国際社会は、人々の貧困脱出に向け、長足の進歩を遂げてきました。後発開発途上国、内陸開発途上国、小島嶼開発途上国など、最も脆弱な国々は引き続き、貧困の削減を進めています。しかし、不平等は根強く残り、保健や教育サービス、その他の資産へのアクセスという点では、大きな格差がなくなっていません。
経済成長が包摂的でなく、経済、社会、環境という持続可能な開発の3つの側面に波及しなければ、貧困を削減するには不十分だというコンセンサスができ上がりつつあります。幸いなことに、所得の不平等は国家間でも、国内でも縮小しています。現時点で、データが入手できる94カ国のうち60カ国の1人当たり所得は、国別平均を上回る伸びを示しています。後発開発途上国からの輸出品に有利なアクセス条件を設けることについても、ある程度の前進が見られます。
不平等を是正するためには、原則的に社会的弱者や疎外された人々のニーズに配慮しつつ、普遍的な政策を採用すべきです。国際通貨基金(IMF)で開発途上国が投じる票の割合を増やすことに加え、開発途上国からの輸出品に対する免税措置を広げ、優遇を続ける必要があります。最後に、技術革新は、移民労働者の送金コスト削減に資する可能性があります。
https://www.unic.or.jp/files/Goal_10.pdf

本SDGに関連する主な取組実績は以下のとおりです。
2025年2月、龍谷大学社会学部と滋賀県は、国民スポーツ大会・障害者スポーツ大会「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ」を契機に、「心のバリアフリー」リーフレットを共同で制作し、県職員ら100名を対象に発表会を実施しました。 障害者スポーツ大会や県内観光施設でのバリアフリー調査を基に、支える側への配慮ポイントをA6・10ページに凝縮しています。
2024年11月21日(木)~12月3日(火)、龍谷大学深草キャンパスで開催された障害者アート展 「COLOR & SOUND 色と音が交わるところ」 は、視覚と聴覚を融合させた感覚体験を提供する無料イベントとして企画されました。 福祉施設やアトリエと連携し、アート作品に音楽を添える演出で、来場者は“見る”だけでなく“聴く”ことで作品世界に浸ることができました。 これは、多様性理解や包摂社会の促進を意識した取り組みです。
2025年2月10日、龍谷大学は台湾農業部林業及自然保育署新竹分署および現地先住民族・里山賽夏とともに、龍谷の森を拠点とした友好森林関係構築に関する覚書を締結しました。 この協定は、2024年3月に本学が国内大学で初めて発表した「ネイチャーポジティブ宣言」の具現化の一環。双方は里山を森林教育や国際交流の場とし、教育・研究連携や自然共生社会の普及を目指しています。