
持続可能な開発に向け、平和で包摂的な社会を推進するためには、国際的な殺人、子どもに対する暴力、人身取引や性的暴力の脅威に取り組むことが重要です。こうした取り組みは、すべての人に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルで実効的で責任ある制度を構築するための下支えとなるからです。
殺人や人身取引への取り組みについては、過去10年間で大きな進展が見られたものの、ラテンアメリカやサハラ以南アフリカ、そしてアジア全域では、依然として数千人が故意の殺人の犠牲となる大きなリスクを抱えています。暴行や性的暴力による子どもの権利の侵害は、特に過少報告やデータの欠如が問題を悪化させる中で、全世界の多くの国を蝕み続けています。
こうした課題に取り組み、より平和で包摂的な社会を構築するためには、さらに効率的で透明な規制と、包括的かつ現実的な政府予算を導入する必要があります。個人の権利保護に向けた第一歩なるのは、全世界で出生届を導入し、各国により独立性の高い人権機関を設けることです。
https://www.unic.or.jp/files/Goal_16.pdf
本SDGに関連する主な取組実績は以下のとおりです。
2023年6月30日、刑事司法・誤判救済研究センターがヒューマン・ライツ・ウォッチ、イノセンス・プロジェクト・ジャパンとともに「人質司法を考える」と題したシンポジウムを開催しました。人質司法は冤罪を招き、被疑者の人権を侵害し、持続可能な社会達成を妨げる制度として批判されています。本イベントは、刑事司法の透明性を求め、冤罪を防ぐための改革を促す第一歩として開催され、今後も一般市民や立法府へ働きかける活動が予定されています。
2023年4月、多様性と性の理解を促進する「東京レインボープライド2023」にブース出展し、学生団体や宗教部の職員、卒業生が共同で運営しました。レインボー念珠づくりワークショップや「性の多様性に関する基本指針」などの取組を紹介。イベントを通じて他団体との交流を図り、多様性を尊重しあう社会の実現を目指します。
2023年7月、深草キャンパスで、ウクライナ人留学生4名が伝統的なお守り人形を制作するイベントを開催し、18名の学生が参加しました。各テーブルに留学生が1人ずつつき、協力しながら制作を行い、ウクライナのカホウカダム崩壊で困難を強いられている人々の現状を伝え支援金も募りました。集まった寄付金はNPO Kraianyを通じウクライナへ送りました。
ユヌスソーシャルビジネスリサーチセンターは、平和貢献を目指し、社会的テーマの映画と教員によるミニレクチャーを含む「RYUKOKU CINEMA」を開催している。2023年12月12日には、イスラエル・ハマスの紛争に関連し、ガザの日常を描いた映画「ガザ 素顔の日常」を上映し、中東現代政治の専門家である法学部・濱中教授による講演を実施。ガザの人々の生活を知り、紛争に対する多角的な理解を深める場を提供した。