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2020年7月9日、犯罪学研究センターは第21回「CrimRC(犯罪学研究センター)研究会」をオンライン上で開催し、約25名が参加しました。
【イベント概要>>】https://www.ryukoku.ac.jp/nc/event/entry-5724.html

今回は、前半に本学で研究活動をおこなっている大谷 彬矩氏による研究報告、後半にカーディフ大学(英国)への派遣学生による報告がありました。

この記事では、大谷 彬矩氏(日本学術振興会 博士研究員)による「明治・大正期の監獄と社会」の報告についてレポートします。


大谷氏の報告資料より1

大谷氏の報告資料より1


大谷氏の報告資料より2

大谷氏の報告資料より2

大谷氏は、問題提起をする前に刑務所の生活水準の代表的な概念として「行刑の社会化」があると説明しました。行刑の社会化とは、「行刑の密閉性や密行性を緩和し、施設環境を社会に近づける」ということを意味します。この概念は下記の3点に整理することができます。
①受刑者の生活水準の社会化
②刑務所と一般社会との交流の活発化
③行刑に対する社会の側の関与
大谷氏は、「確かにこの概念は歴史的に語られてきてはいるが、実際にこの時代の監獄の生活はどのように認識されていたのか?現代においても社会から受刑者へ厳しい視線が注がれていることから、当時の監獄においても生活の改善がスムーズに行われたのか疑問がある。また、「社会に近づける」とあるが、「社会」とは一体なにを示すのか?「近づける」とは何をもって近づけるとするのか?これらの疑問を解決するには、「行刑の社会化」という概念が生まれる前後の監獄の状況を調べる必要がある」と述べました。

まず、明治期の行刑とはどのようなものだったのかについて説明しました。明治以前の江戸時代の自由刑は、一部でのみ行われた特殊な行刑でした。しかし、明治期になると明治政府は、江戸時代の厳しい刑罰を取り除き、徒刑(現在で言う「懲役」)を中心とした方針を打ち出した事から、自由刑を執行する場である「監獄」が政策の中心的課題になっていました。当時の行刑における有力な考え方として「感化主義」と「懲戒主義」がありました。「感化主義」とは、受刑者の更生意欲を促進することを重視した考えで、「懲戒主義」とは、第一義的に苦痛を与えることを重視した考えでした。当時の政府は感化主義を支持していたものの、現場では懲戒主義を支持する者が多く、政府も懲戒主義を優先せざるをえない状況でした。しかし、1887(明治20)年に罪石事件が起き事態が一変しました。罪石事件とは、受刑者に「罪石」と称した石を背負わせて監獄内を歩行させるという一種の空役(意味のない作業を強いること)を一部の監獄で実施したことに、世論の批判が殺到したため、わずか数ヶ月でこの運用を廃止することになったというものです。この事件をきっかけに、その後の行刑の進路が改良主義へと決定づけられました。その後、監獄法が制定され、当時の人道的思想を反映していたものの、拘禁制度と監獄管理を重視する前時代的な監獄学の影響から抜け出せてはいませんでした。

つぎに、監獄と社会についてどのように考えられていたのかについて報告しました。1908(明治41)年の文献からは、当時の人々が「監獄での生活が社会での生活に比べて恵まれている」という素朴な不公平感を持っていた様子が読み取れます。この頃の社会のあり方として「通俗道徳」という考え方が、人々にとって重大な意味を持っていたことが分かります。通俗道徳とは、困窮に陥るのは当人の努力が足りないからだという考えでした。この通俗道徳が、当時の監獄における制度に多大な影響をもたらしていたのではないかと大谷氏は考えています。1921(大正10)年には、それまで9時間5分だった1日の監獄作業が12時間半に延長されました。この背景として当時の平均的な1日の労働時間が12時間だったことから、社会に出ても通用するような労働力を受刑者に培わせることによって、「制裁」と「保護」を同時に実行する目的があったとされています。このことから、「この時期の監獄では制裁だけでなく、徐々に保護も重視する動きが見られるようになる」と述べました。

最後に大谷氏は、「懲戒主義の考えが明治・大正期の社会では受け入れられにくくなったことで、感化主義的な行刑を実現する政策として、監獄の生活の人道化が目指されていた。その際、通俗道徳という考えから受刑者を鍛えようとしたために、時には受刑者に過酷な生活を強いることもあった」と述べ、「この通俗道徳は、人々が苦難の時代を乗り越えるために確立した行動原理であり、『社会に近づける』という意味とは違い、『どのような状況でも全て自己責任』という意味合いが強く、結果として支配者にとって都合が良い人間を生産する場となっていた。最近の国際社会においては、刑務所の生活を規律する原則として『刑務所の生活を社会における生活とできる限り同じにする』という考えが採用されている。明治期のように通俗道徳の罠に捕らわれていると刑務所にもその影響が及ぶ。時代のあり方に左右されるべきではない部分についてどう維持すべきか今後検討していきたい」と述べ、報告を終えました。


所管:総務部総務課

  標記の件について、下記のとおり開閉時間を変更いたします。



  1. 変更期間
    夏期休業期間 2020年8月5日(水)~9月8日(火)
    ただし、一斉休暇期間中 8月11日(火)~8月18日(火)は全て閉鎖します。

  2. 変更内容 以下のとおり

場所開閉時間備考
開扉閉扉
建物扉紫英館正面玄関8:0020:00土・日・祝日・一斉休暇中(8/11~8/18)は閉鎖
8号館正面玄関8:0020:00
紫英館1F北口
(政策学部教務課横)
8:0022:00
紫英館1F南口
(教学部・教職センター横)
8:0022:00
和顔館(北棟)
1F東出入口(東門前)
8:0022:00土は8:00~19:00開扉
日・祝日・一斉休暇中(8/11~8/18)は閉鎖
成就館北側出入口8:0022:00一斉休暇中(8/11~8/18)は閉鎖
紫光館北東出入口閉 扉
紫光館東側通用口8:0023:00日・祝日・一斉休暇中(8/11~8/18)は閉鎖
至心館正面玄関8:0022:00
紫光館別館北側扉出入口閉 扉
門扉
(駐輪場含む)
自動車専用門(車輌通用門)7:0022:00一斉休暇中(8/11~8/18)は閉鎖 ※3
通用門(第一軍道側)閉  鎖
正門 (大門・東小門)文学部:1年次対象キャンパス訪問期間は開門 ※2
正門(西小門) 期間外授業、サマーセッションⅠ・Ⅱ期間のみ開門 ※1
文学部:1年次対象キャンパス訪問期間は開門 ※2
東門(大門)
東門(小門)
西門
北門(北門駐輪場)
北門(和顔館中央)
北門(顕真館横)
体育館前バイク駐輪場7:0022:00一斉休暇中(8/11~8/18)は閉鎖
体育館横駐輪場7:0022:00
体育館前入口門8:0016:30日・祝日・一斉休暇中(8/11~8/18)は閉鎖
紫朋館南側門8:0022:00日・祝日は8:00~20:00
一斉休暇中(8/11~8/18)は閉鎖


ただし、次の期間は、門扉開閉時間を変更いたします。


※1 ・期間外授業(8/5~8)
  ・サマーセッションⅠ期間(8/26~29、31~9/1)
  ・サマーセッションⅡ期間(9/2~5、7~8)

   正門(西小門) 8:00~17:00

※2 ・文学部:1年次対象キャンパス訪問(9/5、7)
   正門(大門・東小門・西小門) 8:00~17:00

※3 ・教員採用試験2次試験対策(8/10~12、14、15、17、18)
   自動車専用門(車輌通用門)から入構し、守衛所で入構チェック・検温を行ってください。


●23:00~翌朝7:00までの学舎内への入構は保安警備上できません。やむを得ず前述の時間帯に入構する場合は、事前に必ず紫英館守衛所まで届け出てください。

●上記内容は行事、授業の開講状況により変更する場合があります。

以上


安藤徹文学部長による文学部全体説明会

 夏のオープンキャンパスを、オンラインにて、8月1日(土)、8月2日(日)で開催いたしました。

 文学部のオンラインオープンキャンパスにご参加有難うございました。
 文学部イベント内容(個別相談を除く)については、オンデマンドにて、後日配信されますので、ご確認ください。

★ 8月1日(土) 
  12:00~12:30 全体説明会(安藤文学部長) 
  15:00~15:30 文学部コモンズカフェ(日本語日本文学科 高木彬先生)
         「文学と空間」
  15:30~16:00 共通セミナー(「龍大文学部とは?」)(内田准心先生)
  11:00~16:00 個別相談
  
★ 8月2日(日) 
  12:00~12:30 全体説明会(安藤文学学部長)          
  15:00~15:30 文学部コモンズカフェ(臨床心理学科 伊東秀章先生)
         「臨床心理学科の研究紹介」
  11:00~16:00 個別相談  

 今後も、文学部の魅力をいろいろな形でお伝えしていきます。
 次回 夏のオープンキャンパスは完全オンラインで、8月22日(土)、23日(日)に開催します。是非ご参加いただきますようにお願い致します。
 イベント参加にはスマホアプリのダウンロードが必要です。

 対象学部:全学部
 URL <イベント詳細>
 
 URL <スマホアプリ詳細>


オンラインによる個別相談の様子1


オンラインによる個別相談の様子2


 経営学部では、8月4日に経営学部オンライン・キャンパスライフ交流会をオンライン上(Zoom)にて開催しました。まだキャンパスに足を踏み入れていない新入生のみなさんに、大学でのキャンパスライフを今後楽しんでもらえるよう、交流の機会をつくりたいとの思いで企画が実現。上回生、先生、教務課スタッフがコーディネーターとして参加し、学修、課外活動、アルバイト、就職活動など、キャンパスライフに関するちょっとしたことも、気軽にいろいろ聞けるように、ブレイクアウトルームを設け、履修相談から就職活動まで幅広くディスカッションしている様子でした。



学部長によるオススメの本の紹介


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 本学では、学部2~4年次生の学業成績・人物が特に優秀な学生を対象に「アカデミック・スカラシップ奨学生(在学採用型)」の制度を設けており、このたび36名(2~4年次生各12名)が、採用されました。

 例年であれば、奨学生のみなさんに参集いただき、授与式を開催しておりましたが、本年度は、新型コロナウイルス感染拡大の状況に鑑み中止することになりました。
 これに伴い梶脇裕二経営学部長より奨学生のみなさんにメッセージをいただきましたので、掲載させていただきます。



学部長メッセージ


 2019年度アカデミック・スカラシップ奨学金(在学採用型)の対象者に選出され,まことにおめでとうございます。みなさんのこれまでの努力が評価され,このたびの奨学金給付となりました。

 本来でしたら,みなさんに直接お会いして,その努力を称えるところですが,新型コロナウイルスの影響により,今年度は学部HPを通じてのご挨拶となります。

 みなさんがよい成績をおさめた昨年度までは通常の対面授業が実施されていましたが,今年度前期は全面オンライン授業となり,大学もこれまで経験したことのない状況におかれました。

 みなさんも不安な毎日を過ごしたと思います。
 今後もなお不透明な状況が続きます。

 こうした状況であるからこそ,みなさんの継続的で地道な取り組みが一層大事なものになります。
 社会が落ち着かない中,学びの歩みを止めず,少しずつ確実に進んでいくことが,その後の大きな進歩と発展につながります。

 皆さんが変わらず学業に邁進できるよう,われわれも支援を続けていきたいと思います。
 ニューノーマルのなか龍谷大学経営学部を進化させるみなさんのこれからの歩みに大いに期待しております。

 このたびはおめでとうございました。


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