
輸送や灌漑、エネルギー、情報通信技術といったインフラへの投資は、多くの国で持続可能な開発を達成し、コミュニティーのエンパワーメントを図るうえで欠かせません。生産性と所得の向上や、健康・教育面での成果改善にインフラへの投資が必要なことは、以前から認識されています。
製造業は経済開発と雇用の重要な牽引役です。しかし現時点で、製造業の1人当たり付加価値は欧米の4,500米ドルに対し、後発開発途上国ではわずか100米ドルに止まっています。検討すべきもう一つの重要要因として、製造工程中の二酸化炭素排出が挙げられます。排出量は過去10年間に多くの国で減少しましたが、減少のペースは全世界で一様ではありません。
技術の進歩は、資源効率と省エネの向上をはじめとする環境目標の達成に向けた取り組みの基盤となります。技術とイノベーションがなければ、産業化は起こり得ず、産業化がなければ開発も実現しません。製造業の生産で大きな割合を占めるハイテク製品への投資を拡大し、効率を高めるとともに、人々のつながりを増やす移動・携帯通信サービスに注力する必要があります。
https://www.unic.or.jp/files/Goal_09.pdf
本SDGに関連する主な取組実績は以下のとおりです。
龍谷大学生を中心とした学生5名によるチーム「京結える(きょうゆえる)」では、余剰・廃棄衣料のアップサイクルに取り組んでいる。
2022年度は、龍谷チャレンジに採択され、廃棄繊維をアップサイクルしたブロックの開発、品質の改善を行うとともに、製品の製作、展示、販売、ワークショップ、啓蒙活動を行った。
2022年度「龍谷チャレンジ」に採択を受けた「政所茶の採算性向上」の学生メンバーが、政所茶の茶畑に通い、農家の方々と連携しながら「政所茶ハーブブレンド」の商品化を行った。
日本の原風景が残る地域で守られてきた政所茶を守るプロジェクトとして、政所茶とハーブをブレンドして付加価値をつけ、新たな収入源を見い出した。
龍谷大学は、亀岡クルベジファーマーズと協働で環境貢献農産物の普及拡大に取り組んでいる。具体的には、二酸化炭素削減等による環境保全農業産品・製品の生産及び販売を通じた、安心・安全な地域産品ブランド育成および農地環境の保全並びに地球温暖化の抑制を手掛けている。2022年度は、亀岡地元のパティスリー・ペルルさんご協力のもと、世代関係なく楽しめる「やさしい(野菜しい)マフィン」を開発し、亀岡市で行われる秋の収穫祭「アグリフェスタ」や龍谷大学の学内で開催される「なないろマルシェ」で販売を行った。
ユヌスソーシャルビジネスリサーチセンターと南山城学園は、製造業と福祉分野の社会課題解決に向けて、KOUFUKU(工業×福祉)連携プロジェクトを発足した。このプロジェクトは、南山城学園の「就労継続支援B型1」事業所内に協働型ロボットシステムを導入し、センサーデバイスの製造ラインを構築するものである。システムの構築にあたっては、川崎重工業(株)およびJOHNAN(株)、京都大学、和歌山大学の協力を得て行った。