気候変動は、あらゆる大陸のあらゆる国に影響を与えています。気候変動は国家経済を混乱させ、生活に影響を与えることで、人々やコミュニティー、国々に莫大なコストを及ぼしています。その影響は現在よりも将来において、さらに大きくなっていきます。気象パターンは変化し、海面は上昇し、異常気象はますます激しくなり、温室効果ガスの排出量は現在、史上最高水準に達しています。対策を取らなければ、世界の平均気温は21世紀全体を通じて上昇し続け、その上昇幅は今世紀中に摂氏3度に達する公算が高くなっています。最も大きな影響を受けているのは、最貧層と最も脆弱な立場にある人々です。
よりクリーンでレジリエント(強靭)な経済へと一気に歩を進められる手ごろで普及可能な解決策は、すでに利用できるようになっています。再生可能エネルギーを利用したり、排出量を削減し、適応への取り組みに資するその他幅広い措置を採用したりする人々が増える中で、変革のペースも速まってきます。しかし、気候変動は国境に関係のないグローバルな課題です。気候変動は、国際レベルでの調整を要する解決策と、開発途上国の低炭素経済への移行を支援するための国際協力をともに必要とする問題なのです。
気候変動の脅威へのグローバルな対応を強化するため、各国はパリで開かれた国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)でパリ協定を採択しましたが、この協定は 2016 年 11 月に発効しています。すべての国はパリ協定で、地球の気温上昇を摂氏 2 度未満に抑えるよう努めることで合意しました。2018年4月現在、175の締約国がパリ協定を批准していますが、気候変動対策のための第1回国内適応計画を提出した開発途上国も10カ国に上ります。
本SDGに関連する主な取組実績は以下のとおりです。
龍谷大学生を中心とした学生5名によるチーム「京結える(きょうゆえる)」では、余剰・廃棄衣料のアップサイクルに取り組んでいる。
2022年度は、龍谷チャレンジに採択され、廃棄繊維をアップサイクルしたブロックの開発、品質の改善を行うとともに、製品の製作、展示、販売、ワークショップ、啓蒙活動を行った。
2022年度「龍谷チャレンジ」に採択を受けた「政所茶の採算性向上」の学生メンバーが、政所茶の茶畑に通い、農家の方々と連携しながら「政所茶ハーブブレンド」の商品化を行った。
日本の原風景が残る地域で守られてきた政所茶を守るプロジェクトとして、政所茶とハーブをブレンドして付加価値をつけ、新たな収入源を見い出した。
2022年12月10日、17日の2日にわたり、地球規模の気候変動被害など世界各国で喫緊の課題を議論する「2022龍谷大学学生気候会議」を開催。実行委員会(学生団体OC’s) が気候ネットワーク、京都市総合企画局総合政策室、京都府地球温暖化防止活動推進センターと連携し運営を行い、学部・学年を越えた25名が参加した。本会議で議論された内容をもとに提言書をまとめ、大学に提出する。
農学部と先端理工学部が協働し、低炭素社会を実現するデジタルマインド・スキルを持った人材を育てることをめざす「アグリDX人材」育成事業を行っている。この事業は、2022年度の文部科学省の大学改革推進等補助金(デジタル活用高度専門人材育成事業)「デジタルと専門分野の掛け合わせによる産業DXをけん引する高度専門人材育成事業」に採択された。
宗教とジェンダー研究センター(2020年4月開設)は、宗教による平等の理念を明らかにするとともに、そこで得られた知見によってジェンダー平等の実現に寄与することを大きな目標として掲げ、男女共同参画やダイバーシティの推進に取り組んでいる。2022年における活動としては、同年6月27日、「仏教×SDGs×ジェンダー-身近な課題から持続可能な世界を考える-」をテーマとしたセミナーを開催したことなどが挙げられる。同セミナーでは、差別や人権侵害を克服し誰もが共存できる社会のために、何ができるのかをディスカッションしました。