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【本件のポイント】

  • 知的障害のある人のQuality of Life(生活の質)を研究する龍谷大学社会学部の准教授が、対面+オンライン併用形式で、「障がい者とともに生きる社会」をテーマとする連続講座を開講。
  • 龍谷アカデミックプラザは、仏教や歴史、文学、経済、自然・環境などの分野で「龍谷大学だからこそ」の講座を開講する世代を超えた知識共有の場。
  • 今回の講座では、やまゆり園事件などの社会事例の振り返りやグループワークを通して、障害のある人と地域でともに暮らすために、市民一人ひとりにできることを考える機会とする。

 

【本件の概要】
龍谷大学では、市民・社会人を対象に、公開講座「障害との出会いから考える、私たちの社会」を開講します。本講座は、障害のある人とともに生きる社会をテーマに、やまゆり園事件などの社会事例を通して「障害とは何か」「ともに暮らすとはどういうことか」を考え、誰もが安心して自分らしく暮らせる社会のあり方を探ります。
龍谷アカデミックプラザでは、仏教や歴史、文学、経済、自然・環境等の分野で「龍谷大学だからこそ」の学びを提供することで、幅広い世代の知的好奇心に応えるとともに、人と人との関わりを見つめ直します。

 

 

講座名 :龍谷アカデミックプラザ「障害との出会いから考える、私たちの社会」
日 時 :2025年12月5日、12日、19日(13:30~15:00)全3回
会 場 :龍谷大学深草キャンパス(〒612-8577 京都市伏見区深草塚本町67)

                      ※教室は参加者に個別連絡
受講形態:対面/オンライン 

                      ※受講形態に関わらず、オンデマンド(見逃し)配信が視聴可能。
費 用 :5,940円(対面/オンライン)
申込・詳細:https://peatix.com/event/4630857/view 
 

 


                 【講師】立田 瑞穂先生(龍谷大学社会学部 准教授)
障害福祉や特別支援教育を専門に、知的障害のある人のQuality of Life(生活の質)をテーマに研究。就労支援の現場経験をもとに、実践と研究をつなげている。

 


問い合わせ先:龍谷大学 龍谷エクステンションセンター
Tel 075-645-2098 rec-l@ad.ryukoku.ac.jp https://rec.seta.ryukoku.ac.jp/index.php
 


11月20日(木)、基礎ゼミナールB(山田クラス・立田クラス)の学生たちは、京都市南区にあるシェアハウス・地域食堂「ごちゃまぜハウス」を訪問しました。運営されているのは、家具・建具の製造を行う山田木工所代表取締役の山田正志さん。山田さんは「障がいのある人や高齢の方、外国の方など、さまざまな人が集まり、お互いに支え合いながら安心して暮らし、働ける社会をつくりたい」という思いから、2024年にシェアハウスと地域食堂の運営をスタートされました。
当日は、1階の地域食堂、2階・3階の居室、そして広々としたロフト付きリビングルームまで、丁寧に案内していただきました。




◆「ごちゃまぜ」の理想と、現実にある葛藤
見学のなかで山田さんは、「理想では“ごちゃまぜで助け合う”と言いたいけれど、実際には住人同士がぶつかることもあるんですよ」と明るく笑って話してくださいました。
一方で、「周りに人がいるからこそ感じられる安心もある」とも語ります。たとえば、いつもと様子が違うと気づいて声をかける住人がいるなど、日常の小さな気遣いが安心感につながってもいるそうです。

◆シェアハウスは“地域をつなぐ場所”
地域食堂では、芋煮会などのイベントも定期的に開催されています。芋煮会は龍谷大学政策学部の卒業生を中心に運営され、11月22日には7回目を迎えるとのこと。
山田さんは「続けていると、来ている人同士に自然とコミュニティができてくる。話すようになったり、気にかけ合うようになっていく」と、地域に広がるつながりの変化を実感されていました。

◆「誰かのためにやり続けると、自分の心が幸せになる」
学生から「安心と幸せを分かち合うために大切にしていることはありますか?」と質問が出ると、山田さんは逆に「相手を思いやるって、どういうことだと思う?」と問いかけました。
学生からは「福祉を学ぶ学生と交流してみる?」「協力すること、見返りを求めないこと」などの意見が出ます。
山田さんは、「そうだね。アイスクリームの“当たり”が出たときくらいの気持ちでいられたらいいのかもしれないね」と柔らかく語り、「障がいのある子どもを育ててきた経験からも、誰かのためにやり続けることが、自分の心の幸せにもなると感じている」と話してくださいました。
また山田さんからの住民間の関係をより円滑にするにはどうしたらいいと思うかとの問いに、学生たちが自分の経験を交えて答え、そこに山田さんがさらにご意見を重ねてくださるなど、双方向的な応答がありました。

◆“暮らし方”を考える時間に
家族、仕事、地域、居場所、そして新しい暮らしの形…。
山田さんの語りには、ご自身の人生と経験が深く息づいており、学生たちが学んでいる福祉の視点と自然に重なり合う、とても豊かな時間になりました。

山田さん、温かいお話と貴重な学びの機会を本当にありがとうございました。


11月24日(月)より、瀬田キャンパス不二家レストランにて、琵琶湖に生息する「ワカサギ」と「コアユ」を期間限定で提供いたします。

こちらは滋賀県農政水産部水産課様が主催されている「湖魚食材消費応援事業」によるもので、
若者世代に湖魚を知り、興味を持っていただくことを目的としています。

琵琶湖の魚はあまり口にする機会が少ないかと思いますが、大変美味しいので、この機会に是非、
味わってみてください。

期間:2025年11月24日~12月26日の 毎週1日、1日100食限定、無くなり次第終了
   ※詳しくは不二家レストランのメニュー表をご覧ください

場所:龍谷大学瀬田キャンパス 不二家レストラン

主催:滋賀県 農政水産部 水産課  

企画運営:株式会社フラン

協力:龍谷大学龍谷エクステンションセンター
   株式会社不二家商事
   滋賀県漁業協同組合連合会

龍谷大学は地域課題の解決に向けて様々な取り組みを行っています。
琵琶湖にて漁業体験も行いましたので、その時の様子も是非ご覧ください。

漁業体験 in 琵琶湖





ワカサギの天ぷら ※天ぷら以外が提供される日もあります


 実践真宗学研究科では、体系的な理論研究と実習を中心とした現場での活動を軸に、”理論と実践”を取り組んでいます。
 実践真宗学研究科において重要な位置づけである実習について、毎年、「実習報告会」を開催し、修了生が実習の成果を研究科の内外に向けて発信しています。
 今年度は、11月6日(木)に龍谷大学実践真宗学研究科 実習報告会を開催しました。
 実習報告会の内容について、先輩たちの実習報告を聞いた、実践真宗学研究科1年生の学生の皆さんの声をもとにご紹介します。


殿内研究科長よりご挨拶

1.「浄土真宗本願寺派における矯正教化の研究 ―教誨師の活動の実際―」
   発表者:研究科3年 大塚さん

 今回の大塚さんの発表では、浄土真宗本願寺派教誨師における活動の実際から教誨師として活動を続けられる動機とは何かについて、大阪刑務所、浄土真宗本願寺派矯正教化連盟、本派教誨師・篤志面接委員中央研修会での参与観察および教誨師、篤志面接委員の方への聞き取り調査をもとに発表していただきました。
 はじめに、参与観察では、教誨師の活動の場である刑務所の現状や教誨師の方々との判別討議を通して、教誨師の側から見た刑務所の現状についてまとめられました。
 次に、聞き取り調査を通して、活動を始める動機の部分に共通点があることを明らかにされました。そして、得た知見から活動を続けていく中での心境の変化に注目されました。その一つとして「いろんなことを考えさせていただける、そういう身に変わっていった気がします」という教誨師の方の声を挙げられていました。
 発表を聴講する中で、「御同朋・御同行」の精神に基づき活動を行う教誨師の姿勢、教誨師の活動を行っていく中での心境の変化について強く述べられた姿が印象的でした。
(コメント 研究科1年 岡本さん)


研究科3年 大塚さん

2.「寺院の活性化に向けたソーシャルキャピタル活動の研究」
   発表者:研究科3年 佐々木さん
 
 今回の佐々木さんの発表では、寺院の活性化に向けたソーシャルキャピタル活動の取り組みについて、複数の寺院での実習経験をもとに報告されていました。お寺の後継者として暮らす中で直面する「地域関係の希薄化」や「寺院の衰退」といった課題に対し、実際の現場でどのような形で地域住民とのつながりを生み出しているのかが具体的に示されていました。
 特に、実習先のそれぞれの寺院が地域の状況に応じて多様な活動を展開している点が印象的でした。コワーキングスペースの開放や、専門職と連携した相談事業、国際支援マーケットなど、各寺院のソーシャルキャピタル活動が寺院の活性化につながっていたという結論が示されていました。
 また、住職の明確なビジョンの重要性や、小さな成功体験を積み重ねることの大切さといった考察は、今後自分が地域と関わる実習を検討する上でも大きな示唆となりました。寺院が社会の中で果たしうる新たな役割について、改めて深く考える機会となりました。
(コメント 研究科1年 山田さん)


研究科3年 佐々木さん

3.「現代社会における真宗保育の実践に関する研究 ―保育者の宗教的情操に着目して―」
   発表者:研究科3年 長岡さん

長岡さんの発表では、真宗保育の中心にある「まことの保育」の理念をもとに、子どもと保育者がともに育ち合うという視点を丁寧に示されており、とても印象深かった。子どもを一方的に“育てる”存在として捉えるのではなく、保育者自身も子どもとの関わりの中で気づき、揺れ、学びを重ねていくという姿勢が、具体的な実践例とともに語られていた点が特に心に残った。
 また、子どもの行動や言葉を「指導すべき対象」として見るのではなく、そこに表れる思いや背景を受け止めることで、保育者自身の価値観が揺さぶられ変化していくという過程は、まことの保育が単なる理念ではなく、実践を通して深まる“関係性の学び”であることを示していた。
 自分の研究でも寺院と若者の関係性を考えているため、人と人が出会い、関わる中で互いに変わっていくという視点は非常に参考になった。今回の発表を通して、保育の現場における「共に育つ」という姿勢の大切さを改めて実感した。
(コメント 研究科1年 藤範さん)


研究科3年 長岡さん

4.「死別に関するアンケート調査 集計結果報告」
   発表者:研究科3年 廣田さん

 今回の廣田さんの発表では、悲嘆に関する内容が非常に印象的でした。特に、悲嘆を抱える人の心の動きや、その背景にある喪失体験の深さについての分析や具体的な事例を通して、悲嘆というテーマの複雑さと人間の根源的な苦しみに改めて向き合うことができました。
 発表を拝聴しながら、私自身の研究とも多くの共通点を感じました。在宅医療の現場においても、患者さんやご家族は身体的な痛みだけでなく、死別への不安や、これまでの人生や人間関係の喪失に深く苦しんでおられます。そのような悲嘆の現場において、宗教者としてどのように寄り添い、どのように支えることができるのかという課題は、私自身の関心とも深く重なります。悲嘆とは単なる「悲しみ」ではなく、人が「大切なものを失った」ことを受け止めようとする心の営みであり、その中には信仰や生き方の根底が反映されていると感じました。
 私たち宗教者に求められるのは、悲嘆をすぐに癒したり、解決しようとすることではなく、その痛みをともに感じ、沈黙のうちに寄り添う姿勢を保つことだと思います。廣田さんの発表を通して、悲嘆にある人の言葉にならない思いに耳を傾けることの尊さ、そして宗教的な関わりの可能性を改めて考えさせられました。
(コメント 研究科1年 大久保さん)


研究科3年 廣田さん

5.「現代における地域社会と寺院の共生 ―ツーリズムの視点から―」
   発表者:研究科3年 福間さん

 福間さんは、現代社会と寺院の希薄化した関係性を鑑みて、ご自身の所属寺院のある地域が観光業中心の城下町であることを背景に、地域と寺院が「ツーリズム」から持続可能な共生関係を構築できるのではないか、という研究をされています。
 本発表では築地本願寺、永明寺、微住の3つの事例を基に、地域と寺院の結びつくための糸口が模索されています。これら事例の共通点として、
1.ツーリズムをご縁のきっかけとして活用している。
2.地域と寺院の相互的な関係性の構築が図られている。
3.寺院空間を交流拠点として位置付けて、場所の「公共性」の活用がなされている。
と分析されました。
 以上の点から、現代寺院において必要なのは「聖」の尊厳を保ちつつ「俗」なる多様な接点を持つ関係の柔軟性を持ち、さらに時間をかけ相互的な関係性を築くことで共生関係が構築できるのではないかとまとめられました。
(コメント 研究科1年 小泉さん)


研究科3年 福間さん

 


 今回の実習発表会を経て、発表者は、これまでの実習に対する手応えや修士論文の執筆に向けての気づきを得ることができました。
 また、先輩たちの報告を聞いた学生たちは、今後取り組んでいく自らの実習に向けて、たくさんヒントを得られたことと思います。




高田先生、葛野先生、森田先生からも貴重なご意見をいただきました。


 経営学部開講科目である「公共経営論」では、生活協同組合、特に保健医療福祉の生活協同組合の事業と運動について学んでいます。  
 11月7日、「医療福祉生協と介護」と題して、介護福祉士養成や生協運営・研究に関わってきた川口啓子さん(大阪健康福祉短期大学名誉教授)をお招きした講演がありました。  
 「わかりにくい介護保険…制度を学ぶ機会がない」「脆弱な地域社会…つながり喪失=社会的孤立」「要介護者=迷惑…未熟な人権感覚」「介護職員の不足…家族責任・自己責任から逃れられない」として今日の介護をとりまく状況を4つの領域に整理しました。  
 お話しでは超高齢社会の再認識としてさまざまなデータを概観しました。特に、2035年は85歳以上が1000万人を超えるとされていますが、85歳を超えると約半数が要介護認定を受けること、2024年には介護職員が57万人不足する厚労省の将来予測もありました。
 「介護福祉士養成校は全国の入学者が約6500人。その半数が外国人。ホームページの情報から龍谷大学の入学者は約5300人で全学生数が2万人を超えます。介護福祉士養成校に入学する学生の少なさが分るでしょう」。  
 介護をとりまく状況をどう変化させることができるでしょうか。その一方策として医療福祉生協の介護事業を概観し、医療福祉生協の事業から「フォーマル・有償」「民間・自発」「非営利・協力」という非営利組織の優位性を確認しました。そこから今日の介護をとりまく4つの領域についても、「わかりにくい介護保険…介護保険制度を育てる介護を学ぶ公的機会の創出」「脆弱な地域社会…介護事業所を拠点につながる介護=地域のインフラ」「要介護者=迷惑…人権意識をuodate・自由で独立した個人」「介護職員の不足…介護職員が育つ社会をつくる・職場づくりの担い手」と、「医療福祉生協の働きかけるケアのある社会に向けた方向が見出せるとまとめました。
 介護をとりまく現状と課題、そして医療福祉生協が担いうる役割を考える貴重な機会となりました。                          (文責:岸本貴士)



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