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 世界最大の政治学の学会「International Political Science Association(IPSA)」第28回大会が韓国の首都ソウルで開催されました。このIPSAで法学研究科修士1回生の羽渕有稀さんが、2025年7月13日のパネルセッションにおいて英語による研究報告を行いました。セッションはヨルダン大学戦略研究所のWalid Alkhatib博士が司会を務めるQuantitative Analysis of Middle East Politics(中東政治の計量分析)であり、羽渕さんは法学研究科・濱中新吾教授との共著論文 The Jewish Israeli Perspective on Democracy: The Case of Judicial Reform(ユダヤ系イスラエル人の民主主義に対する見方:司法改革の事例)の内容を15分間で報告しました。


写真左より法学研究科・羽渕有稀さん、濱中新吾・法学部教授

写真左より法学研究科・羽渕有稀さん、濱中新吾・法学部教授


中東政治の計量分析に関するパネルセッションの様子

中東政治の計量分析に関するパネルセッションの様子

 報告内容の要旨は以下のとおりです。2023年1月以来、イスラエルではベンヤミン・ネタニヤフ首相が主導する司法改革をめぐり、激しい議論が続いています。改革案は司法の独立性に対する政府による侵害だとして反対する意見が少なからずある一方で、司法によるネタニヤフ首相への不当な介入だとして改革を支持する声も上がっています。一般的に、司法改革はイスラエル民主主義の退行の兆候と捉えられています。しかし、ネタニヤフ首相と改革を支持する人々が、実際には民主主義の原則と価値観を無視しているのではないかと問うことは適切です。本研究は、コンジョイント実験を用いたオンライン調査の結果に基づき、イスラエル国民の民主主義の価値観と原則に対する態度を評価します。さらに、サンプルはネタニヤフ首相に対するスタンスに基づき、賛成派と反対派の2つのグループに分けられ、それぞれのサブグループが個別に分析されました。その結果、ネタニヤフ首相に対する否定的な感情は、民主主義の原則や価値観への支持と関連している可能性があることが示唆されました。

 羽渕さんの報告に対して、Alkhatib博士と慶應義塾大学法学部の錦田愛子教授が質問とコメントを行いました。質問およびコメントはデータセットが一時点であることによる議論の限界と、羽渕さんと濱中教授が行ったオンライン調査のタイミングに2023年10月より続くガザ戦争の影響が見られることへの議論の不足が含まれていました。さらにフロアからはユダヤ系イスラエル人のシオニズム(同国の国家原理)性についても質問がなされました。質疑応答は濱中教授が担当し、盛況のうちにパネルセッションは終了しました。


IPSAパネルセッション参加メンバーとの集合写真

IPSAパネルセッション参加メンバーとの集合写真


 2025年7月12日〜13日、政策実践・探究演習(国内)洲本プロジェクトの2025年度第2フィールドワークに、学生12名と石倉研准教授、櫻井あかね実践型教育助手が参加しました。
 2025年度は「千草竹原班」「企業連携班」「水産資源班」「Group of Gamification」の4班に分かれて活動を進めています。フィールドワークでは、班ごとに関係する地域の方と今年度の活動内容について話し合いました。

<千草竹原班>
 7月12日午後から千草竹原へ行き、自分たちの考えた企画を練るために、地域の方の自宅を一軒ずつ回って話を伺いました。夕方、水田さんが運営する「あわじ花山水」に集まり、枯れたアジサイの花を刈り取る作業を手伝いました。こうすると、翌年の花付きが良くなるそうです。夜は、集落内にあるピザ&カフェ「CAVRA」で懇親会を開いていただきました。

 翌日の午前中は、前回(5月31日)のフィールドワークに続いて、看板製作を手伝いました。あわじ花山水、CAVRA、ことうみ亭、竹原椎茸の案内看板を集落内に設置するそうです。
 午後は、洲本市街地にある域学連携の拠点「よりまち荘」へ移動し、2日間の活動を振り返りました。今回のフィールドワークで考えたことを自分たちの企画に生かしていきます。


あわじ花山水の枯れたアジサイを刈り取る


集落内に設置する案内看板をつくる

<企業連携班>
 12日午後、株式会社成田の研修所にて、福井さんと企業研修の企画を具体化しました。今回は、株式会社シマトワークスの富田さんにも参加いただきました。富田さんから、社内部署や社会人サークル、家族などを対象にしたチームビルディング研修を考えてみたら、というアドバイスをもらい、かいぼりをテーマに1泊2日の研修を企画することになりました。

 翌日の午前中は大森谷の大ばね池へ行き、11月30日に予定されているかいぼり(ため池の泥かき)について話を聞きました。この地域では上池と下池の二つの池で毎年交互にかいぼりを行っていますが、池を管理する田主(たず)の高齢化と人手不足が年々深刻になっています。よりまち荘に戻り、市役所の高橋さんを交えてかいぼりチームビルディング研修の内容を詰め、参加団体・地元企業・田主・学生のあいだでWin-Winの関係が築けるか検討しました。
 午後はよりまち荘にて、あわじ里山プロジェクトの辻さんから、竹筒水羊羹づくりを教えてもらいました。これは、チームビルディング研修のなかで竹のアクティビティとして採り入れる予定です。さっぱりとした甘みで、夏のおやつにピッタリでした。


企画会議の様子


大ばね池

<水産資源班>
 12日午後は、企業連携班と一緒に株式会社成田の福井さんから、かいぼりの時に捕獲される外来生物について話を聞きました。ブラックバスやブルーギル、ソウギョの他、亀も多く見られるとのこと。ウナギが獲れる地域もあるそうです。外来生物は捕獲後処分されるため、活用方法がないものか水産資源班では考えています。夕方はよりまち荘に移動し、由良港で獲れた鯛を捌いて晩ご飯をつくりました。

 翌日は、由良の散策です。海沿いの道を歩きながら、漁師町由良の雰囲気を味わいました。続いて由良漁港では、実際のセリの様子を見学しました。かまぼこ板に金額を記入して小屋のボックスに投げ込むという独特なセリがなされており、活気ある雰囲気を体感しました。

 午後は、由良カンコウキョクの方と一緒に、仲買人さんや漁師さんにお話を伺いました。地元の方々と意見交換しながら、由良で獲れる魚の種類や漁のスケジュールなど、今後の活動を進める上で基礎的な情報を具体的に聞くことができました。今回のフィールドワークの知見を活かして、これからの企画を進めていく予定です。


鯛をさばく


漁師さんに話を伺う

<Group of Gamification>
 GGC班は、「洲本オリジナルのゲームを作成し、洲本の活性化につなげる」ことを目標に活動しています。12日は、午前中に洲本市役所の高橋さんと、洲本の魅力を発信するためのオリジナルゲームについて意見交換を行いました。午後は、株式会社シマトワークスの方からmoccaに関するお話を伺い、さらに商店街の方々からも受け入れ側からの視点としてお話を聞くことができました。*mocca(モッカ)は、子どもが稼ぐ木のお金
 翌13日は、洲本図書館や淡路文化資料館にてゲーム作成に役立つ資料や情報の調査を行いました。今年一年をかけて、洲本の魅力を多くの方に伝えられるようなオリジナルゲームの完成を目指して、これからも活動を進めていきます。


S BRICK(旧鐘紡工場跡赤レンガ倉庫)


淡路島に伝わる化け狸 柴右衛門狸(しばえもんたぬき)


 7月16日(水)2講時「保育実習指導Ⅲ」の最終授業において、入職3年目を迎え現役保育者、市役所職員として活躍する卒業生4名による特別講義を実施しました。
 公立・民間保育所・幼稚園・こども園、また他大学編入後に就職して活躍する先輩たちは、それぞれの職場での職務内容や仕事のやりがい、保育や社会人としての仕事の多様性と楽しさと厳しさ、学び続けることの重要性を語ってくれました。意欲的に就活をしている2年生たちに、参考となる就活体験談、今後の実習に向けたアドバイスをしてくれました。
 在学生は先輩方の職場報告を通して、専門職である保育者になることへの意欲を高め、短期大学部で今、学んでいることの意味を改めて考えていました。




 今夏に実施する国際福祉実習の事前学習として、観察・記録能力の習得講座を実施しました。
 1回目の授業では、記録を書くことの意義と目的、記録を書く上での留意点について学んだ後、2つの模擬の実習プログラムを設定し、2グループに分かれて実習生役と利用者役を交互で行い、その記録を作成しました。
 2回目の授業では、1回目の授業で作成した受講生一人一人の記録を全員で読みながら、どのような記録が良くてどのような記録が良くないのかについて学びました。


観察・記録能力習得講座(国際福祉実習)の様子


観察・記録能力習得講座(国際福祉実習)の様子


観察・記録能力習得講座(国際福祉実習)の様子


実習事前指導「教育実習」7月16日(水)3講時に、今川公平先生による特別講義「こども主体の保育とは?~プロジェクト保育の実践から学ぶ~」を行いました。木の実幼稚園の保育実践から、子どもにとっての「遊び」の意味、また保育における「こども主体」について深く学ぶことができました。
 遊びの原点にある良質な「おもちゃ」を多数ご紹介くださり、学生たちも興味深く聴いていました。また、イタリアの幼児教育実践であるレッジョエミリア・アプローチをもとにしたプロジェクト保育の基礎理論とその実践から、子どもの興味・関心、また好奇心を尊重すること、遊びのなかに「学びの芽」を育む重要性を力強く説いておられました。乳幼児期に仲間と一緒に思い切り遊ぶことを通して、子どものなかに「自分で感じ、考え、判断し、行動できる」自信と喜び、そして「生きる力」を育むことの大切さを理解することができました。




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