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龍谷大学がホスト校となり、2021年6月18日(金)〜21日(月)の4日間にわたり国際学会「アジア犯罪学会 第12回年次大会(Asian Criminological Society 12th Annual Conference, 通称: ACS2020)」*をオンラインで開催しました。2014年の大阪大会に次いで国内では2回目の開催となる今大会では、アジア・オセアニア地域における犯罪学の興隆と、米国・欧州などの犯罪学の先進地域との学術交流を目的としています。
大会の全体テーマには『アジア文化における罪と罰:犯罪学における伝統と進取の精神(Crime and Punishment under Asian Cultures: Tradition and Innovation in Criminology)』を掲げ、「世界で最も犯罪の少ない国」といわれる日本の犯罪・非行対策と社会制度・文化に対する理解を広めることを目指しました。
【>>関連ニュース】https://www.ryukoku.ac.jp/nc/news/entry-8690.html
LIVEで行われた本大会の全体講演(Plenary Session with Q&A Session)の概要を紹介します。
ジョン・プラット(ヴィクトリア大学ウェリントン 犯罪学研究所 教授、ニュージーランド)
【質疑応答(Q&A)要旨】
(問1)日本を含めQAnonなどの陰謀論にはまり込む人たちがいます。陰謀論についてはどのようにお考えですか。これに対抗する手段は。
(答1)SNSの影響力の増大など、陰謀論は危惧すべき問題だと思いますが、それにはまり込むのは少数だろうと考えます。それほど心配はなくてもいいのではないでしょうか。その上で、対抗すべき方法としては、事実をきちんと伝えていくことしかないのではないでしょうか。
(問2)パンデミック後に、再びポピュリズムが台頭してくることは考えられませんか。
(答2)その心配はなくはないですが、トランプにせよ、ボルソナーロにせよ、コロナ対策に失敗し、次第に支持を失っています。日本でもそうだと思いますが、このパンデミックが起こるまでは、誰も公衆衛生の専門家の名前なんて知りませんでした。しかし、今や、彼らのことを知らない人はいません。事実を伝え、正しく危機に対抗しようとする姿に、人々は政府よりも専門家の意見を重視するようになっていると思います。ニュージーランドでは専門家を信頼して行動する政府に対する信頼も増しています。結果として極右政党の支持は大きく減少しています。
(問3)日本では、政府(首相)と専門家との確執が大きな問題となっています。彼らはお互いを信頼し合っていないように見えます。特に、オリンピックの開催にあたっては、政府は専門家の意見を無視して開催に邁進しているように見え、多くの国民が不安を感じています。ここにポピュリストたちが付け入る隙があるのではないでしょうか。
(答3)少し悲観的過ぎるような気がしますが、そういう可能性もあるのかもしれません。ただ、欧米先進国での世論調査を見ると、国民がロックダウンの解除に慎重な一方で、政府が解除に前のめりになるという、ポピュリズム時代とは真逆な現象が起きていることを考えると、国民は政府よりも専門家の意見に重きを置くなど、国民のほうが冷静なのかもしれません。そう考えるともう少し楽観的でもいいのではないでしょうか。
(問4)ガーランド教授の講演を聞かれたと思いますが、彼の講演の内容もプラット教授の講演と多くの点で共通しています。ガーランド教授は、パンデミックが専門家の社会的地位や国民からの信頼を獲得することで、国民が正しく教育され、よい形でのポピュリズムが生まれると話していましたが、彼の講演をどのように聞きましたか。
(答4)彼の講演はいつも示唆に富んでいます。今日の彼の講演にあった、専門家の科学に基づいた意見によって民意を適切に導く可能性については興味深いと思います。パンデミックの危機によって、突然社会の注目を集めるようになった公衆衛生の専門家たちは、科学に基づいたぶれない共通の知見を国民に対して披露し、信頼を勝ち取りました。ただし、公衆衛生にはその科学的知見によって社会に貢献してきた長い歴史があります。それに対して犯罪学の歴史は浅い。公衆衛生の専門のように信頼を勝ち取ることは、そう簡単なことではないかもしれません。医者と警察官の信頼を比べればその違いは歴然としているように思います。ただ、不可能ではありません。ガーランド教授も、国民にどのような物語を語るのかが重要といっていました。国民を教育するためにはジャーナリストたちの協力が必要でしょう。ただし、これまで何人かの犯罪学者が試みてきましたがそれほど大きな成功を見ていません。昨日、マルーナ教授が彼の講演の中で話していたように、社会運動的な取り組みが必要なのではないでしょうか。ニュージーランドでも限定的ではありますが、若者たちのキャンペーンに政府が耳を傾けたことがあります。私が「Penal Populism」を出版した際に、様々なジャーナリストや政治家から話を聞きたいと呼ばれましたが、彼らもポピュリズムは無視できません。それほど効果があったようには実感できませんでした。ただ、若い人の考え方には一定の影響を与えることができたかもしれません。どちらかというと、もう一つの著作「Contrasts in Punishment (2013)」のほうが、影響力があったかもしれません。政府関係者が学び(視察)に行く国がアメリカから北欧に変わったのは意味があったと思います。
(問5)パンデミックはウイルスという明確なターゲットがあります。ウイルスとそれを媒介して感染を拡大させる人とを区別することが可能です。犯罪学のターゲットは、犯罪を起こす人であり、人と犯罪原因を分離させるのが難しいという問題点を抱えていると思いますがどうお考えですか。
(答5)その通りだと思います。ウイルスは現実のリスクであり、すべての人がそのリスクに曝されていますが、犯罪はそうではない。ポピュリストにとってもウイルスよりも人のほうが悪魔化しやすいと思います。
(問6)Penal Populismでは死刑も支持されがちですが、今回のパンデミックが死刑廃止運動に与える影響はあると思いますか。
(答6)死刑問題は、どちらかというとモラルの問題が大きいと思います。その意味では、Penal Populismとは異なる問題としてとらえるべきではないでしょうか。ということで、パンデミックが死刑廃止運動に与える影響はあまり考えたことがありません。
(問7)(宮澤会長)ニュージーランドの死刑廃止に結びついたものは何だと思いますか。
(答7)ニュージーランドで死刑が廃止されたのはイギリスと同じ時期で1960年代ですが、それ以前から死刑の執行は少なくなっていて最後の執行は1957年です。大きなキャンペーンが行われたというよりは、一つの流れの中で廃止された印象です。北欧などでは第一次世界大戦の後に死刑が廃止されていますが、同質性が高く、人々の社会的距離の小さな社会では死刑はそもそも必要ないのではないでしょうか。ニュージーランドでも極右政党が死刑の復活を主張したりしますが、あまり影響力はありません。
(宮澤会長の回答)今指摘された北欧などにある条件は、同質性が高く犯罪も減少しているなど日本にも当てはまりそうですが、現実には日本政府は死刑を存続させようとしています。別の話ですが、公衆衛生の分野では専門家の意見が一致している。それに対して刑事政策に対する刑事司法の専門家の意見はばらばらであり、これも犯罪学者の意見が政策に反映されない要因なのかもしれません。日本では弁護士の中に死刑に賛成する者たちもいます。
(問8)(佐藤舞さん)パンデミックがポピュリズムの解毒薬になる点について、オーストラリアやニュージーランドではそうであっても、アジアの国には当てはまらないのではないですか。日本はもちろんですが、フィリッピンでもパンデミックの期間に刑事司法手続外での官憲による殺害事件が増えています。この違いはどこからくると思いますか。
(答8)難しい質問ですね。もちろん、解毒効果は国によって異なると思います。ニュージーランドが最もうまくいっている例だと思います。首相が500万人のリーダとして先頭に立ち、社会的な連帯を訴えはした。それによって感染拡大を抑えることに成功した。解毒剤として機能するためには、社会的な連帯が深まることが条件になるのでしょう。実のところ、日ごろから社会的距離をとりがちな日本で最近感染が拡大しているのは私にとってはちょっとした驚きです。フィリッピンについては、パンデミック以前からの専制的な大統領が続いているので、強い男を演じようとする姿勢の延長線上に司法手続外での殺害が増えているのではないでしょうか。ということで、パンデミックがどのような影響を与えるのかはもちろん社会の状況によって違うのでしょう。いずれにせよ、社会的な連帯が鍵で、政府がそこに人々を導くことができるかがポイントなると思います。
「社会共生実習(地域エンパワねっと・大津中央)」(担当教員:社会学科 脇田健一)では、6月27日(日)に大津市の中心市街地に出かけて「まち歩き」を行いました。全部で3.5kmほどの距離を3時間、ポイントごとに担当教員が説明をしながらじっくりと歩きました。
大津市中心市街地を歩く受講生
大津百町館にて
受講生たちはこれまで、オンラインで地域の方のお話を聞き、地域社会学の観点から自治会等の地域住民組織、また大津の中心市街地の歴史等についてしっかりと学んできました。それを踏まえて実際に歩きながら確認したことで、自分の中で知識と体験がつながり、より深い学びになりました。
今後は、1期上の受講生たちが残した「図書館プロジェクト」を引き継いで取り組みながら、自分たちのプロジェクトも立ち上げていく予定です。
どのような地域の課題を発見し、取り組んでいくのか楽しみです。
社会学部「社会共生実習」について、詳しくはこちらの【専用ページ】をご覧ください。
★定員一杯になったため、受付は終了しました★
実 施 日:プログラム当日 2021年9月6日(月)13:30~16:30
事後学習会 2021年9月9日(木) 9:15~10:45
プログラムの理解を深めるため、申込者には別途参考資料を配布します。 事前にワークシートを作成してください。※詳細は申し込み後にご案内します。
受講方法:対面講座(現地との中継含む) オンライン開催に変更になりました。
場 所:深草キャンパス 22号館204教室(両日共)
受講対象:龍谷大学学部生
募集定員・参加費:20名(先着順)・無料 ※定員になり次第、締め切り
申込締切:2021年8月20日(金)
申込みはGoogleフォームかメール、もしくはセンター窓口にてお申込みください。
※メールにて申込みの場合、本文に「氏名」・「学生番号」を明記してお申込みください。
皆さんは『カンボジア』と聞いて何をイメージしますか?世界遺産『アンコールワット』を中心に観光の国というイメージが強いかもしれません。確かに近年、カンボジアは発展を遂げ、人気の観光地となりました。そんなカンボジアもたくさんの社会問題を抱えています。特に『悪魔の兵器』と呼ばれる対人地雷の問題については現在にも続く大きな問題です。 今回はそのカンボジアが抱える社会問題をテーマに、現地との中継を交えて学びます。なぜ地雷が悪魔の兵器と呼ばれているのか。決して日本に住む私たちに関係のない問題ではありません。参加に専門的な知識はいりません。一歩踏み出して、平和や社会問題について考えてみよう!
2021年6月6日(日)梅雨の晴れ間の清々しい日、深草学舎において短期大学部独自のオープンキャンパスが実施されました。
当日、コロナ禍の中ではありましたが、感染防止の観点から完全予約制で実施し、社会福祉学科・こども教育学科280名の来場者をお迎えしました。また、来場の叶わなかった方々には、各学科ガイダンス、入試説明のオンデマンド視聴動画がアップされました。
当日は、参加者の皆様に各学科別ガイダンス(学科の概要や特徴)、それに続き2022年度入試より新設とされる「総合型選抜入学試験」についての説明がなされ、キャンパスツアー〔アドミッションサポーター(学生)によるキャンパス案内〕等のプログラムに参加していただきました。
コロナ禍の中ご来場いただきました皆様に、少しでも龍谷大学短期大学部での学びの魅力をお伝えすることができたのであれば大変うれしく思います。
当日お越し下さいました皆様、本当にありがとうございました。