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【本件のポイント】
・“どんぶり”を題材として、株式会社すき家と龍谷大学農学部が連携した製品開発プロジェクト
・学生自身でゴールを設定し、どのようにして答えにたどり着くかを考えるPBL型(課題解決学習)のプロジェクト
・試作品等をポスターセッション形式で発表、審査員が各ブースを見学して審査

【本件の概要】
 龍谷大学農学部(滋賀県大津市)では、2020年8月から12月にかけて、国内店舗数日本1の牛丼チェーン店「すき家」を運営する株式会社すき家(東京都港区)の協力を得て、製品開発プロジェクト「DONBURI!ザワールドプロジェクト」を実施しました。
 本プロジェクトは、ゼンショー中央技術研究所所長による講演会と企画説明を行ったうえで、約70名の学生が参加。コロナ禍によるオンライン授業とステイホームで友人ができない新入生も多い中、22チームに分かれて、オンライン形式で約半年間かけて学びを深め、12月に学生たちが考えたどんぶりのアイデアをポスターセッション形式で発表しました。ゼンショーホールディングス、すき家といった企業の担当者と大学教員が審査員となり、課題発見や説得力、独創性などの観点から審査を行いました。すき家賞や学長賞など、審査点の高い上位6チームを表彰し、大盛況のうちに幕を閉じました。審査員から高い評価を受けた3点については、学生の考案したレシピをもとに、すき家社長が試食、商品としての実現可能性について検討を頂いています。
 このような企業と連携した製品開発プロジェクトは2016年度から始まり、今年で4企業目となります。過年度のプロジェクトでは、特許を得たアイデアもあるなど、社会実装教育として取り組んでいます。
 プロジェクトをとおして、学生にモノづくりの楽しさや試行錯誤するわくわくする気持ちなどを感じ取ってもらい、今後のキャリアや興味の幅を広げることを目的として継続していきます。また、学生のアイデアが多様な課題を解決に導き、社会に貢献できることを期待しています。

<審査結果> 賞名(基準):チーム名(企画内容) ※その他入賞チームは省略
1.すき家賞(企業様の点数が最も高い):チーム牛しゃぶ(アボタコ丼)
2.学長賞(総合点1位):チームどどん(相性ばつぐん!牛すじ煮込みのとろとろボルシチ×牛丼)
3.龍谷エクステンションセンター長賞(総合点2位):チーム資源3女(キンパ風牛丼)

<企業コメント:ゼンショーホールディングス中央技術研究所所長 永井 元 氏>
学生ならではのアイデアに感動した。我々が合わないと思っていた組み合わせや味付けがあって非常におもしろかった。何事においても、多角的な面から物事を見て、自分の発想を大切にしてほしい。

<学生コメント:農学部食品栄養学科1年上甲 佳奈・新川 菜月希>(すき家賞を受賞したチーム所属)
コロナ禍の影響で大学入学後、大学で授業を受けることができず、友人もなかなかできなかったが、このプロジェクトを通して、仲良くなることができた。アイデアを形にするには、種々、課題がたくさんあり苦労したが、楽しんで取り組むことができた。企業の方から評価されて非常に嬉しい。

 

受賞チームの発表・受賞の様子と作成ポスター

【すき家賞】チーム牛しゃぶ(アボタコ丼)




  

【学長賞】チームどどん(相性ばつぐん!牛すじ煮込みのとろとろボルシチ×牛丼)




  

【龍谷エクステンションセンター長賞】チーム資源3女(キンパ風牛丼)




 
問い合わせ先 : 農学部教務課 森本  Tel 077-599-5601


標題の件について、募集日程が決まりましたのでご案内いたします。

政策学研究科開講科目や、地域公共政策士の資格取得を目指したプログラム、
履修証明プログラムの履修をご希望の場合は、あらかじめ
「科目等履修出願要項」をお取り寄せいただき
出願に向けてご準備いただきますようよろしくお願いいたします。
------------------------------------------------------------------
出願期間: 2021年3月22日(月)9:00~16:45(11:30~12:30は除く)
             23日(火)10:30~16:45(11:30~12:30は除く)
           4月 1日(木)9:00~17:00(11:45~12:45は除く)※
            2日(金)9:00~19:00(11:45~12:45は除く)※
            5日(月)9:00~19:00(11:45~12:45は除く)※
※4月の3日間は、履修証明プログラム(地域公共政策士の資格取得)の
 受講希望者のみ出願を受け付けます。
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出願手続については、科目等履修生出願要項をご確認ください。
 ■科目等履修生
 ■科目等履修生出願要項の請求

※3/18(木)より2021年度シラバス(授業概要・授業計画)を公開いたします。
 受講希望科目の詳細については、シラバスにてご確認ください。
 ■シラバス検索ページ


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履修証明プログラム(地域公共政策士資格取得プログラム)出願要項

※履修証明プログラム(地域公共政策士資格取得プログラム)の出願要項を
 上のpdfにて公開します。ご確認ください。


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2021年度キャップストーンご案内

※地域公共人材実践演習(キャップストーン)の取組内容のご案内を
 上のpdfにて公開します。
 地域公共政策士資格取得プログラムのキャップストーンプログラムのうち、
 「地域公共人材実践演習」は社会人の方の受講を推奨しています。
 ぜひご検討ください。

ご不明な点がありましたら、政策学部教務課(075-645-2285)までお問合せください。
                                    以上


2021(令和3)年栃木県足利市における大規模火災による災害で被災された皆さまに心からお見舞い申し上げます。

被害にあい、学費支弁が困難となった世帯の学生からの各種奨学金等の受付を次のとおり行いますので、学生部(深草・瀬田)までご相談ください。

また、学生本人やご家族が被災された方は、学生部(深草・瀬田)または学部教務課までお知らせください。
※学生部メールアドレス:shogakukin@ad.ryukoku.ac.jp

 

1.龍谷大学給付奨学生(災害給付奨学生)/給付奨学金

 

■対象

本学に在学する学部生及び大学院生で、自然災害等により被害を受けた地域に本人又は父母のいずれか(又は家計支持者)が居住しており、学費支弁が困難であると認められ、かつ、奨学金申請書及び被災状況証明書等が提出できる方。
※災害救助法適用の有無にかかわらず、奨学生給付対象となる被害を受けた正規学生は全員申請可能です。

 

■金額

定める金額を上限とし、奨学委員会が決定します。

対象 奨学金額
父母のいずれか(又は家計支持者)が亡くなられた場合、又は、家屋が全壊(全焼)または大規模半壊した場合 年間授業料相当額
父母のいずれか(又は家計支持者)が負傷され、一ヶ月以上の加療が必要な場合、又は、家屋が半壊(半焼)若しくは床上浸水の場合 半期授業料相当額

休学している場合には在籍状況に応じた奨学金額を給付します。詳細は学生部(深草・瀬田)に問い合わせください。

 

2.龍谷大学親和会自然災害特別見舞金/保護者会組織によるお見舞い金

 

■対象

本学に在学する学部生及び大学院生で、自然災害等により被害を受けた地域に本人又は父母のいずれか(又は家計支持者)が居住して、被害を被り、かつ罹災証明書が提出できる方。

 

■金額

一律5万円(自宅全壊・親和会長が特に必要があると認めた場合、10万円を上限)

 

■その他

発給から1年以内の罹災証明書があるものを受付。

 

3.日本学生支援機構(緊急採用・応急採用)/貸与奨学金

 

■対象

本学に在学する学部生及び大学院生で自然災害による災害救助法適用地域に本人または父母のいずれか(または家計支持者)が居住する世帯で、当該の災害により家計が急変したことにより奨学金を希望される方。
※災害救助法の適用を受けない近隣の地域で、災害救助法適用地域と同等の災害にあった世帯の学生ならびに同地域に勤務し、勤務先が被災した世帯の学生についても、上記に準じて取り扱う。

 

■貸与始期

緊急採用(第一種奨学金) 2021年2月以降で申込者が希望する月
応急採用(第二種奨学金) 2020年4月以降で申込者が希望する月

 

■貸与終期

緊急採用
(第一種奨学金)
2021年3月
ただし、2021年度においてなお、第一種奨学金が必要と認められる者から、「緊急採用(第一種)奨学金継続願」の提出があった場合には、翌年度末(2022年度3月)まで貸与を継続します。また、年度末ごとに同様の願い出を繰り返すことにより就業年限の終了月まで貸与期間の延長ができます。
応急採用
(第二種奨学金)
修業年限の終了月まで

 

 

4.修学支援新制度の家計急変採用について/給付奨学金

修学支援新制度(給付奨学金・授業料等減免)は、2020年度から新たに開始した、給付奨学金と授業料等減免がセットになった国による支援制度です。
通常は、年に2回(4月・10月を予定)募集を行いますが、災害等を含む家計が急変した場合は、条件に該当する方については、事由発生後3か月以内に申込を行えば、随時出願が受け付けられます。

 

■対象となる家計急変の事由

A:生計維持者の一方(又は両方)が死亡
B:生計維持者の一方(又は両方)が事故または病気により、半年以上、就労が困難
C:生計維持者の一方(又は両方)が失職
  ただし解雇など、非自発的失業の場合に限る。
  詳細は給付奨学金の案内の11ページを参照してください。
D:生計維持者が震災、火災、風水害等に被災した場合であって、次のいずれかに該当

①上記A~Cのいずれかに該当

②被災により、生計維持者の一方(又は両方)が生死不明、行方不明、就労困難など世帯収入を大きく減少させる事由が発生

 

■修学支援新制度 家計急変の概要

 

■採用にあたって要件

(1)家計基準
  • 修学支援新制度の家計急変採用は、急変後の収入が修学支援新制度の家計基準を満たしていることが条件となります。
    詳細は給付奨学金の案内10ページを参照してください。なお、ご自身が該当するかどうかは、日本学生支援機構の進学資金シミュレーターの「給付奨学金シミュレーション(保護者の方向け)をおおまかな目安としてご活用ください。最終的には日本学生支援機構にて判定を行います。
  • また、家計基準には、資産基準があり、学生本人と生計維持者(2人)の資産額の合計が2,000万円未満(生計維持者が1人のときは1,250万円未満)である必要があります。
    なお、資産とは現金やこれに準ずるもの(投資用資産として保有する金・銀等、預貯金、有価証券の合計額を指し、土地等の不動産は含みません)。なお、資産に関する証明書(預金通帳のコピー等)の提出は不要です。
(2)学力基準

修学支援の新制度については、家計急変採用であっても学力での審査があります。
詳細は、給付奨学金の案内8ページを参照してください。
また、採用となった場合には、適格認定という資格の継続が相応しいかの学業成績の判定が行われます。詳細は、給付奨学金の案内9ページを参照してください。

 

5.JASSO災害支援金について/給付奨学金

日本学生支援機構では、学生やその生計維持者・留学生の住居が、半分以上壊れたり、床上浸水したりするなどした場合、一日でも早く元の生活に戻り、学業をつづけることができるよう、支援金(10万円)を支給しています(返す必要はありません)。

 

■申請の対象(以下の全てに該当する必要があります)

(1)本学大学、短期大学、大学院に在学中の方

※科目等履修生、研究生、聴講生等は除きます。

※JASSOの奨学金や他団体の経済的支援を受けていても申請することができます。

(2)自然災害や火災などにより、学生本人やその生計維持者が現に住んでいる家が、半壊(半流出・半埋没及び半焼失を含みます)以上の被害を受けたり、床上浸水となったり、自治体からの避難勧告等が1か月以上続いたりした方

※入学前・休学中に発生した災害は対象外です。

※同一の災害につき、申請は1回とします。

(3)学修に意欲があり、修業年限で学業を確実に修了できる見込みがある場合

※成績不振により留年中の方は除きます。ただし、成績自体に問題はなく、留学等のために同一学年を再履修している方は対象となります。

 

 

■申請方法

申請対象の方は、まずは学生部にまでご相談ください。

 

■JASSO災害支援金 家計急変の概要

  • 災害にあわれた学生・留学生への支援金(JASSO災害支援金)
  •  

    ■期限

    申請期限  2021年8月末までにご相談ください。
    (※大学からJASSOへの申請期限は、災害がおきた日の次の月から数えて、6か月以内)


    【本件のポイント】
    ・コロナ禍により、オンラインで現地とつないだプログラム
    ・フィリピン/タイのそれぞれの新型コロナウイルス感染状況をはじめ、現地の声をリアルタイムで聴く機会
    ・海外に行く機会が減少している学生が「オンラインでも海外のことが知りたい」と参加を希望

    【本件の概要】
     龍谷大学ボランティア・NPO活動センターが実施する体験学習プログラムは、学生がその地域の抱える問題に触れることを目的としたプログラムです。地域貢献、福祉、環境関連のNPO・NGOとの交流を通して、ボランティアなどの体験学習を行うことにより、異文化間における相互理解と共生を学ぶことを目指しています。例年は、海外に渡航・滞在してプログラムを行ってきましたが、今回は、完全オンラインにより現地とつないで実施します。


    1 海外体験学習プログラム オンラインスタディツアー ※視聴希望者にはZOOMのURLをお送りいたします。

     ●3月9日(火) 14:00~16:00 フィリピン スラムに暮らす若者の声を聴く (参加者約20名)
     ・都市スラム「トンド地区」に暮らす若者のライフストーリーをお聞きします。貧困を緩和するフェアトレード事業についてNPOアクセスより解説いただきます。
     ▽協力団体・ファシリテータ:認定NPO法人アクセス-共生社会をめざす地球市民の会(京都市伏見区) 
      URL・・・https://access-jp.org/

    当日のスケジュール(予定)
    14:00~14:20    オープニング・導入( 現地と中継)
    14:20~14:45    都市スラム・トンド地区とは(録画放映)( 現地と中継)    
    14:45~15:15    都市スラムの若者のインタビュー(通訳あり)( 現地と中継)    
    15:20~16:00    フェアトレード生産地・生産者のメッセージ(録画放映) 他


     ●3月15日(月) 14:00~16:00 タイ 農村コミュニティリーダーの声を聴く(参加者約20名)
     ・コミュニティベースドツーリズムを実施しているタイ南部タレーノーク村から、村のリーダーの想いをお聞きします。また、持続可能なツーリズムについてツナミクラフトより解説いただきます。
     ▽協力団体・ファシリテータ:ツナミクラフト(兵庫県西宮市) 
      URL・・・http://tsunamicraft.asia/

    当日のスケジュール(予定)
    14:00~14:25    オープニング・導入( 現地と中継)
    14:25~14:55    タイのコロナ事情、今のまちの様子( 現地と中継)    
    15:00~16:00    ・「ステイナブルコミュニティベースドツーリズム」持続可能なツーリズムについて( 現地と中継)・タイ南部の村ホームステイ先、旅行会社インタビュー(通訳あり)( 現地と中継)  

    問い合わせ先 : ボランティア・NPO活動センター (担当者:上手(かみて))  
             Tel 077-544-7252


    ポイント       
    ・日本全国の265の河川で調査を行い,ウナギは太平洋側で多く,日本海側で少ないことを発見。
    ・生物を捕獲することなく,生態系にやさしい,環境DNA法による調査を実施。
    ・産業上重要種でありながら絶滅危惧種でもあるニホンウナギの天然資源の保護と管理に貢献。

    概要
     北海道大学大学院水産科学研究院の笠井亮秀教授,龍谷大学先端理工学部の山中裕樹准教授,国立環境研究所生物・生態系環境研究センターの亀山 哲主任研究員,京都大学フィールド科学教育研究センターの益田玲爾教授,弘前大学農学生命科学部の東 信行教授,東京大学大学院新領域創成科学研究科/大気海洋研究所の木村伸吾教授,東北生活文化大学短期大学部生活文化学科の黒川優子准教授らの研究グループは,全国265河川365地点で環境DNA(※1)調査を行い,これまで謎の多かったニホンウナギ(以下,ウナギ)の分布を調べました。その結果,ウナギは関東以西の本州太平洋側や瀬戸内海,そして九州西岸の河川で多く生息していることがわかりました。一方日本海側では,能登半島以西には生息していますが,北陸東北地方にはほとんど生息していないことが明らかとなりました。そして北海道の河川にも,ウナギはほとんどいませんでした。
     また,南方から海流によって日本まで運ばれてくるウナギの仔魚(シラスウナギ)の輸送状況をシミュレーションによって調べたところ,仔魚が到達する場所と環境DNA調査でウナギが生息していると推定された場所がよく一致しました。このことから,海洋でのシラスウナギの輸送状況が日本国内の河川におけるウナギの分布を決める主要因になっていると考えられます。また,ウナギの環境DNA濃度が高かった河川は全窒素(※2)濃度も高い傾向にありました。これは高栄養環境にある河川ほどウナギの生残や成長が良いことを示唆しています。本研究結果は,日本人にとって重要な水産物でありながら絶滅危惧種にも指定されているウナギの保護と資源管理に重要な知見を与えるものといえます。
     なお,本研究成果は, 2021年2月25日(木)公開のFrontiers in Ecology and Evolution誌にオンライン掲載されました。


    シラスウナギ


    河川に生息するニホンウナギ

    【背景】
     ウナギは,蒲焼などのご馳走としてとても馴染み深い魚です。しかし現在では,その漁獲量はかなり少なくなっており,環境省やIUCN(※3)によって,絶滅危惧種に指定されています。今後もウナギを保護しながら,水産物として持続的に利用していくためには,その資源を適切に管理することが重要です。しかしこれまで,ウナギがどこに,どれくらいいるのかすらよくわかっていませんでした。それは,普段ウナギが岩陰に隠れたり砂泥中に潜って暮らしていたりするので,捕獲したり見つけたりすることが難しいからです。また,河川や湖沼から河口域,沿岸域まで様々な環境に生息しているため,統一した手法で生息量を調べることが難しかったという問題もあります。
     そこで笠井教授らの研究グループは,環境DNA解析と呼ばれる最新技術を用いて,統一した手法で全国の河川におけるウナギの分布を詳細に調べました。

    【研究手法】
     最近の技術の進歩により,ごくわずかなDNAでも,環境中に存在しているかどうかを判断することができるようになりました。本研究で用いた環境DNA解析は,対象生物を捕獲しないため,絶滅危惧種など貴重な生物の分布調査にとても有効な手法です。それだけでなく,短期間のうちに広範囲にわたる調査を行うことができるという利点もあり,環境DNA解析は対象の生物の分布を調べる上で非常に役立ちます。また生物の個体数が多ければ環境DNAも多く放出されると予想されるため,環境DNAの濃度から,その環境に生息している生物量も把握できる可能性があります。過去の研究では,ウナギについては,従来の捕獲による方法よりも,環境DNA解析の方が精度よく生物量を調べられると報告されています。
     本研究では,北海道から沖縄に至る全国の265河川,365地点で環境DNA調査を行いました。現場で行ったことは,水温や塩分の測定,堰の有無の確認,そして河川水を数百ml採って,その水をフィルターでろ過をする(図1)だけです。従来の手法に比べると,現場での作業はさほど大掛かりなものではありません。河川水をろ過したフィルターは研究室に持ち帰り,フィルター上に捕集されているDNAを抽出しました。そして,ウナギのDNAを検出できる定量PCR(※4)解析によって,環境DNAの濃度を調べました。
     全国のウナギの分布が何によって決まるのかを考える際には,ウナギの生活史も考慮に入れなければなりません。ウナギは日本から2,500 kmも離れた太平洋マリアナ海溝付近で産卵するといわれています。生まれたばかりのウナギの卵や仔魚は,北赤道海流に乗って西方に運ばれフィリピン付近に達したのち,黒潮によって北方に輸送されます。その後行きついた東アジア各国の河川に遡上して数年から10年ほどかけて河川,湖沼または河口域付近で成長します。よって,海にいる仔魚期にどのように運ばれてくるかが,その後の生息場所を決めるうえで重要になると考えられます。
     そこで本研究グループは,まだ海にいる段階で,ウナギの仔魚がどこにどのように運ばれるかをシミュレーションによって調べました。シミュレーションには,気象庁が2020年秋に運用を開始したMRI.COM-JPNモデルによって計算された流れを用いました。このモデルは,東アジアの沿岸域を広く網羅しているにもかかわらず,水平解像度が2 kmととても緻密で,これまでにないほどの高精度で沿岸域の流れをよく再現できます。ウナギの仔魚に見立てた8万個の粒子を台湾東方の黒潮域に放流し,日本のどの地域に運ばれてくるかについて,2008年から2017年の各年12月から翌年4月までのシミュレーションを9回行い,各河川に運ばれてくる粒子数を計算しました。

    【研究成果】
     ウナギの環境DNAは,関東以西の本州太平洋側や瀬戸内海そして九州西岸の河川において,高濃度で確認されました(図2)。一方日本海側は,能登半島以西では低濃度ながら検出されましたが,能登半島以北ではほとんど検出されませんでした。そして北海道の河川からも,ほとんど検出されませんでした。この結果はウナギ仔魚の輸送シミュレーションの結果とよく一致しています(図3)。
     このことから,海洋での仔魚の輸送状況が日本国内の河川におけるウナギの分布を決める主要因になっていると考えられます。一方ウナギは,北海道を除く全国の様々な地域で放流されています。そこで都府県別のウナギの放流量と環境DNA濃度を比較したところ,両者はまったく一致しませんでした。これらのことから,日本の河川に生息しているウナギの多くは天然のウナギであり,その分布は仔魚期の海洋での輸送状況によって決まると考えられます。
     また,ウナギの環境DNA濃度が高かった河川は全窒素濃度も高い傾向にありました。これは高栄養環境にある河川ほどウナギの生残や成長が良いことを示唆しています。全窒素濃度は富栄養化の指標とされ,水質の良し悪しの判断に用いられています。高度経済成長期に日本の水環境が著しく悪化したことに基づき,かつては全窒素濃度が高いといわゆる汚れた川と判断されていました。しかし近年の下水処理技術の発達や,様々な面から水環境に対する配慮が行われてきたおかげで,日本の河川は目を見張るほどきれいになりました。そのため本研究で得られた全窒素濃度が高い河川というのは,一昔前のように汚れた河川ではなく,むしろ生産性が高く豊かな河川ととらえた方がよいでしょう。つまり本研究で,全窒素濃度とウナギの環境DNA濃度の間に正の相関が得られたことは,豊かな河川にウナギが多く生息していることを反映していると考えることができます。

    【今後への期待】
     ウナギのような貴重な生物を,捕獲したり傷つけたりすることなく,広範囲にわたる分布を詳細に明らかにできる環境DNA解析は,ほかの生物の調査にも広く適用できるでしょう。絶滅危惧種だけでなく,例えば外来種がどの程度生息域を広げているか,といったことも調べられます。
     本研究の成果は,今後ウナギを保護したり増やしたりするためには,どこで漁獲するのがよいのか,またどこで放流すればよいのか等の資源管理に繋がると期待されます。また堰の設置や河川改修を行う際に,生態系にフレンドリーな方法をとる際の参考になることも期待されます。

    【謝辞】
     本研究は,科研費基盤研究(A)「環境DNA を用いた全国の河川におけるニホンウナギの分布・生息量推定(17H01412)」の助成を受けて行われました。

    論文情報
    論文名: 
    Distribution of Japanese eel Anguilla japonica revealed by environmental DNA(環境DNAにより明らかにしたニホンウナギの分布)
    著者名:笠井亮秀1,山崎 彩1,安 孝珍1,山中裕樹2,亀山 哲3,益田玲爾4,東 信行5,木村伸吾6,唐木達郎1,7,黒川優子8,山下 洋4(1北海道大学大学院水産科学研究院,2龍谷大学先端理工学部,3国立環境研究所生物・生態系環境研究センター,4京都大学フィールド科学教育研究センター,5弘前大学農学生命科学部,6東京大学大学院新領域創成科学研究科/大気海洋研究所,7京都大学学際融合教育研究推進センター,8東北生活文化大学短期大学部生活文化学科)
    雑誌名:Frontiers in Ecology and Evolution(生態学・進化学の専門誌)
    DOI:10.3389/fevo.2021.621461
    公表日:2021年2月25日(木)(オンライン公開)

    お問い合わせ先
    北海道大学大学院水産科学研究院 教授 笠井亮秀(かさいあきひで)
    TEL 0138-40-8807   メール akihide@fish.hokudai.ac.jp
    URL https://www2.fish.hokudai.ac.jp/faculty-member/kasai-akihide/?key=jp
    https://lab-kasai-jp.jimdosite.com/

    【参考図】


    図1. 採水した河川水をろ過している様子。注射筒の先についている白い物が,フィルターの入ったカートリッジ。


    図2.河川下流域におけるニホンウナギの環境DNA濃度(河川水中のDNA断片の数)。


    図3.ニホンウナギ仔魚が海流によって各地の沿岸域に輸送されてくる数。2008年から2017年のシミュレーション結果の平均値。

    【用語解説】
    ※1 環境DNA … 生物の糞やはがれた表皮などによって,環境中に放出された生物由来のDNAの総称。本研究では,河川水中に含まれるDNAのことを指す。
    ※2 全窒素 … 水中のアンモニウム,亜硝酸,硝酸に相当する無機態窒素と有機物に含まれる窒素の合計。全窒素濃度は,湖沼・河川・沿岸域の富栄養化や水質汚濁の指標として用いられており,環境省は全窒素濃度を測定し,水域の富栄養化のモニタリングを行っている。
    ※3 IUCN … International Union for Conservation of Nature and Natural Resources,国際自然保護連合。種の保存や環境教育などに関する活動を行っており,絶滅のおそれのある野生生物のリスト(レッドリスト)を作成していることで有名。
    ※4 定量PCR … DNAを増幅させて,サンプルに含まれる対象種のDNAの量を推定すること。


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