世界人口のおよそ半数は、1日当たり約2ドル相当の金額で暮らしていますが、世界全体の失業率は 5.7%であり、仕事があっても貧困から逃れられない状況が多くの場所で生じています。この遅々とした不公平な前進は私たちに対し、貧困根絶を目指すそれぞれの経済・社会政策を再考、刷新することを求めています。
ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の機会が継続的に欠如した状態や不十分な投資、過少消費は、すべての人々が前進を共有しなければならないという、民主主義的社会を下支えする基本的な社会契約の衰退をもたらします。世界全体の1人当たり実質GDPの年平均成長率は対前年で上昇しているものの、開発途上地域には依然として、成長が減速し、2030年の7%という成長ターゲットから遠ざかっている国が多くあります。労働生産性が低下し、失業率が上昇する中、賃金の低下によって生活水準も悪化を始めています。
持続可能な経済成長を遂げるためには、経済を刺激し、かつ、環境に害を及ぼさない質の高い仕事に人々が就ける条件を整備することが必要になります。雇用機会とディーセントな雇用環境は、現役世代の人々すべてにとって重要です。所得を管理し、資産を蓄積し、生産的な投資を行うためには、金融サービスへのアクセスを拡大する必要があります。世界の最貧地域では、貿易や金融、農業インフラ整備へのコミットメントを強化することも、生産性の向上と失業の減少に役立つでしょう。
https://www.unic.or.jp/files/Goal_08.pdf

本SDGに関連する主な取組実績は以下のとおりです。
2024年9月23日、深草キャンパスにて「龍谷大学サステナビリティDays」が開催しました。本イベントは、グリーン人材育成を目的として実施されました。 企業、卒業生、学生によるブースが並んだほか、「デロリアン」の 限定試乗体験会、容器包装や繊維のリサイクル技術開発等に取り組む、株式会社JEPLAN 取締役 執行役員会長・岩元 美智彦 氏の講演会がおこなわれました。
2024年4月12日、龍谷大学で「ソーシャル企業認証制度 S認証」と金融機関との 連携協定式を開催しました。地域課題の解決に取り組む企業を、社会的インパクトや経営理念で評価・認証するこの制度は、2021年に開始され、2024年4月時点で6つの信用金庫が加盟。今後さらに認証企業の輪を広げ、地域共創を推進します。
2024年6月~9月、龍谷大学の先端理工学部3年生3名は、宇治田原町の地域活性化に向けたプロジェクトを実施。期間限定バス “宇治やんたんライナー/やんたんライナーコネクト” の公式ホームページ制作や施設情報発信、観光インフラ刷新、SNS活用などを実践しました。2024年11月には、地元商店と連携した秋のマルシェも開催。これらの成果により、バス利用者は1日当たり1.7倍に拡大しました。
2025年3月3日、龍谷大学経済学部は「京都老舗の会」と共同で、「令和に生きる京の老舗 ~その教訓と課題~」というアンケート調査報告会を開催しました。2024年9月20日〜10月25日に、京都府内の老舗企業1,391社を対象に事業承継・伝統と革新・コロナ禍の影響などを設問に527社から回答を得て分析。報告会では学生が調査結果を発表し、後半には老舗経営者がトーク形式で持続可能な経営の知見を共有しました。
2025年1月29日より、龍谷大学の藤岡ゼミとGOOD NATURE MARKETが協働し、未利用資源である「摘果りんご」を使った アップサイクル商品のマドレーヌ 『日本茶に合う 摘果りんごのマドレーヌ』 を発売しました。 このプロジェクトは、2024年春からスタートし、学生たちが市場調査・商品設計・パッケージ開発・情報発信まで一貫して担当。 “捨てられる果実”を価値ある製品に変える実践的な連携事例です。