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【本件のポイント】

  • 約150年前、明治初期の近代的土地所有権制度が導入される直前の山村の土地利用が示されている「地券取調絵図」1)は、当時の土地利用のありようを伝える貴重な史料
  • 永源寺町史編纂にあたり収集・撮影されたアナログ写真データを基に、本学の研究者らがデジタル化し、リプリントした永源寺地区内の地券取調総絵図(壬申地券地引絵図)など史料約40点を展示
  • 国土交通省により「地域管理構想」、環境省により「地域循環共生圏」が提唱される中、地域の歴史を知り、地域の自然環境・資源を未来にどう継承すべきかを学び考える機会に
  • 東近江市との共催、地域開放型の一般参加無料の展示会


【本件の概要】
 龍谷大学 里山学研究センター2)は、東近江市能登川博物館展示室・ギャラリーにて、11月25日(土)から12月24日(日)まで、「よみがえる明治初期の山村の土地利用 ―永源寺地区の地券取調絵図(地引絵図)が語るもの―」を行います。
 地券とは、明治5(1872)年に地券制度が施行され、明治政府が発行した土地所有権を証明するための証書のことで、各地で絵図が作製されました。今回の展示会では、永源寺町史編纂にあたり収集・撮影されたアナログ写真データを基に、龍谷大学 社会科学研究所の研究プロジェクト(代表:牛尾洋也教授)がデジタル化し、リプリントした永源寺地区内の地券取調総絵図(壬申地券地引絵図)など約40点を紹介します。
 絵図には山、道、川、田、畑、屋敷、林、荒地、藪地、原野などが鮮やかな色彩で描き分けられており、明治初期の近代的土地所有権制度が導入される直前の山村の土地利用が示されている貴重な資料です。約150年前の地域の土地利用のありようを伝える絵図などのリプリントから、地域の歴史にふれ、未来へとつながる一助となればと考えています。

 



鈴鹿山脈から琵琶湖まで森川里湖に恵まれた東近江市の中でも、自然豊かな永源寺地区の様子を伝える絵図の展示風景。
永源寺地区は東近江市の東端、愛知(えち)川の上流域にあたる。

 

1.開催概要
- 名称:龍谷大学・東近江市共催展
「よみがえる明治初期の山村の土地利用 ―永源寺地区の地券取調絵図(地引絵図)が語るもの―」
- 会期:2023年11月25日(土)〜12月24日(日)10:00〜18:00
※会期中の休館日:月曜日、火曜日、12月22日(金) ※観覧無料
- 会場:東近江市能登川博物館 展示室・ギャラリー(滋賀県東近江市山路町2225)
https://e-omi-muse.com/notohaku/

2.研究代表者コメント
牛尾洋也(うしお・ひろや)本学法学部教授  | 専門:民法(権利論、所有権論、環境)
「今回の展示会は、本学の社会科学研究所の共同研究『地域特性に基づく地域・森林資源管理の法理論研究』(代表:牛尾洋也/期間:2021〜2023年度)と里山学研究センターでの研究活動の成果の一端です。展示タイトルにある永源寺地区に着目したきっかけは、2017年頃から『東近江市100年の森づくりビジョン』の策定に関わったことです。東近江市の森林・林業政策を計画的に、かつ実践的に進めるための指針を検討する中で、永源寺地区に保管されていた明治初期の地券取調絵図と出合いました。実際に絵図を広げてみると、紙の損傷が進んでいるものの、地域のランドスケープが詳細に描き込まれていることに気付かされたのと同時に、絵図を“地域の記憶、地域の資源”として残す必要性を感じ、2019年より高精細写真によってデジタルデータ化を進めてきました。今後の地域の管理構想にあたって、絵図は人々の思いをつなぐ大変貴重な史料です。ぜひ多くの方にご観覧いただければ幸いです。」

3.用語解説
1)地券取調絵図(地引絵図)
地券とは、明治5(1872)年に地券制度が施行され、明治政府が発行した土地所有権を証明するための証書のことで、その際絵図が作製されました。明治5(1872)年の干支にちなむ呼称の「壬申地券」には、市街地券と郡村地券の2種類があります。市街地券は、江戸時代に無税地であった町地に課税することが目的で、郡村地券は、田畑売買の解禁による土地の異動を明確にする目的で発行されました。しかし壬申地券発行期限までに発行を完了した県府は少なく、明治6年(1873)の地租改正法公布後も、地租改正の前提作業として壬申地券の発行は継続されました。
明治22(1889)年に土地台帳規則が施行され、地券制度が廃止された後も地券取調絵図(地引絵図)が地方自治体において保管されるなど、当時の土地利用のありようを知る上で貴重な資料です。
参照:国税庁HP>地券の世界 https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/sozei/tokubetsu/h15shiryoukan/a.htm


2)龍谷大学里山学研究センター
里山学研究センターは、瀬田キャンパスに隣接する「龍谷の森」とその周辺をフィールドとして、里山保全活動を介した環境教育の実践と地域自然共生モデルの構築を目指して、2004年に「里山オープン・リサーチ・センター」として開設されて以来、その研究対象を地域の里山から琵琶湖を中心とする地域市民社会へと広げ、現在ではグローバルな自然共生型社会の実現に向けた文理融合型の研究機関として活動しています。

問い合わせ先:龍谷大学 里山学研究センター
Tel 075-645-2154  satoyamagaku@ad.ryukoku.ac.jp   https://satoyama.kenkyu.ryukoku.ac.jp/


 社会学部の「社会共生実習(自治体をPRしてみる!)」(担当教員:社会学科 教授 岸本文利)では、自治体の広報現場に参画し、地域の魅力を映像でPRすることを目指して活動しています。

 11/24(金)には、映像制作ツールのひとつとして使用しているドローンの飛行練習をおこないました。
 この日は、本プロジェクトの担当教員指導のもと、2年目受講生である岩井田雄大さん(現代福祉学科3年生)が1年目受講生たちに操作方法を説明し、全員が飛行練習をおこないました。少し風が吹いており、コンディションとしてはあまりよくありませんでしたが、目の前で舞い上がるドローンに歓声をあげたり、思わず自身のスマートフォンで撮影しだしたりと、楽しんで操作方法を学びました。


ドローンの操作方法の説明中


初めてドローンを飛行させる学生の様子


ドローンの高度を上げて飛行練習する様子


ドローンの高度を上げて飛行練習する様子

 本プロジェクトの本題である映像制作については、受講生たちが既にそれぞれの実習フィールドにて映像にすると面白そうなネタを発掘して実際に現場で撮影をおこない、現在、それらを編集している段階です。
 完成した映像は、下記にてご視聴いただけます。アップロードを楽しみにしていてください。

 ■koho kadoma(YouTube)
 ■HATA暮らし放送局(YouTube)
 ■HATA暮らし放送局(TikTok)

 また、1/12(金)に控えている「社会共生実習活動報告会」では、出来立ての映像をご覧いただける機会を設けています。制作した受講生とも交流いただけますので是非とも足をお運びください。


 社会学部「社会共生実習」について、詳しくはこちらの【専用ページ】をご覧ください。


龍谷大学は、2023年12月5日(火)から15日(金)まで、海外協定校の学生を対象に、短期留学プログラム「R-STEP(Ryukoku Short-Term Experience Program)」を初めて開催することになりました。今回は3ヶ国から10名の学生が参加。このプログラムは、龍谷大学深草キャンパスを拠点に日本語、日本文化・社会、仏教に関する講義と京都の歴史的・文化的名所でのフィールドワークや、様々な日本文化体験などで構成。フィールドトリップでは、龍谷大学生がバディとなり、嵐山やUSJへ行く予定をしており、充実した2週間のプログラムとなっています。

プログラムの初日である12月5日(火)には、オリエンテーション、キャンパスツアー、R-STEP本学バディとの交流会が行われ、その後、留学生が宿泊するりゅうこく国際ハウスのさくらルームでウェルカムパーティが開催されました。

この2週間のプログラムが、参加留学生にとって、長期の本学への留学につながる機会となり、バディ学生も含め、異文化間コミュニケーションの実践学習を深めることを願っています。









 経営学部の開講科目である「公共経営論」では、教育、医療、福祉などの事業を行う組織体や社会的企業等も含めて幅広く学んでいます。今年度はとくに医療福祉生協を取り上げています(担当は、岸本貴士講師)。
 その一環で11月28日、現役の医師である大澤芳清さん(尼崎医療生協理事長・尼崎医療生協病院院長、兵庫県民医連会長)をお招きして講演いただきました。今回の講演のテーマは「民医連医療を通して見えたもの」でした。
 民医連(民主医療機関連合会)は戦前の無産者診療所に源流を持っており、戦後になって「働くひとびとの医療機関」として設立されました。今年はちょうど全日本民医連の70周年にあたります(1953年6月設立)。
 
 民医連の「民医連綱領」では、以下の6つの項目を掲げています。

一.人権を尊重し、共同のいとなみとしての医療と介護・福祉をすすめ、
  人びとのいのちと健康を守ります
一.地域・職域の人びとと共に、医療機関、福祉施設などとの連携を強め、
  安心して住み続けられるまちづくりをすすめます
一.学問の自由を尊重し、学術・文化の発展に努め、
  地域と共に歩む人間性豊かな専門職を育成します
一.科学的で民主的な管理と運営を貫き、事業所を守り、
  医療、介護・福祉従事者の生活の向上と権利の確立をめざします
一.国と企業の責任を明確にし、権利としての社会保障の実現のためにたたかいます
一.人類の生命と健康を破壊する一切の戦争政策に反対し、
  核兵器をなくし、平和と環境を守ります

 大澤さんは民医連の病院や診療所ではこの「綱領」にもとづいて経営が行われていることを図表や写真を用いながら丁寧に説明してくださいました。病院の組織構造や多職種の協働などは、経営学的な観点から興味深い内容でした。繰り返し日本国憲法の前文に言及されたことが印象的でした。
 講演終了後には「テレビドラマで見る医師と実際の医師との違い」などについて質問が出されました。現役の医師から医療経営についてお話を聞くという貴重な機会となりました。
                                (文責:細川孝)





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