
世界の貧困率は2000年以来、半分以下に低下したものの、開発途上地域では今でも10人に1人が、1日1ドル90セントという国際貧困ライン未満で家族と暮らしています。また、さらに数百万人が、毎日この金額とほぼ変わらない水準で生活しています。東アジアと東南アジアの多くの国では、大幅な前進が見られているものの、サハラ以南アフリカでは依然として、この貧困ライン未満で暮らす人々の割合が42%にも達しています。
貧困とは、単に持続可能な生計を確保するための所得と資源がないことではありません。貧困は飢餓や栄養不良、教育その他基本的サービスへのアクセスの制約、社会的差別と排除、さらには意思決定への不参加など、数多くの形を取って表れます。
経済成長を包摂的なものとすることで、持続可能な雇用を提供し、平等を促進しなければなりません。社会保障制度を導入し、災害が多い国での被害の軽減に役立てるとともに、大きな経済的リスクに対する支援を提供する必要があります。こうした制度は、災害時に予期せぬ経済的損失に見舞われた人々による対応の強化に資するほか、最終的には最貧地域で極度の貧困に終止符を打つことにも役立つでしょう。
https://www.unic.or.jp/files/Goal_01.pdf
本SDGに関連する主な取組実績は以下のとおりです。
ユヌスソーシャルビジネスリサーチセンターと南山城学園は、製造業と福祉分野の社会課題解決に向けて、KOUFUKU(工業×福祉)連携プロジェクトを発足した。このプロジェクトは、南山城学園の「就労継続支援B型1」事業所内に協働型ロボットシステムを導入し、センサーデバイスの製造ラインを構築するものである。システムの構築にあたっては、川崎重工業(株)およびJOHNAN(株)、京都大学、和歌山大学の協力を得て行った。
龍谷大学生を中心とした学生5名によるチーム「京結える(きょうゆえる)」では、余剰・廃棄衣料のアップサイクルに取り組んでいる。「地域と自然の魅力を未来へ繋ぐ」ことを目的として、今年度は、「環境活動」と「循環型まちづくり」の2つの事業に取り組んだ。
環境活動として、廃棄繊維をアップサイクルしたブロックの開発、品質の改善を行い、製品の製作、展示、販売、ワークショップ、啓蒙活動等を行った。
宗教とジェンダー研究センター(2020年4月開設)は、宗教による平等の理念を明らかにするとともに、そこで得られた知見によってジェンダー平等の実現に寄与することを大きな目標として掲げ、男女共同参画やダイバーシティの推進に取り組んでいる。2022年における活動としては、同年6月27日、「仏教×SDGs×ジェンダー-身近な課題から持続可能な世界を考える-」をテーマとしたセミナーを開催したことなどが挙げられる。同セミナーでは、差別や人権侵害を克服し誰もが共存できる社会のために、何ができるのかをディスカッションしました。
学生グループNiCHiBle(ニチブル)は、食品ロスの課題を解決するため、規格外野菜を使ったメニューを深草キャンパス近郊の生産者と連携し、規格外野菜を使ったメニューをキッチンカーで提供した。規格外野菜を食べることでフードロスなど農や食に関わる問題を自分ごととして考えてもらえることを目的に活動している。
「NiCHiBle(ニチブル)」はユヌスソーシャルビジネスリサーチセンターのコワーキングスペース「創業支援ブース」に入居し、出店日時の調整などで支援を受けている。
2022年12月10日、17日の2日にわたり、地球規模の気候変動被害など世界各国で喫緊の課題を議論する「2022龍谷大学学生気候会議」を開催。実行委員会(学生団体OC’s) が気候ネットワーク、京都市総合企画局総合政策室、京都府地球温暖化防止活動推進センターと連携し運営を行い、学部・学年を越えた25名が参加した。本会議で議論された内容をもとに提言書をまとめ、大学に提出する。