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 この度、農学部食品栄養学科の伏木亨教授(龍谷大学農学研究科長・食と農の総合研究所長)が日本の農学研究者間における最高の栄誉とされている「日本農学賞」を受賞しました。「日本農学賞」は、現在の「日本農学会」の前身である農学会が大正14年から授与している農学賞を受け継ぐ伝統と歴史のある賞です。対象となった業績論文は「食の嗜好性のメカニズムに基づくおいしさの評価法の構築」で、これまでの2012年の日本農芸化学会賞受賞、2014年の紫綬褒章の受章等、数多くの名誉ある賞に続いての受賞となりました。
 日本農学賞授与式は4月5日に日本農学大会と協同して行われる予定です。

※一般社団法人日本農学会「日本農学賞」の詳細はコチラから

伏木亨教授の略歴は以下のとおり
【専門分野】農芸化学、栄養化学
【最終学歴】1980年3月 京都大学大学院 農学研究科 食品工学専攻 博士後期課程 指導認定退学
【学   位】博士(農学)京都大学
【そ の 他】「味覚と嗜好のサイエンス [京大人気講義シリーズ] 」ほか著書多数。日本香辛料研究会会長、日本料理アカデミー(会長:村田吉弘氏)理事。


ディビッド・ブルースター(David Brewster)犯罪学研究センター・博士研究員(PD)【参加研究ユニット:治療法学】

ディビッド・ブルースター(David Brewster)
犯罪学研究センター・博士研究員(PD)
【参加研究ユニット:治療法学】


相澤 育郎(Ikuo Aizawa)犯罪学研究センター・嘱託研究員、立命館グローバル・イノベーション研究機構・専門研究員【参加研究ユニット:犯罪社会学・政策評価・意識調査】

相澤 育郎(Ikuo Aizawa)
犯罪学研究センター・嘱託研究員、立命館グローバル・イノベーション研究機構・専門研究員
【参加研究ユニット:犯罪社会学・政策評価・意識調査】

犯罪学との出会い、そして現在の研究に至る経緯とは?

ディビッド・ブルースター(以下、DB):
私はイギリス・カーディフ大学の犯罪学課程を卒業後、奨学金を得て、同大学の社会科学調査法修士課程、そして犯罪学博士課程に進みました。研究の中心は、薬物や大麻に関する政策決定でした。博士課程とポストドクターを終えた後、ブリストルの西イングランド大学で、およそ1年半、犯罪学の講師をしました。この時期に、私の博士論文から、薬物政策に関連するテーマやその比較についてさらに研究を深めたいと考え、日本での研究に関心を持つようになりました。ちょうどその頃、龍谷大学 犯罪学研究センターが開設され、石塚先生とも相談して、博士研究員に応募しようと思いました。
現在、私は日本の薬物政策に関する調査研究を続けています。研究の中では、依存症から回復している薬物使用者のライフストーリーと、薬物使用者と一緒に働く実務家の認識や価値観に焦点を当てています。
私がなぜ犯罪学の道を選んだのかというと、犯罪学(犯罪や犯罪化、取り締まりなどに関心をはらうこと)は、社会生活を批判的に検証する興味深い「窓」を提供してくれると思ったからです。犯罪学は私たちに、ルールの策定や行使について疑問を投げかけることを可能にし、なぜ人はルールを守るのか、あるいはルールを破るのかについて、より良く理解するためのツールを与えてくれるのです。それにより、権力を持つ人々によってもたらされる不正を暴き、立場の弱い人々に発言の場を与えることができるのです。社会が犯罪や社会的な危害をどのように経験しているのか、またそれらにどのように対処しているのかを知ることは、社会において危害を減らし、より良き社会生活のあり方を構想するのに不可欠なのです。

相澤育郎(以下、相):
私にとって犯罪学との最初の出会いは、龍谷大学法学部在学時代に受講した「矯正・保護課程」でした。現役の保護観察官や幹部経験者による授業はとても興味深く、自分の知らない世界で働く人たちのことを知ることができました。また学部の犯罪学や刑事政策の授業も、毎回新鮮な驚きに満ちたものでした。それまで自分が抱いていた犯罪者や非行少年のイメージが大きく覆されたことを記憶しています。
その後、修士課程では犯罪学理論を、博士後期課程では九州大学に進学し、犯罪者処遇理論や行刑法を研究しました。博士学位取得後は、立命館大学の立命館グローバル・イノベーション研究機構(R-GIRO)の専門研究員として、フランスの刑罰執行制度、グッドライフモデルなどの犯罪者処遇理論、そして刑事施設医療など、主に犯罪をした人たちの処遇と社会復帰の問題について研究しています。



世界でも有数の「安全な国」である日本での犯罪学研究と教育の可能性とは?

DB:外国の研究者は「なぜ日本では犯罪が少ないのか」というテーマを研究してきました。日本がどのようにして「安全な国」であると同時に経済発展を遂げたのか、ということが疑問とされてきました。そして多くの場合、もっとも重要なのは日本固有の文化であると考えられてきました。この点で、David Bayleyによる警察政策に関する研究が有名です。
しかし、私はこれまでの文化による説明には限界があると考えています。文化とは一つの視点で語られるものではなく、日本社会も一つの価値観で構成されているわけではありません。にもかかわらず、そうした説明は、唯一の文化という発想に基づいて考えられています。そこでは、文化の多様性が十分考慮されていないように思えるのです。加えて、そうした説明は、古い日本文化の考え方に基づいています。しかし、日本社会はこの20〜30年で大きな変化を遂げました。たとえば、晩婚化や雇用の不安定化、高齢化社会による世代間ギャップの拡大などです。そのため、日本では社会的なコントロールが弱まっていると言えるかもしれません。しかし、それならば、なぜ日本では犯罪が増加していないのでしょうか。少年犯罪は依然として極めて少ないのです。そこには、他に理由があるように思えます。社会は変化していますが、文化的背景はまだ重要な要素のようです。したがって、「日本文化は社会状況に対していかに適応し、変化しているのか」という点がポイントになりそうです。

相:日本の犯罪学の状況という点でいえば、法学部であれば刑事政策学や刑事学、社会学部であれば犯罪社会学、心理学部では犯罪心理学、医学部では法医学や犯罪精神医学といったかたちで、それぞれが相対的に独立して研究や教育を進めてきたように思います。これは社会学を中心としたアメリカ流の犯罪学の発展とは異なったもので、日本的な展開といえるかもしれません。
ただ、それぞれが独自の発展を遂げる一方で、相互理解はそれほど進んでいないようにも思います。たとえば、私の所属する立命館大学のプロジェクトは、法学と心理学の立場から、社会問題の修復や当事者の回復を実現するための制度の構築や実践を研究テーマとして掲げています。そこでのメンバー構成は、法学研究者と心理学研究者が半々程度です。また嘱託研究員を務める龍谷大学犯罪学研究センターでは、「国際自己申告非行調査」や「日本版キャンベル共同計画」などで、主に社会学研究者と共同研究をしています。そうした中で感じるのは、心理学や社会学は研究対象の調査や分析の手法といった点で、高度に洗練されてきているということです。法学部では、そうした方法論などを学ぶ機会はなかったのですが、刑事政策を語るうえでは、そうした知識は今後不可欠になってくると思います。他方で、刑事政策学の中で積み重ねられてきた、刑罰や犯罪者をめぐる議論や、諸外国との比較法研究などは、あまり知られていないように思います。
仮に日本で犯罪学部ができるとしたら、こうした多様な分野の研究者が集い、相互の知見を補完し合うような総合的な学部になるのではないかと思います。それは研究の面でも教育の面でも、とても面白い試みになるのではないでしょうか。

DB:もちろん犯罪学研究の成果は、教育課程にも活かされうるし、そうあるべきです。しかしながら、個人的には、犯罪学を学ぶことを通じて、学生が問題にこたえるためのツールを得ることが重要だと考えています。
つまり、第1に「研究すべき犯罪学的な『問題』とは何か?」。たとえば、それは低い犯罪率であったり、違法薬物の所持や使用であったりするかもしれません。
第2に「どのようにしてその問題を研究することができるのか?」。たとえば、全国的なアンケート調査を用いることが適切な場合もあれば、個人や集団の生活世界をより綿密に描き出すエスノグラフィー的な調査法を用いることが良い場合もあるかもしれません。
第3に「どのようにしてその問題を理解し、説明することができるのか?」。調査したものの傾向や結果を説明するために、どのような理論を使用し、また構築することができるのか。
第4に「問題を変えるために、そこから何を学び取ることができるのか?」。
要するに、犯罪学の教育カリキュラムは、犯罪学的問題を特定し、調査し、分析し、そして評価することができるように学生をトレーニングすると同時に、理論と方法論の間の密接な関係性に気づかせることが必要なのです。もちろん、進行中の研究プロジェクトから素材や成果を提供することは、新鮮で好奇心を刺激する知識を学生に与えることになります。現在の問題や研究について、専門家から直に話を聞く機会ともなるでしょう。
来年度から私は、Japanese Experience Program(JEP)の「龍谷・犯罪学」に関する講義で、何回か登壇する予定です。これらの講義は、日本文化と犯罪や違法薬物使用との関係、そしてその統制に焦点を当てることを予定しています。そこでは、先ほどの4つのフレームワークを用いるとともに、私自身が行なっている研究から、実際の事例や経験なども紹介したいと思います。



若手研究者の現状とこれからの研究者のあり方とは?

相:分野によっても多少異なるかもしれませんが、若手研究者の状況は全体として厳しいように思います。たとえば文科省の調査によれば、学術研究懇談会に所属する11大学の教員のうち、任期付き雇用の割合が2007年から2013年の間で27%から39%に増加しています。しかもその内訳を見ると、40代以下の任期付き雇用の割合が顕著に増えていることがわかります。要するに、若手研究者の雇用状況は不安定化し、先が見通しづらくなっているのです。
そうした中で、ブルースターさんから犯罪や非行を研究する若手研究者のためのネットワークを作ろうという提案を受けました。

DB:私は犯罪・非行を研究する若手研究者のためのネットワーク(Early Career Criminology Research Network of Japan:ECCRN)を作りたいと考えました。なぜなら、犯罪学研究センターが設立されたように、専門領域としての犯罪学は、日本で根づき始めたばかりですが、若手研究者のための組織があまりないことに気づいたからです。英国では多くの若手研究者グループがあり、その中で若手同士が直面する共通の問題を議論したり、飲み会でストレスを解消したりしていました。
また、若手研究者グループにいれば、キャリア促進の可能性もあると考えています。たとえば、キャリアを促進しようと思えば、論文を発表しなければなりません。英国では、“Publish or Perish”という言葉があります。研究を続け、論文を書き、それを出版することが極めて重要なことなのです。
さらにいえば、良くも悪くも、ほとんどのジャーナルは英語で書かれています。もっとも知られ、影響力のある犯罪学ジャーナルは、すべて英語です。これは日本の研究者は、研究を国際的なものにしなければならないことを意味しています。
ECCRNのようなグループは、日本に来たいと思っている外国人研究者にとっては、最初のコンタクトを容易にするでしょうし、また日本の研究者にとっては、私のような英語を話す研究者と議論をする一つのきっかけともなります。新たな共同研究や共著論文、共同で研究費を獲得することも考えられます。
そこにあるのは、私たちがキャリアを積むにあたって、一緒に取り組む必要があるというセルフヘルプの哲学です。空から何かが降ってくるのを待つのではなく、自ら行動するつもりです。たとえば、「研究のためのスキルを磨きたい?じゃあ一緒にセミナーをしよう、ゲストを招こう、それを私たち自身でやろう」ということです。「結束すれば、私たちは強くなれる」。そのような思いを込めて、このグループを作りました。

相:はじめに彼から「作ろう」という提案を受けたときは、自分にはまったくない発想だったので戸惑いました。しかし、自分にとってもそうした集まりは必要であるし、何より面白そうだと考え、すぐに2人で会の目的や当面の運営方針を相談して決めました。現在メンバーは26名程になっており、住んでいる地域や出身国も様々です。呼びかけに応じてくれた人もいれば、ネットで情報を得て連絡をくれた人もいます。2019年3月24日には、龍谷大学で「ECCRNキックオフシンポジウム」を開催することを計画しています。ぜひ多くのみなさんにご参加いただききたいです。
ECCRNウェブサイト https://hanzaigaku.wixsite.com/eccrn



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【本件のポイント】
・龍谷大学ブロードウェイミュージカルサークルが「Hairspray(ヘアスプレー)」を響都ホールにて公演
・全編英語での公演を実施

【本件の概要】
 演者、観客共に異文化間理解を深めることを目的として、2月22日(金)~24日(日)の期間、龍谷大学ブロードウェイミュージカルサークルが「Hairspray(ヘアスプレー)」を公演します。
 トニー賞8部門を受賞し、ベストミュージカルにも含まれる「Hairspray」は、笑いとロマンスの要素を含み、1960年代風のダンスミュージックと「ダウンタウン」のリズムとブルースにのせた家族向けのミュージカルで、1962年のアメリカのボルチモアで暮らす夢を追いかける少女、Tracy Turnblad(トレイシー・ターンブラッド)を主人公とするミュージカルです。
 「Hairspray」の重要な要素は、主人公であるトレイシーが人種や性別など様々な偏見に対して向き合い、戦うことです。この作品は、1960年代のアメリカ社会における不公平に対する社会的主張を行なう内容となっています。
 公演は全編英語にて行いますが、日本語のガイドを用意し、事前に配布いたします。

1.公  演 : 2月22日(金)開場17時 開演17時30分
         2月23日(土)開場12時30分 開演13時
                開場17時 開演17時30分
         2月24日(日)開場12時30分 開演13時

2.会   場:響都ホール校友会館
 https://www.ryukoku.ac.jp/ryudaihall/access/


3.入 場 料: 学生(前売 400円/当日 500円)
        大人(前売 800円/当日 1,000円)
 (購入方法などの詳細)
 https://t.livepocket.jp/e/ryukoku_musical_hairspray


4.そ の 他:
 ・"Hairspray"は家族向けの内容ですが、他の視聴者を考慮して、この公演は8歳以上を推奨しています。
 ・総チケット売上の5パーセントは、ボランティア団体で京都を拠点とする災害救援組織IDROに寄付されます。 http://www.idrojapan.org/web/index.php
 ・"Hairspray"はMusic Theatre International(MTI)との特別な取り決めを通して公演されます。すべての公認演奏資料もMTIによって供給されます。 https://www.mtishows.com


問い合わせ先:龍谷大学学生部(深草) 担当:浅井 ℡ 075-645-7889


【本件のポイント】
・キリンビール株式会社協力のもと、クラブ・サークル所属の学生を対象に飲酒マナー講習会を開催
・4月から始まる新入生勧誘活動における未成年飲酒や、“急性アルコール中毒”、“イッキ飲み”、“アルコールハラスメント”等の防止を目的とする

【本件の概要】
 龍谷大学とキリンビール株式会社は、2019年2月25日(月)龍谷大学深草キャンパス(京都)、2月27日(水)龍谷大学瀬田キャンパス(滋賀)において、新入生への勧誘活動を行う龍谷大学のクラブ・サークルを対象に飲酒マナー講習会を行います。本セミナーは、2016年度より開始し、今年度で3年目となります。
 本セミナーでは、4月から始まる新入生勧誘活動における未成年飲酒や、学生生活における“急性アルコール中毒”、“イッキ飲み”、また、“アルコールハラスメント”等の防止を目指して開催するものです。新入生の入学を目前にしたこの時期に、在学生に対してアルコール摂取に関わる注意喚起を行うことで、今一度飲酒に関わる危険性を認識し、飲酒事故防止への意識向上を目指します。
 当日はキリンビール株式会社の方から、自身のアルコール体質がわかるパッチテストキットの配付や適正飲酒の講演を行っていただく予定です。加えて大学より、飲酒の強要を防ぐために作成した缶バッジ(飲めない・飲まないバッジ)の紹介やアルコールハラスメント等について注意喚起をおこない、学生に飲酒マナーについての自覚を促します。
 なお、昨年度実施した2日間のセミナーには合計200団体約400名の学生が参加し、99%の参加者が内容を理解できたとアンケートに回答しました。今年度も同程度の参加を予定しています。

1.開催概要
(1)2月25日(月)
 14:00~14:45 キリンビール株式会社による飲酒マナー講座
 14:45~15:00 龍谷大学から学生に向けた飲酒事故防止のための注意点説明
 龍谷大学深草学舎 3号館301教室(京都府京都市伏見区深草塚本町67)

(2)2月27日(水)
 14:00~14:45 キリンビール株式会社による飲酒マナー講座
 14:45~15:00 龍谷大学から学生に向けた飲酒事故防止のための注意点説明
 龍谷大学瀬田学舎 8号館102教室(滋賀県大津市瀬田大江町横谷1-5)

【2017年度の飲酒マナーセミナーの様子】




問い合わせ先 : 龍谷大学学生部(深草) 担当:鈴木 Tel 075-645-7889


【本件のポイント】
・アジアにおける薬物依存からの回復について、最新の情報と理論を知ることが可能
・薬物依存者の回復支援現場に関わる人たち(依存症者、家族、研究者、支援グループの職員、医師、ソーシャルワーカー、カウンセラーなど)が立場を超え、一堂に会して意見を交換する回復支援者養成のための公開セミナー
・内向きになりがちな薬物依存者の回復支援活動を国際化するためのキック・オフセミナーの位置づけ

 このたび、龍谷大学創立380周年記念事業の一環として、東アジアの薬物問題の専門家をお招きして、日本発の回復支援のプログラムを発信する企画「東アジア薬物依存者回復支援者(DARS)養成セミナー」を、2月23日(土)・24日(日)、龍谷大学深草キャンパスにおいて開催します。
 近年、薬物問題は、東アジア地域共通の社会的・政治的課題となっています。これまで多くの国では、薬物事犯に厳罰主義で対応してきました。ASEAN(東南アジア諸国連合)では、参加国が連携して、取締りの協力体制が整備されています。 
 現在、東アジア地域では覚せい剤などのめさんあんふぇた民契約物の乱用者や依存者が大きな社会問題となっており、国や地方政府の主導で薬物対策が進められています。これらの地域では、貧困や独裁、福祉の未整備などによって、非司法的介入の受皿である治療プロバイダーや自助グループなどの民間の組織が未成熟であるため、非犯罪化・非処罰化政策は取り得ないといわれてきました。日本も、同じような情況にありましたが近年、民間主導の回復支援が普及し、薬物依存からの回復に新しいアプローチが育っています。
 今回、このような現状を踏まえて、60年以上の間、覚せい剤対策に厳罰主義で臨んできた日本は、その失敗から、どのように脱出しようとしているのかを東アジアのみなさんと確認することとしました。
 本セミナーは、薬物依存者回復支援の状況を、日本のみならず、海外に情報を発信することで、お互いの日々の取り組みや実践、そして技術を共有しあう国際的なネットワークを作る国際化のためのキック・オフと位置付けています。

【本件の概要】
1. 開催日時 2019年2月23日(土) 10:00~17:30
       2019年2月24日(日) 10:00~17:00

2. 開催場所 龍谷大学 深草キャンパス 紫光館4階法廷教室

3. 内容
 <1日目>2019年2月23日(土) 10:00~17:30
 (1) 企画の趣旨
 「日本の薬物政策の現状と課題〜官主導?民主導?それとも、その間か?〜」石塚 伸一(龍谷大学)   
 (2) 日本における市民主導の回復支援
 「ダルクの過去,現在,未来」市川 岳仁 氏 (NPO法人三重ダルク)
 「薬物裁判におけるアパリの活動」尾田 真言 氏 (NPO法人アパリ)
 「刑務所における薬物治療」谷家 優子 氏 (姫路少年刑務所/大阪心理教育センター)
 「回復における家族の役割」安髙 真弓 氏 (日本社会事業大学大学院)
 「地域の医療・福祉における回復支援の現在」西念 奈津江 氏(岡部診療所)
 「受刑経験者の回復支援」五十嵐 弘志 氏(NPO法人マザーハウス)

 (3) 東アジア地域における市民主導の回復支援
 「タイにおける薬物政策」プラパプン・チュチャロエン 氏(マヒドン大学)
 「フィリピンにおける薬物政策」レニール・クリストバル 氏(ファミリー・ウェルネス・センター)
 「ネパールにおける薬物政策」スーヤス・ラジャハンダリ 氏(ザ・リカバリング・グループ)
 「台湾における薬物政策」任 國華 氏(財團法人中國信託反毒教育基金會)
 「韓国における薬物政策」チョー・スンナム 氏(乙支大学)
 「日本における薬物政策」デイビッド・ブルースター(龍谷大学)


 <2日目>2018年2月24日(日) 10:00~17:00
 (1) 東アジア地域における治療プログラム
 「条件反射制御法の理論と実践」長谷川 直実 氏(デイケアクリニックほっとステーション)
 「日本におけるマトリックス・プログラムの展開」原田 隆之 氏(筑波大学)
 「日本における12ステップとNA」加藤 武士 氏(木津川ダルク)
 「日本におけるプロイエクト・オンブレの展開」近藤 京子 氏(PHJ設立準備委員会)
 「タイにおける薬物治療」チャンチャイ・トングプラニット 氏(タンヤラックコンケーン病院)
 「フィリピンにおける薬物治療」マリアノ・ヘムブラ 氏
 (ドン・ホセSモンフォート・メディカル・センター・エクステンション病院)
 「韓国の薬物治療」チョー・スンナム 氏(乙支大学)

 (2) “えんたく”で分かち合う共通の課題〜アジアの回復支援の未来〜
 司会:土山 希美枝(龍谷大学)
 ファシリテート・グラフィック:塩見 牧子(龍谷大学)
 登壇者:中村 正 氏(立命館大学)
     近藤 恒夫 氏(日本ダルク)
     原田 隆之 氏(筑波大学)
     プラパプン・チュチャロエン 氏(マヒドン大学)
     カンニカー・シッティポン 氏(タンヤラックコーンケン病院)
     ベンジャミン・レイヤス 氏(デンジャラス・ドラック・ボート)
     長谷川 直実 氏(デイケアクリニックほっとステーション)
     大熊 啓介 氏(NPO法人マザーハウス)
     猪浦 智史 氏(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター)
     松浦 良昭 氏(三河ダルク)

 (3) 閉会式

4. 会 費
 参加費   
  資料代:5,000円
  懇親会費:3,000円(2019年2月23日(土)18:00~20:00)

5. 申 込 【参加申し込み】
 https://goo.gl/forms/llfNShhhzbmLNo2B3

6. 主 催 
 薬物依存者回復支援(Drug Addicts Recovery Supports : DARS)、龍谷大学犯罪学研究センター(CrimRC)

7. 研究助成 
 国際交流基金アジア・市民交流助成プログラム
 JST/RISTEX(社会技術研究開発事業)安全な暮らしをつくる新しい公/私空間の構築
 「多様化する嗜癖・嗜虐行動からの回復を支援するネットワークの構築」(ATA-net)
 文部科学省私立大学研究ブランディング事業「新時代の犯罪学創生プロジェクト〜犯罪をめぐる「知」の融合とその体系化〜」

8. 協 力
 NPO法人アパリ、木津川ダルク

9. 補 足
 本イベントの詳細および申込みフォーム・フライヤーは、龍谷大学 犯罪学研究センターHP上に掲載。
https://www.ryukoku.ac.jp/nc/event/entry-3017.html
 本セミナーは、国際交流基金アジア・市民交流助成プログラム、科学技術振興機構(JST)社会技術研究開発センター(RISTEX)「安全な暮らしをつくる新しい公/私空間の構築」研究開発領域の助成を受けて開催されます。

問い合わせ先 : 龍谷大学 犯罪学研究センター  
 [Tel]075-645-2184 [FAX]075-645-2240
 [E-mail]crimrc2016@ad.ryukoku.ac.jp  [URL] https://crimrc.ryukoku.ac.jp/


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