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義なきを義とす
(『親鸞聖人御消息』/『自然法爾章』)

【深草学舎正門掲示板】

 親鸞聖人は、その生涯にわたって師匠である法然聖人から聞き受けた「義なきを義とす」という言葉を大切にされました。この言葉は、阿弥陀仏の他力のお救いに関しては人間の勝手な「はからい」を差し挟まないということが最も大切なことであるという意味です。 
大学で学び研究するということには独自の視点を持つことが大切です。しかし、それが自分勝手に真実を捻じ曲げてしまうようなものになってしまえば、学び研究する意味はなくなってしまうでしょう。
 真実を真実のままに聞き、真実の有様をあきらかにしていくことこそが、浄土真宗の精神を建学の精神として掲げる龍谷大学においての学問と研究のあり方のなのではないでしょうか。


【出拠】

 「自然」といふは、「自」は、おのづからといふ、行者のはからひにあらず。しからしむといふことばなり。
「然」といふは、しからしむといふことば、行者のはからひにあらず、如来のちかひにてあるがゆゑに。「法爾」といふは、如来の御ちかひなるがゆゑに、しからしむるを法爾といふ。この法爾は、御ちかひなりけるゆゑに、すべて行者のはからひなきをもちて、このゆゑに他力には義なきを義とすとしるべきなり。「自然」といふは、もとよりしからしむるといふことばなり。
(『註釈版聖典』自然法爾章 621頁)

「他力には義なきを義とす」と、聖人(法然)の仰せごとにてありき。義といふことは、はからふことばなり。行者のはからひは自力なれば義といふなり。他力は本願を信楽して往生必定なるゆゑに、さらに義なしとなり。 (『註釈版聖典』親鸞聖人御消息 746頁)

など多数


『註釈版聖典』巻末註 義なきを義とす
「本願他力に対しては、行者のはからいをまじえないことを本義とする」という意。前の「義」は「宜」と同意で、行者が自分の考えでよろしきように判断する「はからい」のこと。後の「義」は本義のことである。また、「行者のはからいをまじえないのが、そのまま如来のはからいである」「行者のはからいを捨てるのが、往生におけるよいはからいである」などと解する説もある。
(『註釈版聖典』 1458頁)

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