
エネルギーは、世界がいま直面している主な課題と機会のほとんどすべてで中心的な位置を占めています。
雇用であれ、安全保障であれ、気候変動であれ、食料生産であれ、所得の増大であれ、すべての人がエネルギーを利用可能にすることは必須です。この目標はその他の持続可能な開発目標とも相互に結び付いているため、その達成に向けた取り組みは特に重要となります。エネルギーへの普遍的アクセス、エネルギー効率の改善、新たな経済と雇用の機会を通じた再生可能エネルギーの利用拡大に注力することは、より持続可能で包摂的なコミュニティーをつくり、気候変動をはじめとする環境問題に対するレジリエンスを高めるうえで欠かせません。
現時点で、およそ30億人がクリーンな調理法を利用できず、危険なレベルの空気汚染にさらされています。また、電力を利用できない人々も10億人弱に上りますが、その50%はサハラ以南アフリカで暮らしています。幸いなことに、過去10年間には水力、太陽光、風力による再生可能電力の利用について前進が見られており、GDP1単位当たりエネルギー使用量も改善しています。
しかし、課題の解決には程遠いため、クリーン燃料とクリーン技術へのアクセスを拡大するとともに、建物や輸送、産業における最終用途への再生可能エネルギーの統合をさらに前進させる必要があります。官民のエネルギー投資も増額する必要があるほか、世界のエネルギー・システムを転換するための規制枠組みや革新的ビジネスモデルにさらに注力することも必要です。
https://www.unic.or.jp/files/Goal_07.pdf
本SDGに関連する主な取組実績は以下のとおりです。
カーボンニュートラル実現への取り組みの一環として、再生可能エネルギーによる電力需給契約に切り替えたことにより、2023年6月から3キャンパスすべての使用電力が100%再生可能エネルギーとなった。西日本の大学では初、複数キャンパスを持つ私立大学では日本初となる取り組み。2024年1月1日からは、全国初の地域貢献型メガソーラー発電所「龍谷ソーラーパーク」で発電する電力を本学で活用することが可能となり、本学で使用する電力の約40%が供給されている。
2023年12月2日、16日の2日にわたり、地球規模の気候変動被害など世界各国で喫緊の課題を議論する「龍谷大学学生気候会議」を開催。実行委員会(学生団体OC’s) が気候ネットワーク、京都市総合企画局総合政策室、京都府地球温暖化防止活動推進センターと連携し運営を行い、学部・学年を越えた29名が参加した。本会議で議論された内容をもとに提言書をまとめ、大学に提出する。
2023年5月23日、龍谷大学と島津製作所が、循環型社会形成に向けた包括連携協定を締結した。島津製作所と龍谷大学のそれぞれで発生する使用済みプラスチック製梱包材を、廃液用ポリエチレン容器として再利用するという取り組みで、日本初の自己循環型リサイクルのモデルとなる。
2023年5月、学生による「#ツナガルアクリルプロジェクト〜コロナ感染対策アクリルボードのアップサイクルプロジェクト」が発足。龍谷エクステンションセンター(REC)が実施する学生支援制度「龍谷チャレンジ」に採択された。「#ツナガルアクリルプロジェクト」は、コロナ禍を経て使われなくなったアクリルボードを学内や地域で回収し、素材を活かしたコミュニケーションツールを開発することで、環境問題の解決に貢献している。