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 文学部開講科目「読書と豊かな人間性」は、司書教諭の資格取得課程の必修科目であり、児童生徒の発達段階に応じた読書教育の理念と方法について扱っています。履修している学生は、学校図書館を教育に活用する要としての司書教諭を目指して学んでいます。

 2021年1月20日には、授業の総括として付属平安中学校・高等学校の図書館を見学しました。今年度は、新型コロナウイルス感染症が拡がりを見せる中、見学にあたって感染予防対策を徹底し、平安中学校・高等学校のご理解のもと、本学高大連携推進室、文学部の協力で実施することができました。

 図書館長の鎌田先生が、図書館の利活用について具体例を交えながら詳しくご説明くださいました。勉強や部活動で忙しい生徒に図書館からどのように働きかけていくのか、将来学生が司書教諭になった時のアドバイスを含め、読書教育に関するさまざまな取り組みについて伺うことができました。

 さらに、図書館発行の『図書館だより』など配布された資料について、所蔵資料の特徴や図書館を利用した授業など多岐にわたり話してくださいました。本学へ進学する「プログレスコース」のために、大学から出された課題図書を図書館に所蔵し、生徒が自由に読める環境を整えておられます。

 参加した学生は、図書館の管理、授業利用の仕方、読書記録など熱心に質問していました。実際の学校図書館を見学できたことで、学んだことの振り返りとして勉強になった、という感想が多く見られました。



 社会学部の「社会共生実習(地域エンパワねっと)」(担当教員:社会学科 教授 脇田健一、コミュニティマネジメント学科 准教授 築地達郎)では、1月16日(土)に活動報告会をオンラインで開催しました。ご協力をいただいた地域の方々などにもご参加いただきました。


 今年度の同科目受講生は13期生にあたります。大津市瀬田東学区と大津市中央地区の2チームに分かれてそれぞれ地域の方々と1年かけて取り組んできました。本報告会では、1年間の成果を学生から報告した後、地元住民の皆さんに参加していただいて今後に向けての課題を議論しました。その様子を少しご紹介いたします。

<瀬田東チーム>
 大津市瀬田東学区で活動したチーム「瀬田東の呼吸 拾参ノ型」は、「次の担い手はどこにいる?~持続可能性のある地域社会を目指して~」と題して、主に瀬田東学区の各種団体が抱えている「担い手不足」問題に取り組みました。
 チームメンバーらはこの課題を改善するために何が必要なのかを探るため、地元のさまざまな地域団体の役員にインタビューを重ねました。また、類似の問題に取り組んできた他地域のリーダーにもお話を聞きました。
 その結果をもとに、課題の改善に向けて、「各種団体の活動内容を可視化すること」、「小・中学生を対象に地域学習の場を設けること」、「定年を迎えた方々への地域活動の呼びかけをすること」の3つが必要ではないかとの提言をおこないました。


瀬田東チームの発表の様子

<中央チーム>
 大津市中央地区で活動したチーム「響~HIBIKI~」は、「場所づくり・思い出づくり」と題して、主に新型コロナウイルス感染拡大にともなって地域イベントが取りやめとなったことで子どもたちの思い出づくりができない現状にあることと、地域の方々のつながりが希薄になっているということの2つの問題に着目しました。
 子どもたちの思い出づくりについては、コロナ禍でもできるイベント案を出し合い、地元のリーダーの方々とともに、「ランタンイベント」という企画にまとめました。これは、小学6年生を対象とし、卒業の思い出となるように子どもたちの更なる飛躍とコロナ収束などを願ってランタンを空へ飛ばすというイベントで、実施は3月下旬を予定しています。
 また、地域の方々のつながりが希薄である問題については、大津市が管理しているコワーキングスペース『まち家オフィス結』を活用することになりました。地域の方々が持ち寄った本や漫画などを設置し自由に閲覧できる空間にし、本の感想やメッセージを書き込める黒板を設置します。地域の方同士の交流を図り、人と人とをつなぐ場所をつくることを目指します。


中央チームの発表の様子

 両チームからの報告後、本報告会参加者を含めて意見交換会をおこない、それぞれにアドバイスをいただきました。


アドバイスをいただいている様子


アドバイスをいただいている様子

 受講生からは、「ここまで深く、地域課題に踏み込んだ経験ができたことはとてもよかった」、「チームメンバーとともに活動をつくりあげていくという経験ができてよかった」、「今まで大学生活でできていなかった自ら考えて行動することができてよかった」などといった声を聞くことができました。「現場」に出て実践/探究することの「やりがい」や「楽しさ」、「意味」を見出してくれたことがうかがい知れました。


集合写真

社会学部「社会共生実習」について、詳しくはこちらの【専用ページ】をご覧ください。


 1月8日(金)に社会学部「社会共生実習」全プロジェクトの活動報告会をオンラインで開催しました。
当日は各実習の連携先の方もご参加下さり、受講生たちの発表に熱心に耳を傾けてくださいました。

まず初めに、全6プロジェクトの1年間の活動の様子を、各プロジェクトより発表し、その後、分科会という形で「ポスターセッション」をおこないました。

それでは、各プロジェクトの報告内容について、簡単にご紹介します。

① 地域エンパワねっと
本プロジェクトでは2チームに分かれて、大津市瀬田東学区と大津市中央地区で活動を進めてきました。

・瀬田東チームでは瀬田東学区自治連合会会長の仲川欣伸氏へのインタビューや執行役員が集う三役会議の参加などを経て、「担い手不足」という地域の課題を発見しました。そこで、担い手不足解消のモデルケースとなる大津市平野学区にある『平野コミュニティーセンター』の久保敏彦氏や各種団体の会長にインタビューをおこなった上で、今後の課題解決に向けての取り組みの提案をしました。今後、地域の方とともにその提案を具体的に活用していけたらと考えています。

・中央チームでは、大津市が管理しているコワーキングスペース『まち家オフィス結』(以下、まち家オフィス)や『中央市民センター』で話を聞く中で、「コロナ禍で失われた地域の人たちのつながり」という課題を発見しました。この課題に対し、何か新しい企画ができないかと考え、2つのイベントを企画しています。
1つ目は「スカイランタン」イベントです。子どもたちに何か良い思い出を残したいという地域の方々の想いをもとに企画しました。実施は3月下旬を予定しています。2つ目は「図書館プロジェクト」です。まち家オフィスを、地元の方に気軽に利用してもらえるよう、オフィス内に本棚を設置し、地域の方々に本や漫画などを持ち寄ってもらい自由に読んでもらおうと考えています。地元の方に喜んでもらえるようなイベントを目指して準備を進めていきます。

② 雑創の森プレイスクールプレイワーカー
本プロジェクトは、財団法人プレイスクール協会が運営する『雑創の森プレイスクール』にて、子どもたちに「創造的な遊び場の提供」を、チーフである福山直哉氏のご指導のもとおこなってきました。周辺の豊かな自然の中で鬼ごっこやザリガニ釣りをしたり、木を切って工作したり、季節ごとのイベントにも参加しました。また、山に自生する植物のことや、山や川の危険についても学び、子どもたちにも教えてきました。受講生たちは、様々な活動にリーダーとして関わる中で、子どもたちから頼られる存在へと成長し、「子どもたちとの触れ合い方」を学ぶことができました。

③ 大学は社会共生に何ができるのか―文化財から”マネー”を創出する―
本プロジェクトでは、昨年度より文化財をとおして、地域社会の利点や課題を、滋賀県大津市を中心として調査してきました。専門家の方々からの講話を聞き、フィールドワークを何度もおこなう中で受講生たちは「文化財が生活圏に溶け込んでいるが、観光事業と住民の意識がかみ合っていないため、活用しきれていない」という現状に気づきました。
そこで、まずは地域住民が大津の偉大な歴史・文化の町としての誇りを創出し、「大津だからこそ」の暮らしや楽しさを歴史や文化から見出すことによって、文化財の維持、加えて持続可能なまちづくりにつながるのではないかと考えました。次年度は、文化財を活用したイベントの実施を予定しており、それに向けて準備を進めていきます。

④ 伏見の食材を活かした特産品づくりと地域連携
本プロジェクトでは、京都伏見ゆかりの食材を使い、農業者、食品流通業、行政など地域の方々と協力しながら、伏見ならではの「一品」を創ることを目指して活動しました。
今年度は「この7食から伏見を知ろう」をテーマに1週間分の献立の提案を試み、地元の農家などを訪問し、取材や収穫体験もおこないました。献立には、伏見の特産物を使用した米粉ピザや川魚定食、海老芋や菊芋などの京野菜を使ったカレーなどがあります。連携先の方から教えていただいたヒントや意見をもとに提案した献立は、今後インスタグラム<URL https://www.instagram.com/r_coexistence/>で公開し、リーフレットやレシピ本の作成も予定しています。

⑤ いくつになっても出かけられる!~高齢者を元気にするツアー企画~
本プロジェクトでは、高齢者の方が抱える課題に配慮し、高齢者の方でも楽しんでいただける日帰りツアーを企画、実行することを目指して活動してきました。企画するにあたり、『株式会社どこでも介護』の代表・大西友子氏と橋本英司氏から高齢者と接する際に配慮することなどを学び、実際に高齢者の方へ「どのようなところへ行きたいか」などのインタビューもおこないました。その後、受講生は2グループに分かれ、それぞれツアー企画を立案して下見し、高齢者の方目線で検討を重ね、最終的に滋賀県近江八幡市の水郷めぐりとかわらミュージアムに行くことに決定しました。ツアーは3月下旬に実施予定をしていますので、感染症対策にも万全を期して、準備を進めていきます。(※後日、新型コロナウイルス感染症の影響によりツアーの実施を見送ることに決定いたしました)

⑥ 多文化共生のコミュニティ・デザイン~定住外国人にとって住みやすい日本になるには?~
本プロジェクトでは、日本の人口の2パーセントを占める在日外国人について理解を深め、より住みやすい日本にしていくにはどうすればよいのかを考えてきました。
前期は、受講生がオンラインで在日朝鮮人やそのご家族の方にインタビューをおこない、今までの苦労や日本に対して感じていることなどをお聞きしたことにより、日本社会全体ではまだまだ在日外国人に対しての理解が不足していると感じました。
後期では、『NPO法人京都コリアン生活支援センターエルファ』の副理事長・南珣賢氏のご協力のもと、在日1世のチョンゲソンさんに直接お会いしてインタビューをおこないました。チョンゲソンさんは、差別を受けた経験などの辛い過去のお話もしてくださいました。
受講生はこれらの活動をとおして、在日外国人の方への差別はまだ続いていることや、自分には関係ないとするのではなく、知ろうとする姿勢と助け合うことが重要だと気づきました。そこから同世代の学生に対する啓発動画を作成し、発表する準備を進めています。

以上のとおり、各プロジェクトから報告がなされました。

どのプロジェクトも受講生が主体性をもって活動し、成長した姿を披露してくれました。皆さん、お疲れ様でした!!




社会学部「社会共生実習」について、詳しくはこちらの【専用ページ】をご覧ください。


2021年1月16日、龍谷大学 犯罪学研究センター 博士研究員のディビッド・ブルースターは、研究成果中間報告をオンライン上で開催し、調査・研究関係者約20名が参加しました。
はじめに、石塚 伸一教授(本学法学部・犯罪学研究センター長)が挨拶にたち、「外国の研究者が日本の研究を行うことは、様々な困難がある。しかし、今回のような文化的背景や価値観に踏み込んだ研究は、日本の薬物政策を海外の方に知ってもらう上で貴重なプロセスになることだろう」と期待を込めてコメントしました。



つづいて、ブルースター研究員より研究プロジェクトの目的および方法、そして調査報告が行われました。近年の日本における違法薬物使用者への対応は、社会排除や厳罰に基づく対策が続く一方で、違法薬物使用者の回復に寄り添った治療や社会福祉対策を推進するという新たな動きが見られます。この変化によって、薬物政策に関わる団体や実務家も多様化しています。
ブルースター研究員は、近年変わりゆく状況下で「違法薬物使用者と関わる仕事に就く実務家たちにはどのような目標意識があるのか」「実務家の間にどのような協働や衝突があるのか」といった点に焦点をあてた研究を進めています。本研究の調査は、近畿地方にある2つの府県における刑事司法や矯正・保護、治療および社会福祉関連の組織に勤めている89名の実務家を対象に行われました。この調査には、個人の主観的な視点を測定する体系的な方法で、価値観を共有する人々のグループを識別することが可能な「Qソート法」が用いられました。参加者に64個の目標が書かれた「ステートメント」を読んでもらい、自分にとっての相対的な重要度に応じて、ランク付けをしてもらいました。これらの目標は、「犯罪と刑事司法」、「健康」、 「自律」、「サポート」、「コミュニティへの参加」、「道徳」、 「職務上の利害」、そして「サービス」というテーマに関連しています。ステートメントが置かれた位置ごとに数値があり、各参加者の数値データをもとに因子分析を行いました。


石塚 伸一教授(本学法学部・犯罪学研究センター長)

石塚 伸一教授(本学法学部・犯罪学研究センター長)


ディビッド・ブルースター(犯罪学研究センター 博士研究員)

ディビッド・ブルースター(犯罪学研究センター 博士研究員)

ブルースター研究員は、これまでのQソート法による調査結果を統計的に分析し、参加者間の類似性(相関パターン)から、主に以下の3つのグループ(因子)があるのではないかと考えています。
 1. 個人の回復を支援することに重点に置き、「福祉と健康志向」が、より強い
 2. 道徳的指導に重点を置き、「犯罪減少と治療思考」が、より強い
 3.「犯罪減少思考」であるように見えるが、プロセスに重点を置いている

ブルースター研究員は「3つのグループすべてが重要であると見なす“共通の目標”があるものの、グループ間の優先順位の違いによって、摩擦(相反する)部分も浮かび上がる。 たとえば、麻薬撲滅 対 ハームリダクション、または再犯の減少 対 個人の回復といったものだ。今までの調査結果によって明らかになった重要な点は、現代の違法薬物統制は、全員が同じ方向に進んでいるという1つの均質なシステムではなく、異なるグループが異なる目標を優先するという競合する利益を伴うということだ。このような相違点を考えると、組織間の協力および政策実施への影響について興味深い質問が想起されてくる。今後はQソート法による調査結果をより詳細に分析し、その解釈を補完するためにインタビュー調査を行う予定だ」と述べ、報告を終えました。

ディスカッションでは、「日本の役人や保護司は、役割に対して忠実な傾向があるのだと感じた」といった感想や、「日本の法学研究者による制度論研究は、法律という静的なモノサシで物事を見ようとするが、ブルースター研究員の視点は動き続ける社会をありのまま見ようとしている。多様なものを多様なまま捉えることは意義深い」と期待を寄せる声が挙がりました。

さいごにブルースター研究員は、「文化というものは1つの概念ではなく多様性があり、常に変化している。その複雑さを解明していきたい」と今後の抱負を述べ、会を締めくくりました。

※研究資金:本研究はJSPS科研費 19K13548の助成を受けたものです。

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【>>関連NEWS】
2020.10.06 広報誌「龍谷」90号にブルースター博士研究員・浜井教授が掲載【犯罪学研究センター】
https://www.ryukoku.ac.jp/nc/news/entry-6277.html

【>>犯罪学CaféTalk】
2020.06.05 ディビッド・ブルースター(David Brewster)氏 (犯罪学研究センター・博士研究員)
https://www.ryukoku.ac.jp/nc/news/entry-5672.html


 2021年1月18日(月)、21日(木)に、2020年度大学院農学研究科食農科学専攻 修士論文報告会を実施しました。
 緊急事態宣言が出される中の開催となったため、多数の下級生の参加はかないませんでしたが、報告者は、今まで取り組んだ研究について学部生の時以上に力を入れて報告しました。今年度は、大人数での実施を避ける目的もあり、各履修モデル別に実施をしました(履修モデルについて詳しくはこちら)。質疑応答にも力が入る場面が見受けられました。

 今年度の修了予定者は第2期生(2019年度修了生が第1期生)で、学内進学をした学生としては第1期生となります。学部時代は、3回生から各研究室に配属され、指導教員や同研究室の仲間と一緒に研究を進めてきました。そこからはや4年の月日が経ちました。
 先輩がいない研究室がほとんどでしたので、学生たちは自分たちなりに試行錯誤を繰り返し、研究と向き合う日々でした。学年進行とともに大学院生の後輩や、学部生の後輩ができ、一人ではできなかった研究や実験をおこなうことができるようになりました。
 しかしながら、うまくいかないことも多くあったと思います。特に今年は、コロナ禍の影響によりたくさんの活動が制限されました。研究がまとまらず焦った人もいたかもしれません。それでもくじけず耐え抜き、報告台に立ったことは、非常に意味のあることだと思います。

 本学で培った力は今後社会に出ても役に立つに違いありません。今後の活躍を期待しています。

参考:こちらもぜひご覧ください
地域社会農学モデルの様子(教員ブログより)
農業生産科学モデルの様子(教員ブログより)


食品栄養科学モデル①(伏木亨研究科長挨拶)


食品栄養科学モデル②


地域社会農学モデル①


地域社会農学モデル②


農業生産科学モデル①


農業生産科学モデル②


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