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2021年11月22日18:00より龍谷大学犯罪学研究センターは、第28回CrimRC(犯罪学研究センター)公開研究会「バーチャル犯罪学部カリキュラム構想〜こんな犯罪学部で勉強してみたい!Season 2」をオンライン上で開催しました。石塚伸一教授(本学法学部、犯罪学研究センター長)をはじめとして、約45名が参加しました。
【イベント情報:https://www.ryukoku.ac.jp/nc/event/entry-9452.html

龍谷大学 犯罪学研究センターが提案するポスト・コロナの時代のICTを活用した犯罪学部のカリキュラム構想について、今年6月18日に「アジア犯罪学会第12回年次大会(ACS2020)」サイドイベントとしてそのカリキュラム構想の全容を報告し、10月17日に「日本犯罪社会学会 第48回大会」において、ラウンドテーブル形式のテーマセッション「龍谷大学構想にみる新時代の犯罪学」を行いました。両イベントを通じて法学・社会学・ 福祉学などの研究者のみならず、様々な実務に携わる方々が、新たな犯罪学のニーズや可能性を探りました。

本企画は、6月・10月のイベント開催を通じて浮き彫りとなってきた課題や可能性について、さらに意見交換や検討を深める「Season 2(第二章)」という位置付けです。はじめに、暮井真絵子氏(本学ATA-net研究センターリサーチアシスタント)が犯罪学部カリキュラム構想の目的や開設科目について概観し、10月17日の学会報告で寄せられた多様なニーズについて紹介しました。そして、犯罪学に関連するプログラムに参加した本学法学部の学生・卒業生が感想や意見の報告を行い、参加者を交えたディスカッションを行いました。

バーチャル犯罪学部構想
犯罪学研究センターでは、「ポスト・コロナ時代の新しい時代の犯罪学〜“つまずき”からの“立ち直り”を支援する「人に優しい犯罪学」〜」というテーマで、犯罪学部創設のための構想を行いました(詳細はhttps://crimrc.ryukoku.ac.jp/curriculum/を参照ください)。
犯罪学部カリキュラムのポイントは2つあります。1つ目はグレード化による段階的教育の実施です。グレード100~500(※グレード=講義の難易度を示した数値)を設定して法学、社会科学(社会学、心理学、福祉学など)、英語教育を重点にした初期教育・教養教育から始めます。その上で犯罪学の基礎(犯罪学理論、刑事政策、統計学など)、実践(被害者学、修復的・治療的司法、保育と人権など)、応用と段階的に学習するような科目配置をすることで、学際的・学融的な教育を目指しています。2つ目はICT(Information and Communication Technology)を活用した効果的な犯罪学研究・教育の実施です。ICTを活用することで遠方に居住する学生が学習できるだけでなく、社会人に対するリカレント教育も容易になります。教員についてもICTを活用することで全国各地から犯罪学の教育・研究のプロフェッショナルを集めることができます。これらのカリキュラムを実施することで、法曹三者、矯正保護関係者に体系的な知識を提供し、裁判員になる可能性のある市民にも犯罪学の知見を提供することを目指しています。


司会進行は暮井 真絵子氏(本学ATA-net研究センター リサーチ・アシスタント)が担当

司会進行は暮井 真絵子氏(本学ATA-net研究センター リサーチ・アシスタント)が担当

2021年10月の「日本犯罪社会学会第48回大会」におけるテーマセッション
話題提供者は大谷彬矩氏(日本学術振興会)、デイビッド・ブルースター氏(金沢美術工芸大学)、上田光明氏(同志社大学)の3名でした。大谷氏は「刑事政策学の観点から見た龍谷大学構想の批判的検討」と題した報告を行いました。大谷氏は、近年の刑事政策学の研究動向を調査・分析したところ「つまずき」から連想される「薬物」「依存」等のキーワードが多数みられたものの、分析・評価の担い手が不足していることを指摘しました。その上で、本構想は犯罪と、犯罪の前段階である「つまずき」への多様なアプローチの展開に寄与するのではないかと考察しました。ブルースター氏は「英国の犯罪学にみる日本の犯罪学の課題」と題した報告を行いました。ブルースター氏は犯罪学の専門知識の価値は「実証的な研究と理論」にあること、政府機関・刑事司法機関等との連携をはかりつつ実証研究を行うという役割があることを指摘しました。一方で、学術的自由・独立を保持する必要もあることから、犯罪学は当該機関との連携と批判的視点のバランスが重要であると述べ、日本の犯罪学も政府機関や刑事司法機関等との連携・強化が必要になると指摘しました。上田氏は「『犯罪学理論入門』シラバス作成から見えたもの」と題した報告を行いました。上田氏は、日本の刑事政策学における理論研究が衰退したことによって、誤った犯罪学理論の理解・認識が引き起こされ、諸外国の研究者とのミスコミュニケーションにつながる恐れがあると指摘しました。そこで、シラバスとして「犯罪学理論入門」を作成する際には、自由意思論と決定論を対立軸にした犯罪学理論を再構成し、この論点の克服が日本の犯罪学理論の発展の機会につながるのではないかと述べました。さらにこれまで犯罪社会学は海外の研究成果だけに依拠していたということを指摘しつつ、世界の動向を意識し、日本国内のデータを用いた実証的調査研究が必要であると述べました。これらの報告を踏まえ、フロアからはまず「日本における犯罪学のニーズ」に関する発言がありました。「日本ではルール(法律)に基づいて権力を行使することになっている。(中略)犯罪学を通じてルールを変えるには、世論に訴えかけること、すなわち、加害者/被害者の視点を含めて刑事分野について国民の理解を仰ぐことが大事ではないか」「政府や公的機関との連携については、資料アクセスが制限されている日本の状況下で、はたしてどこまで実現できるのか。理論構築/理論検証のためのデータ収集の困難さを強く指摘する」「日本でも研究者が行き過ぎた管理的評価や施策に迎合するという問題がある。バランスをとるためには、犯罪学の視点や外部組織とのコラボも有意義であるだろう」「日本独自の犯罪学が望まれる。日本の実務現場を、他国の理論だけを用いて批判することに違和感がある。理論的・方法論的な研究リテラシーがあって、その研究がどこの誰のために繋がっていくのかという視点で考えられる研究者を養成すること、さらに市民との協働や共生・地域創生という概念が必要ではないか」などの意見が提示されました。つぎに「犯罪学教育」についてもフロアから発言がありました。「他学部、他大学のプログラムを利用できるような仕組みづくり、実務家との連携や現場でのインターンなど、実社会を知り、自ら体験できるような科目の充実が望まれる」「犯罪学教育に対する社会的な『ニーズ』を踏まえて、入り口をどう設計するのかを検討する必要がある。出口については、思い切って留学を義務化し、国際的なスタンダードを早期に知る機会があると良いのではないか」「実学的になることの功罪もある。再犯防止のために対人支援をうまく使えないかという方向になっていきがちなので、あくまでも実践を通して、批判的な視点を身につけることが大切ではないか」「法科大学院教育において法医学の教育が不足しているように聞いた。法曹の実務家に向けた法哲学や社会調査などのリカレント教育のニーズがあるのではないか」などの意見が提示されました。
(詳細はhttps://www.ryukoku.ac.jp/nc/news/entry-9430.htmlをご参照ください)。

本学法学部生・卒業生からの話題提供
三須愛子氏(2回生)、森本夏樹氏(4回生)、森下真妃氏(卒業生)より話題提供がありました。三須氏は2021年3月の「京都コングレス・ユースフォーラム」に参加した感想を述べました。三須氏はそれまで犯罪について考えたことがなかったものの、ユースフォーラムがきっかけで犯罪について視野を広げて考えてみることができた、議論を通じてより深く調べてみることで犯罪が実はとても身近なことであり、「つまずきやすさ」「生きづらさ」を抱えた人たちについて知り、考えることができたと述べました。さらに参加した後もより広い視野で犯罪について考えることができるようになった、犯罪学部があれば、こうした問題にも目が向けられやすいのではないかと述べました。森本氏は、「ドイツ×日本 犯罪学学術交流セミナー2019」、「京都コングレス・ユースフォーラム」等に参加した感想を述べました。これらのイベントは、他の学生と協力して実際に起こっている問題の解決を考えるものだった、これまでの高校や大学での授業・講義にはなかった「ハマって」しまうような内容であったと述べました。犯罪学部のニーズとしては、学生の大半は就職のために漠然と受講していることが多いが、参加したイベントは今後取り組むべき目的意識をもって課題をみつけることができる機会になったので、学生にとって「学問が楽しい」と思える、現実社会とのつながりが感じられる講義があると良いと思うと述べました。森下氏は、「ドイツ×日本 犯罪学学術交流セミナー2019」「英語犯罪学」「CETプログラム」に参加した経験から、犯罪学部は犯罪に関する職業に就くための特別な訓練だけでなく、犯罪学を足場としつつも犯罪だけにとらわれず、広い目線で学習できる場になると良いと思うと述べました。最後に「京都コングレス・ユースフォーラム」のとりまとめを行った古川原明子教授(本学法学部、犯罪学研究センター科学鑑定ユニット長)からは、3名の発言を聞いて、イベントでの成功体験がそこだけで終わらず、その後の活動にも結び付いていること、学生の学びを通じて刑法と犯罪学のつながりを感じられたことが指摘されました。
(ユースフォーラムに向けた活動とドイツの大学との学術交流セミナーについてはhttps://crimrc.ryukoku.ac.jp/youth_forum/、ユースフォーラムの参加レポートについてはhttps://www.ryukoku.ac.jp/nc/news/entry-8151.htmlを参照ください)

フリーディスカッション①英語教育
3名の発言についてさらに、古川原教授からは、ユースフォーラムでの取組みを通じて、英語の学習が目的ではなく、コミュニケーションのためのツールであるという意識の変化が学生にあったことが指摘されました。石塚教授からは、英語犯罪学、ユースフォーラムやCETプログラムの取組みの中で、英語で議論して専門用語を使わないようにすることで、お互いに理解・共有しやすくなること、犯罪学の良いところは、法律の文言に頼らないで説明するところであるとの指摘がありました。さらに石塚教授は、犯罪学は、「犯罪」という学際的・学融的に共有できる問題について考える学問であり、犯罪現象の裏にある心理的現象、社会的現象、法学的現象等を理解するためには相互のコミュニケーションが重要になると述べました。


フリーディスカッションのようす1

フリーディスカッションのようす1

フリーディスカッション②犯罪学教育構想
参加者からは、米国の犯罪学教育での実践を例に挙げ、犯罪について、どのように犯罪が起こるか、どのような裁判を受けるか、どのように刑務所で過ごすが、出所後はどうするかということを、人が生きていくなかで総合的にみる必要があり、犯罪学では法学、社会学だけではない学際的な視点で犯罪をみる必要があるという点が指摘されました。また、別の参加者からは、刑事司法システム側からみるのではなく、その人がそのプロセスから抜けていくにはどうすればいいかという視点の転換は犯罪学でないと難しいと思う、という意見がありました。さらに、浜井浩一教授(本学法学部、犯罪学研究センター国際部門長)は、犯罪学では、自分が何を知っていて何を知らないか、それぞれの学問分野において何が前提となっているのか、自分が意見として責任もって発言できることは何かをきちんと認識し、それぞれの境界を自覚しながら議論していく必要があると指摘しました。


フリーディスカッション③批判的思考・共通言語
参加者からは、一人ひとりが幸せであることが重要であるということをまず軸足に考える必要がある、犯罪学のキーパーソンは犯罪者をつくって刑務所に送り込む裁判官と検察官であるが、処分の選択と処遇の選択が異質なものであることを見えていない人が多いように思うので、その点では批判的な思考が必要だと思うという意見がありました。また、異業種の専門家と渡り合う際には違う言語を用いることになる、「裁き」と「正義」の言語と「立ち直り」と「ケア」の言語は違う言語であるため、お互いの理解が必要であり、両方の言語が分かる人が共通理解のための工夫をしていく必要があるという指摘もありました。さらに、別の参加者は、犯罪報道の観点から、事件について逮捕段階だけが報じられることで被疑者の犯人視報道が行われる一方、裁判段階での報道が減少するという問題点を指摘しつつ、報道記者にとっても犯罪学は重要だと思うと述べました。また、実務家は現場を明確に捉えて言語化することで、課題が見えていない人たちに提示する責務があり、研究者は別の側面から現場のことを知って言語化していると思う一方で、最近「立ち直り」に関する研究が増えている印象であるが、研究のための研究になっていないかという議論が必要ではないか、この犯罪学構想は議論の場を開く点で期待したいと意見もありました。


フリーディスカッションのようす2

フリーディスカッションのようす2

フリーディスカッション④犯罪学教育のニーズ
参加者からは、福祉の現場では対象者理解、対象者の「困り感」の理解と支援が重要であるが、対象者が「出所者」となると対象者理解が進まなくなる現状がある、原因の一つは共通言語がないことだと思うので、犯罪学教育で共通言語が学べると良いと思うという意見がありました。また、犯罪問題に対する行政のニーズは福祉の分野を中心にとても高いと思う、限られた公的資源を使って犯罪防止、再犯防止を行うかということは犯罪学的な発想が必要であるため、そうした素養のある実務家を輩出していくことは重要だと思うという意見もありました。さらに、犯罪者・出所者や刑務矯正・定着支援から遠い人に、犯罪について理解してもらえるようにする力をバーチャル犯罪学部で養成することが大切だと思う、行政向けには、エビデンスによる説明ができる力、一般やマスコミの人向けには、ことばで理解を広げていく説明ができるようになる力という「わかってもらう力」を身に付けられるといいと思う、という意見もありました。

参加者アンケートも概ね満足度が高く、「研究者だけにとどまらない広い分野の方々の発言が大変興味深く、参考になりました。学生さんの発言には、こちらもワクワクしました。」「犯罪学構想の背景や進行、内容についてよく知りませんが、犯罪をめぐり、なにか人間の本質をあぶりだすような試みが行われているらしい気配を感じました。つまずきが、道で転ぶようなものから、法にふれるものを分けるものが何なのか、そうした解明がゆくゆくは、再犯防止のみならず、犯罪を未然にふせぐ大きな取り組みにつながるといいのだろうと思います。犯罪は、起こった時のコストが大きい、被害者も加害者も社会も大きなコストを負うことになりますから。」「本日お話があったメディア・スクラム(集団的過熱取材)、オーディエンス(デスクがいう「みんな」)との相互作用、コメントいただいた共通言語などについて、何か私にできることがあれば、お力になれれば幸いですし、多方面の方達と議論できればこれほど嬉しいことはありません。」など多くの感想や意見が寄せられ、非常に有意義な企画となりました。


2021年11月29日(月)、龍谷大学深草キャンパス(和顔館)にて、法学部学生有志が作成した、京都市が実施する世界エイズデー啓発キャンペーンに係る啓発物(ポスター)の受渡式を開催しました。
受渡式では法学部学生有志から啓発物(ポスター)の作成にあたって苦労した点などを説明、京都市保健福祉局今崎氏、古川原法学部教授および本多法学部長から講評と学生への応援メッセージをいただいた後、写真撮影を行いました。

今回のポスター作成に至るきっかけは、京都市から本学に12月1日の「世界エイズデー」に合わせ、市民一人ひとりにエイズに関する正しい知識・理解を深めていただくとともに、エイズのまん延防止及び患者・感染者に対する差別・偏見の解消を図ることを目的とした、啓発方法の検討および啓発物の原案の作成についての依頼があり、法学部学生有志の協力のもと実現したものです。

なお、作成した啓発ポスターは3種類です。

1)地下鉄等掲載用ポスター【サイズ:縦280mm×横515mm】
公共交通機関を利用する方に,HIVやエイズについて考えていいただく機会となるよう,ポスターを作成しました。
地下鉄東西線及び烏丸線に12月1日から12月31日まで掲示されます。


2)配布用ポスター【サイズ:A5】
当該ポスターは,「感染が心配で,誰かに相談しづらい時でも相談先を入手できるようなポスターを作成したい」との思いから,多くの人に見ていただける学校や施設の個室トイレ等に掲示する目的で作成しました。


配布用ポスターは龍谷大学法学部教務課の窓口に設置しています。どなたでもご自由にお持ち帰りいただくことが可能です。関連リンクのURLからダウンロードしていただくことも可能です。(A5サイズでの印刷を推奨します。)

3)ミニノート【サイズ:A6】
ミニノートは,HIVやエイズについて多くの人に知っていただきたいとの思いから、裏面にクロスワードを作成しました。



■丸毛稔貴さん(法学部3回生)のコメント
まずはAIDSの啓発の広告物の作成をさせて頂いたことに感謝いたします。
今回の啓発物の作成においては、困っている人とあまり知らない人に対象を二分しました。特にHIVに感染したかもと不安になっている人の中には、困っているということ自体知られたくないと考えて誰かに相談できなかったり、広告物を見ないようにしてしまったりと、自分で自分を苦しめてしまう行動に出てしまうこともあるのではないかと考え、人目がなく、ゆっくり見られる場所、掲載内容を考えました。
また、少しでも多くの方に見ていただき、HIVやAIDSのことを知ってもらいたいとの思いから、チャートを用いた広告や、クロスワードを使ったミニノートも提案しました。クロスワードは、手元でゆっくり見ることができるため、多くの情報が伝えられるように、そして偏見が少しでもなくなるように、用いる情報を選別しました。
時には、どのような情報を伝えるべきか、どうしたら少しでも見てくれるのかなどが分からなくなることもありました。また、啓発内容や掲載場所など様々な制限があり、思うように進められず苦労することもありました。それでも、どんな表現が良いのか、どのような情報を欲しているのかを当事者の目線で考え、学外に啓発するということ自体なかなかできることではありません。また、京都市の方と連携して啓発するという大変貴重な経験をさせていただけたと感じています。
AIDSを発症してしまうと、現在でも完治させることはできませんが、ウイルスの量などを薬で抑えることにより、通常の生活を送ることもできます。今回の啓発物で、少しでも多くの人がHIVやAIDSのことを知ってもらい、差別や偏見を減らすとともに、気軽に相談できる環境づくりの一助になれば幸いです。


■北 詩帆さん(法学部2回生)のコメント
先輩方に誘っていただき、AIDSの啓発の広告物の作成に参加しました。先輩方の誘いが無ければ、この企画について知ることも、AIDSについて深く考えることもなかったと思うと、良い縁に恵まれたと思っています。
AIDSの啓発の広告物の作成において、どのようなもの・場所ならば人々の目にとまり、記憶に留まるかを考えました。目に入ると忘れられないインパクトのあるものが良いのか、それとも考えさせるようなものの方が、人の記憶に残りやすいのか。HIVに感染してはいないかと不安に思っている人に必要な情報を与えるために最も有効な手段は何か。夏休み中も時間を作って、先輩方と意見を出し合い制作にあたり、AIDSに関しての知識も深めていきました。また、制作していく中で、啓発内容や掲載場所にも制限があることを知りました。そのことによって、制作が振り出しに戻ってしまうこともありましたが、この企画に参加したからこそ知ることの出来たものでもあります。
 広告やミニノートという実際に出来上がったものを手にして、自分はとてつもない経験をしたのでは無いかと、恥ずかしながらその時になって実感しました。京都市の方と共有して作成し、公共の場において啓発すると言う活動はなかなか無いことだと改めて認識したのです。出来上がったものはどれも簡潔でありながらも、先輩方と様々な案を出し合った工夫が見られるものになっていると思います。AIDSに関して悩みを抱えている人にも、そもそも関心を持っていない人にも、多くの人々の目にとまり一考する為の助けになってくれると嬉しいです。
 今回は、このような貴重な経験をさせていただき大変感謝しています。


■鉄矢愛雛さん(法学部3回生)のコメント
啓発物作成のお話を頂いてから、まず、エイズとは何かという基本的なことや検査状況などの現状を学びました。エイズについては、中高の授業でも学んだことでしたが、啓発の観点から考えたことはなかったので、それ自体がとても貴重な経験になりました。今回は、エイズに関心を持ってもらうこと、相談件数や検査件数の増加を目標に制作を進めました。これをもとに、ポスターは、関心を持ってもらうために簡単なチャートを載せた地下鉄掲示分と、安心して相談できるように相談窓口についての情報を載せたトイレ掲示分の二種類を制作し、配布型のミニノートにはエイズについて知ってもらいたい言葉を使ったクロスワードを掲載しました。どの制作物もどんなデザインにするかについてはとても悩みましたし、特にトイレに貼るポスターについては、より安心感のあるデザインにするために色や文字を工夫することが困難でもあり、楽しくもありました。
完成した制作物を京都市の方から見させて頂いたときは、完成したこと自体に感動しましたし、これから多くの方に見て頂けるという期待がより高まりました。今後、この制作物を通して、エイズに関心を持っていただき、さらに現在不安に思っている方に正しい情報を届けることができればと思います。12月1日のエイズデーに合わせての啓発ではありますが、これに限られることなく、この啓発物がより多くの方に届けばと思いますし、私自身も今後、身近な人から発信していきたいと思います。
京都府の方にはこのような貴重な機会を頂き、ありがとうございました。


■竹田峻也さん(法学部3回生)のコメント
まず啓発物の原案を作成したのみにも関わらず、受渡式を開催していただきありがとうございます。このような形にて学内で掲示されること、そして学外で掲載されることは大変光栄です。
今回の啓発物の作成に関し、ゼミや他の課外活動で触れる啓発物とは違い、学外に発信・掲載することで、啓発基準や掲載場所に配慮する必要があり、苦労した部分も多々ありました。また京都市保健福祉局の方と連携し、やり取りを行いつつ進めていくことは非常に難しい反面、有意義な経験をさせていただいたと感謝しています。約3ヶ月にわたり携わった経験は、形では変えることができない貴重な作品となりました。
今回の啓発がAIDSやHIVを考えるきっかけとなり、さらに多くの方々に正しい理解を深めていただく良い機会となれば嬉しく思います。




【関連リンク】京都市世界エイズデー啓発キャンペーンの実施について
https://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/page/0000291746.html


各学問分野における論文の被引用数から算出される「Top10%補正論文」。
論文そのものの注目度や影響力を表すこの指標において、Top10%論文を何本執筆しているかは、すなわち優秀な研究者を表す指標としても着目されます。

国際学部グローバルスタディーズ学科の清水 耕介教授陳 慶昌准教授が2021年11月末現在、それぞれTop10%論文を3本保持していることがわかりました(Analytics社が提供する世界最大級のオンライン学術データベースWeb of Science調べ)。日本国際政治学会に加盟する研究者(会員)は約1,500名。その中でTop10%論文を3本以上持っている研究者はわずか18名しかいないことからも、Top10%論文を執筆することがいかに困難であり、優れたことであるかがわかります。

グローバルスタディーズ学科には、国際関係の分野でTop10%論文を3本も持つレベルの高い研究者が複数在籍しており、関西では龍谷大学のみとなります。

Web of Scienceは Analyticsが提供するデータベースであり、以下からご確認いただけます。
https://www.webofscience.com/wos/woscc/basic-search


国際学部グローバルスタディーズ学科 清水 耕介 教授


国際学部グローバルスタディーズ学科 陳 慶昌 准教授

龍谷大学国際学部
https://www.world.ryukoku.ac.jp/
龍谷大学国際学研究科
https://www.world.ryukoku.ac.jp/graduate/
龍谷大学国際学部グローバルスタディーズ学科
https://www.world.ryukoku.ac.jp/department/glstudies.html


2021年11月27日(土)、京都市男女共同参画センター・ウィングス京都において、犯罪学研究センター協力のもと、パープルリボン月間イベント「女性に対する暴力を考えるパープルカフェ特別編」として、「『声なき叫び』上映会+アフタートーク」が開催されました。
ウィングス京都では、毎年11月の女性に対する暴力を考えるパープルリボン月間に、様々な催しを行っています。 2021年のテーマは「傷と向きあう」。「上映会+アフタートーク」では、性暴力サバイバーの声に向き合い、暴力を許さない社会のために自分自身と向きあう時間を参加者と共有しました。

『声なき叫び』は、1978年にカナダで公開されたアンヌ・ポワリエ監督による性暴力被害を描いた映画です。性暴力がいかに女性の心身を傷つけ、社会の無理解が被害者を孤立させるのかを被害者の視点で克明に描き、カナダで公開後、日本を含む世界的な性暴力理解の契機をつくった名作として知られています。
物語は、看護師のスザンヌが夜勤を終えて帰宅する途中、見知らぬ男にトラックに連れ込まれてレイプされるシーンで始まります。医師の診察や捜査員による配慮に欠けた事情聴取は、スザンヌを更に追いつめていきます。このスザンヌの物語に、ニュースフィルムや法廷を模した場面が挿入され、観客は、夫婦間レイプや性虐待、権力関係にある者からの被害、戦時性暴力などの性被害が全て地続きの問題であることを突きつけられます。
これまでのレイプを扱った映画は、カメラはレイプをする側に立ち、レイプされる被害女性を映してきました。しかし、この映画は、カメラが被害者の視点に立って加害者を映し出すことによって、性暴力加害の暴力性を徹底的に描きます。途中、映画監督と編集者の編集会議場面が挟まれ、その女性2人の語りによって、性暴力被害の本質や背景が一層浮かび上がります。

上映後、映画監督の髙木駿一氏と犯罪学研究センター博士研究員の牧野が登壇し、作品分析の観点からみた本作の重要性と日本の性暴力被害に対する理解の現状についてのアフタートークが行われました。
髙木氏は、映画制作に携わる立場から、この映画は、制作者が性暴力について語り合うシーンやニュース映像を挟むことで、一性暴力被害者の物語として消費されることを拒否し、観客が問いを考え続けることを促す構成になっていると評価しました。また、映画界から広まった#MeToo運動、日本の映画制作の場面で起きた性暴力問題についても触れ、映画界の性暴力認識やその変化についても解説しました。
牧野は、性暴力問題を研究する立場から、40年以上前に作られた映画にも関わらず、ここに描かれている問題は現在の日本にも共通するものであることを、例をあげて指摘しました。刑法性犯罪規定の更なる改正について法制審議会で議論が開始された論点についても概説し、今後の刑法改正議論への注目を呼び掛けました。

作品には性暴力場面が含まれることから、参加募集時や上映前に注意喚起するとともに、上映中に入退室ができるように休憩室を準備して、フラッシュバック等の不安がある方への配慮を行いました。また、新型コロナウイルス感染防止のため、会場の換気、各席間の距離の確保、参加者の手指の消毒とマスク着用など、十分に対策を行った上で実施しました。

京都市男女共同参画センター・ウィングス京都
パープルリボン月間 2021 ~傷と向きあう~

https://www.wings-kyoto.jp/topics/tppurple2021.html

文責:牧野雅子(犯罪学研究センター博士研究員)


「パープルリボン月間 2021」チラシより

「パープルリボン月間 2021」チラシより


ウィングス京都・1Fロビーでの展示の様子

ウィングス京都・1Fロビーでの展示の様子


龍谷大学は、公益財団法人大学基準協会による2020年度大学認証評価の結果、同協会の大学基準に適合しているとの認定を受けました。(認定の期間は2021年4月1日から2028年3月31日まで)

また、適合認定の評価結果において大学の諸活動に対して7件の「長所*」提言をいただきました。この7件の「長所」提言は、2020年度では全国の大学で本学が最多数となります。

そしてこの度、同協会の公式note記事(WEBサイト)に龍谷大学の上記7件の「長所」提言のうちの一つ「仏教SDGs」に関する取り組みが紹介されました。
入澤崇学長、白石克孝副学長、田中雅子学長室(広報)課長が取材を受け、
「仏教SDGs」に関する「ソーシャル企業認証制度」と「社会起業家育成プログラム」の話を軸に以下内容についてインタビュー形式でお話しされています。

・龍谷大学の建学の精神と「仏教SDGs」について
・「ユヌスソーシャルビジネスリサーチセンター」について
・「ソーシャル企業認証制度」(通称:S認証)について
・「社会起業家育成プログラム」について
・「みんなの仏教SDGsウェブマガジンReTACTION」について
・今後の展望について


同協会の評価結果において優れた教育活動等についての評価結果の内容をさらに深堀して紹介する上記サイトに、龍谷大学の「仏教SDGs」に関する取り組みが掲載されたことは、7件の「長所」提言をいただいたことに加えさらに名誉なことと考えます。

「社会の利益を考える人間を大学で育成していく、まさにそういう時代なのではないかと考えています」と語る入澤学長のもと、龍谷大学は「仏教SDGs」をさらに推進し
「誰一人取り残さない」持続可能な社会の実現をめざし教育研究を行っていきます。

*「長所*」: 機関別認証評価では、各大学の優れた取り組みを「長所」として取り上げています

参照
●大学基準協会公式note
「大学の特長、ココにあり! #3 龍谷大学における仏教の観点から見たSDGsに関する取組み」
 https://note.juaa.or.jp/n/n1520e5142b82
●龍谷大学HP 認証評価
 https://www.ryukoku.ac.jp/about/outline/info_disclosure/accreditation.html
●公益財団法人大学基準協会HP
 https://www.juaa.or.jp/


大学基準協会公式note


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