:Acheilognathus cyanostigma) 

  ■■以下の写真は転載/加工可能■■


三重県で採集したイチモンジタナゴ
北村淳一撮影

コイ科タナゴ亜科に属する純淡水魚で、平野部の川や湖沼、ため池に主に生息し、国のレッドリストで絶滅危惧IA類に選定され最も絶滅が危ぶまれている淡水魚類の1種である。これまでにmtDNA解析により、琵琶湖・淀川⽔系周辺と加古川・由良川⽔系(近畿系統)、東海地⽅(東海系統)の各地域に遺伝的に分化していると考えられている。特に三重県松阪市のため池において保全しているイチモンジタナゴは、mtDNAにおいて、瀬戸内海集水域の個体群とは異なる固有の塩基配列を持っていたことから(北村,2016)、現存する唯一の伊勢湾集水域固有の個体群であると考えられている。

2)環境DNA


環境DNA分析とは、水や土などの環境媒体に含まれているDNAの情報(生物が糞や粘液として放出したもの)を基に、そこに生息する種の分布や多様性、量を推定する分析手法。採取した環境DNAをPCR法で増幅し、DNAなどの遺伝子配列を高速大量に解析できる「次世代シーケンサー」で読み解くことで、コップ1杯分の水から周辺の生物相が分かる。生物を捕獲することなく「水から」検出できる簡便さから、生物多様性の観測や水産資源の管理に革命をもたらすとされる。


問い合わせ先:龍谷大学 研究部(生物多様性科学研究センター) Tel 077-543-7746 

                                ryukoku.biodiv@gmail.com  https://biodiversity.ryukoku.ac.jp/

 

                               三重県総合博物館 Tel 059-228-2283
           MieMu@pref.mie.lg.jp https://www.bunka.pref.mie.lg.jp/MieMu/  

 

       滋賀県立琵琶湖博物館 Tel 077-568-4811
       info@biwahaku.jp  https://www.biwahaku.jp/


全国の13校が対戦。参加校の高校生たちが検察側・弁護側の立場の役になりきり、立証・弁護活動を展開
< 2/1(日)オンライン開催、“傍聴人”はWebから要事前登録 >

 

 

【本件のポイント】

  • 「国語とは言葉を通して人間を考える教科」であるという理念から開発された文学模擬裁判。法的思考力や刑事裁判の意義の理解にとどまらず、人間や社会を考える眼差しを深めることがねらい
  • 18歳から裁判員に選ばれる現代、高校生の司法参加に対応する法教育イベント
  • 夏目漱石『こころ』を独自に構成した教材を用い、参加校の高校生たちが、言葉や関係性が人生に及ぼす影響や社会の向き合い方について考察し、多角的な議論を展開

 

【本件の概要】
 龍谷大学文学部・札埜研究室は、2026年2月1日(日)に、全国13校(12チーム)の高校生が対抗する文学模擬裁判イベント「第6回オンライン高校生文学模擬裁判選手権」を実施します。当大会は2020年8月9日の初開催以来、選手権や交流大会などを含めて今回で18回目の開催で、大会の様子はどなたでも事前申込制で“傍聴”することが可能です。
 本大会では、夏目漱石『こころ』をモチーフに構成した独自の教材(※)を用い、原作に描かれる人間関係や心理の葛藤を、現代の刑法における「自殺教唆罪」が成立するか否かという法的視点から考察します。本教材は、命の尊さを前提としつつ、被告人が被害者を直接傷つけたわけではない状況において、言葉や態度、関係性が他者に与えうる影響を慎重に考察することを目的として構成されています。高校生たちは、遺書や日記、住居の間取りといった文学作品に基づく資料を証拠として丁寧に読み解きながら、人の内面に生じた苦悩や孤独をいかに理解し、社会や法はそれにどう向き合うべきかを、検察・弁護双方の立場から議論します。

 

 

1.実施概要
 - 名     称:第6回オンライン高校生文学模擬裁判選手権
 - 日     程:2026年2月1日(日)9:30~17:00(終了見込)
 - 会     場:オンライン法廷(Zoom)
 - 傍聴(参加):無料【下記URLから事前登録制】
 - 主    催:龍谷大学札埜研究室・オンライン高校生文学模擬裁判選手権実行委員会
 - 後    援:龍谷大学国際社会文化研究所(札埜プロジェクト)、

                               一般社団法人刑事司法未来、龍谷大学法情報研究会、京都教育大学附属

                               高等学校模擬裁判同窓会、株式会社TKC、刑事弁護オアシス
 

 

2. 大会当日のプログラム(予定)
  9:30  〜             Zoom入室開始

  9:40  〜10:00 開会式、出場校紹介、選手宣誓
 10:00〜10:30 対戦校及び立場(検察側・弁護側)の発表、各法廷Zoomへ移動
 10:30〜12:20 第1試合 
 12:20〜13:30 (昼休憩70分)
 13:30〜15:20 第2試合 
 16:15〜17:00 講評、成績発表、表彰式(17:00大会終了後に振り返り交流会を予定)

 

 

3. 出場校(都道府県)※五十音順
 旭川東高等学校(北海道)/神⼾海星⼥⼦学院⾼等学校(兵庫)/神戸女学院高等学部

(兵庫)/創志学園高等学校(岡山)/中央大学杉並高等学校(東京)/

   東京学芸大学附属国際中等教育学校(東京)/宮城野高等学校(宮城)/

   森村学園高等部(神奈川)/洛星高等学校(京都)/麗澤高等学校(千葉)/

   早稲田実業学校高等部(東京)/早稲田大学高等学院(東京)

 

 

4.大会主催者問い合わせ先・プロフィール


   札埜和男(ふだの・かずお)教授(本学文学部)
   E-mail fudafuda@let.ryukoku.ac.jp
 


大阪府生まれ。慶応義塾大学法学部卒業。博士(文学・大阪大学)。現場での教員生活31年(中学校2年・高校29年)。そのうち担任20回、最初の3年間は社会科教員(国語・社会・英語の中高免許状所有)。2017年度から岡山理科大学教育学部准教授として赴任し、2022年度から龍谷大学文学部哲学科(教育学専攻)に准教授として着任。これまで日本弁護士連合会主催の模擬裁判甲子園では、京都教育大学附属高校を過去11回大会中8回優勝、3回準優勝に導く。「模擬裁判師」と名乗り模擬裁判を広めるために全国各地へ指導に赴き、模擬裁判指導歴は数百回に及ぶ。

5.詳細・傍聴(参加)申込方法
 以下URLから詳細を確認のうえ、ページ内のフォームに必要事項を入力しお申込みください。
 https://scri.rec.ryukoku.ac.jp/events/260201/ ※申込期限: 1月30日(金)18:00

 

 

6.今回の文学模擬裁判のシナリオ(※)
 【『こころ』裁判・事件概要(事件発生から起訴まで)】
明治34年1月27日未明、東京市小石川区小石川同心町にある素人下宿において、清沢満之(きよさわみつゆき)という帝国大学の学生が、頸動脈を切って自殺した。現場の机の上には遺書が残されていた。第一発見者は同じ下宿で隣部屋に住む鎌倉先生(かまくらさきお)という同級生の友人であった。その後警察で鎌倉を事情聴取したが、当初は事件性がないだろうと思われた。念のため、自殺現場にあったナイフや遺書や筆で書き損じられた紙などとともに、被害者の部屋にあった書籍や書類を押収した中に、日記帳が発見された。記述内容を読むと、それは被害者が生前綴っていた日記であるとわかった。そこには日々の事実などが記されていた。他の証拠資料と合わせて日記を丁寧に読み進めていくうちに、被害者の自殺には友人である鎌倉が関与していることが読み取れた。確かに鎌倉は被害者を直接には殺してはいないが、被害者が下宿先のお嬢さんである静を好きだったことを知りながら、被害者に精神的ダメージを与える言葉を投げかけたこと、抜け駆けして結婚を決めたことなど、被害者を自殺に追いやったことを十分に推測させる内容であった。遺書や書き損じの紙に書かれた内容などを考え合わせた結果、この事件は検察官から東京地方裁判所に起訴状が提出され、公訴が提起された。検察官は鎌倉が被害者に自殺を実行する意志を起こさせたということから「自殺教唆罪」を主張し、弁護人は被害者の自殺に鎌倉は全く関わりがないとして「無罪」を主張した。

 


問い合わせ先:龍谷大学 研究部 国際社会文化研究所
Tel 075-645-7922  shabunken@ad.ryukoku.ac.jp https://scri.rec.ryukoku.ac.jp/


a

龍谷大学 You, Unlimitedの記事一覧

お電話でのお問い合せはこちら

電話番号: