持続可能な消費と生産とは、資源効率と省エネの促進、持続可能なインフラの整備、そして、基本的サービスと、環境に優しく働きがいのある人間らしい仕事の提供、すべての人々の生活の質的改善を意味します。その実現は、全般的な開発計画を達成し、将来の経済、環境、社会へのコストを低下させ、経済的競争力を高め、貧困を削減することに役立ちます。
現時点では、特に東アジアで天然資源の物的消費が増えています。各国は大気や水質、土壌の汚染に関する課題に引き続き取り組んでいます。
持続可能な消費と生産は「より少ないものでより多く、よりよく」を目指しているため、経済活動による正味の福祉向上は、ライフサイクル全体を通じて資源の利用、劣化および汚染を減らす一方で、生活の質を高めることによって促進できます。また、生産者から最終消費者まで、あらゆる人を巻き込みながら、サプライチェーンの運用を大いに重視する必要もあります。その中には、持続可能な消費とライフスタイルについて消費者を教育すること、基準やラベルを通じて十分な情報を提供すること、持続可能な公的調達に参画することなども含まれます。
本SDGに関連する主な取組実績は以下のとおりです。
龍谷大学生を中心とした学生5名によるチーム「京結える(きょうゆえる)」では、余剰・廃棄衣料のアップサイクルに取り組んでいる。
2022年度は、龍谷チャレンジに採択され、廃棄繊維をアップサイクルしたブロックの開発、品質の改善を行うとともに、製品の製作、展示、販売、ワークショップ、啓蒙活動を行った。
学生グループNiCHiBle(ニチブル)は、食品ロスの課題を解決するため、規格外野菜を使ったメニューを深草キャンパス近郊の生産者と連携し、規格外野菜を使ったメニューをキッチンカーで提供した。規格外野菜を食べることでフードロスなど農や食に関わる問題を自分ごととして考えてもらえることを目的に活動している。
「NiCHiBle(ニチブル)」はユヌスソーシャルビジネスリサーチセンターのコワーキングスペース「創業支援ブース」に入居し、出店日時の調整などで支援を受けている。
2022年12月10日、17日の2日にわたり、地球規模の気候変動被害など世界各国で喫緊の課題を議論する「2022龍谷大学学生気候会議」を開催。実行委員会(学生団体OC’s) が気候ネットワーク、京都市総合企画局総合政策室、京都府地球温暖化防止活動推進センターと連携し運営を行い、学部・学年を越えた25名が参加した。本会議で議論された内容をもとに提言書をまとめ、大学に提出する。
農学部と先端理工学部が協働し、低炭素社会を実現するデジタルマインド・スキルを持った人材を育てることをめざす「アグリDX人材」育成事業を行っている。この事業は、2022年度の文部科学省の大学改革推進等補助金(デジタル活用高度専門人材育成事業)「デジタルと専門分野の掛け合わせによる産業DXをけん引する高度専門人材育成事業」に採択された。
ユヌスソーシャルビジネスリサーチセンターと南山城学園は、製造業と福祉分野の社会課題解決に向けて、KOUFUKU(工業×福祉)連携プロジェクトを発足した。このプロジェクトは、南山城学園の「就労継続支援B型1」事業所内に協働型ロボットシステムを導入し、センサーデバイスの製造ラインを構築するものである。システムの構築にあたっては、川崎重工業(株)およびJOHNAN(株)、京都大学、和歌山大学の協力を得て行った。