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荒畑靖宏慶應義塾大学文学部教授と吉川孝高知県立大学文化学部准教授の共編著『あらわれを哲学する 存在から政治まで』が、2023年3月に晃洋書房から出版されました。
斎藤慶典慶應義塾大学文学部教授の定年退職を記念して、齋藤先生に捧げるべく編まれた論文集です。


出版社による本書の内容説明は以下の通りです。

 


「現象学の無限の可能性
すべてはあらわれざるをえない。
世界は、その根本のところで、<なにかが・なにかに対して・なにかとしてあらわれる>というあり方をしているのではないか。これが私たちの直観である。そしてこの直観は、さらなる哲学的探求へと開かれていく。」

 


本書は全5部全16章からなります。
そのうち第3部第9章「哲学は遅れて メルロ=ポンティと構造の問い」を、龍谷大学文学部の小林徹准教授が執筆しました。


 



 

 

「目次」を、出版社のホームページからお読みいただけます。
http://www.koyoshobo.co.jp/book/b622598.html


関心をおもちの方は、ぜひご覧になってください。

 

 

 


本学 矯正・保護総合センターでは、設立当初から「團藤文庫研究プロジェクト」を立ち上げ、本学所蔵の團藤文庫を用いて様々な調査研究活動をおこなっています。
その研究成果は広く市民や社会に還元することが求められるものであり、この度NHKとの共同研究の成果が結実。ETV特集の番組として放映される運びとなりました。

 

航空機の騒音に苦しむ住民が夜間の飛行停止を求めた「大阪国際空港公害訴訟」。公害で初めて国の責任が問われた重要な裁判です。その最高裁での審議の内幕を明かす資料が見つかりました。元最高裁判事・團藤重光氏が記したノートです。

 

刑法学の第一人者として、東大教授を経て最高裁に入職した團藤重光(だんどう・しげみつ)は、人権を重視し「反対意見」「少数意見」を数多く著書したことで知られています。2012年の死去後、10万点近くの資料が本センターに寄贈されました。その後、NHKと共同でデジタル化と分析を進めてきましたが、その過程で上記ノートが発見されました。

 

「大阪国際空港公害訴訟」は1975年、二審大阪高裁で原告住民が勝訴し、夜間飛行の差し止めと損害賠償が認められました。しかし1981年、最高裁は飛行差し止めを求めた住民の訴えを退ける判決を言い渡します。
團藤氏のノートが明らかにするのは、最高裁小法廷が当初「飛行差し止め容認」の結論を固めていたという意外な事実です。ではなぜ結論は覆ったのか。
「裁判所に救済を求める道をふさいではならない」として多数意見を批判した團藤氏。関係者の証言や資料をもとに、遺されたノートを読み解き、裁判の内実に迫ります。

 

是非ご視聴ください。
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番組名:ETV特集「誰のための司法か ~團藤重光 最高裁・事件ノート~」
URL:誰のための司法か〜團藤重光 最高裁・事件ノート〜 - ETV特集 - NHK
日 時:2023年4月15日(土)23:00~23:59(再放送 4月20日(木)0:00~0:59)
放送局:NHK Eテレ
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※Twitterでも予告配信しています。
【NHK「ETV特集」公式Twitter】https://twitter.com/nhk_Etoku/status/1645196893436145665?s=20



人間・科学・宗教総合研究センター(人間総研)は、本学の建学の精神に基づき、本学の所有する資源を活かして、本学らしい特色ある研究を推進し、世界に発信することを目的としています。本研究センターにおいては、上記の目的に鑑み、研究プロジェクトを選定し、全学部横断型・複合型・異分野融合型等の学際的研究を推進しています。

2023年3月29日(水)13:00~17:00、 深草キャンパス 和顔館4階会議室2において「2022年度人間・科学・宗教総合研究センター研究交流会」が開催され、11センターの代表者が各センターの設立経緯や目的、活動状況、そして研究成果や本学の共同研究へ還元しうる知見について報告しました。

※本レポートでは、主に活動から得られた知見について、キーワードと共に一部抜粋して紹介します。設立経緯や活動状況の詳細は、各研究センターのHPを参照ください。

生物多様性科学研究センター
→センターHP】【→研究メンバー
◎報告者:山中裕樹(生物多様性科学研究センター長/先端理工学部・准教授)
◎報告キーワード:環境DNA・産官学連携・外部資金
国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)には17のゴールが掲げられていますが、その中には生物多様性に関連するものが多く含まれています。2017年度開設の生物多様性科学研究センターは、新規の生態系モニタリング手法である環境DNA分析を主軸となる技術にすえ、生物多様性保全に向けた各種の活動や政策判断に高解像度の生物多様性データを提供することで、SDGsの達成に向けた社会貢献を目指しています。
山中准教授は報告の冒頭において、「観測からデータの活用に至る社会システム(生物多様性情報共有プラットフォーム)を市民・企業・行政との協働体制で進め、資金的にも持続可能な『環境DNAびわ湖モデル』の構築を目指す。」と事業目的を述べました。この目的に基づき2022年度に行ったの主な活動として、①びわ湖100地点環境DNA調査、②内水面漁協の事業効率化支援、③養魚場における感染症コントロール支援、④環境教育・高大連携の4点から報告。とりわけ、2021年度より滋賀県との共催でスタートした年に1度の市民参加型の全県一斉調査「びわ湖100地点環境DNA調査」については、一般市民や市民団体、地元企業の有志が調査に参加したほか、2022年度は2社から協賛金をいただくなど、継続的な調査実施・データの蓄積に加え、資金的にも持続可能な体制確立に向けて活動を展開していることを紹介しました。
また、生物多様性に関わる技術と知識の普及、環境保全に対する意識・意欲の醸成を企図して、出張講義や出前実験教室、ラボ見学の受け入れなどの教育的側面にも尽力していることを報告しました。
【→関連News】2022.12.06 2022年度 びわ湖の日滋賀県提携 龍谷講座に山中裕樹センター長が登壇
【→関連News】2023.02.02 光泉カトリック高等学校において環境DNA実験教室を実施。山中裕樹センター長が登壇


山中裕樹(生物多様性科学研究センター長/先端理工学部・准教授)

山中裕樹(生物多様性科学研究センター長/先端理工学部・准教授)


光泉カトリック高等学校での環境DNA実験教室の実施風景

光泉カトリック高等学校での環境DNA実験教室の実施風景

アディクション・トランス・アドヴォカシー・ネットワーク(ATA-net)
→センターHP】【→研究メンバー
石塚教授は報告の冒頭、直前の山中准教授の報告内で紹介のあった環境DNA分析の魚病診断(発生の検知)への活用事例における『菌数と魚のへい死数の推移グラフ』に、強くインスパイアを受けたことに言及しました。石塚教授は「研究領域は異なるが、グラフで提示されたように投薬による病原菌の適切なコントロールについては、犯罪統制と警察統計で発表される犯罪認知件数との関係にも通じるものがある。」と述べ、ATA-netで扱う薬物事犯(薬物使用者)の現状について説明しました。
日本の薬物事犯は被害者なき犯罪の当事者であり、その多くが違法薬物の自己使用によって罪に問われた人たちです。石塚教授は現況として、使用薬物の多くは覚せい剤で、収監される人の多くが50歳以上であること、若年層の覚せい剤使用者は激減している一方で合法薬物である風邪薬等の過剰摂取(オーバードーズ)が問題になっていることを紹介。そして、ここ20年の間に世界の薬物政策の潮流が「厳罰化から治療へ」と変遷していることから、日本の薬物政策においても多様な視点からの議論が期待されること、アディクションからの回復には当事者や家族、周囲の支援者などのステークホルダーとの関わりが必要であることを強調し、これまでATA-netが開発してきた会議スキーム・課題共有型“えんたく”を用いて、様々な社会実装活動を行ってきたことを紹介しました。
2021年度からタイとの二国間交流事業共同研究(日本学術振興会 二国間交流事業共同研究・セミナー「麻酔薬物をめぐる政策、法律および法執行に関する比較研究:タイと日本の国際比較」)を開始し、2022年度には現地調査や国際シンポジウムを実施しました。
ATA-net研究センターとしての活動は2022年度で終了しますが、石塚教授は「2023年度からは本学の社会的孤立回復支援センター内のユニットとして国際的な研究を継続するほか、社会実装の担い手組織である(一社)刑事司法未来での活動に力を注いでいく。」と抱負を述べ、報告を締めくくりました。
【→関連News】2023.03.07 特集「動く薬物政策2022―薬物政策革命前夜のタイを訪問して」に寄稿
【→関連News】2023.03.23 “ウィズコロナの環境における子どもたちの居場所”について考える研修会@舞鶴市を実施


石塚伸一(ATA-netセンター長/法学部・教授)

石塚伸一(ATA-netセンター長/法学部・教授)


石塚教授と2022年10月に本学を訪問したタイの研究チーム

石塚教授と2022年10月に本学を訪問したタイの研究チーム

ジェンダーと宗教研究センター(GRRC)
→センターHP】【→研究メンバー
◎報告者:岩田真美(GRRCセンター長/文学部・准教授)
◎報告キーワード:ジェンダー・多様性・仏教SDGs
仏教をはじめとする宗教研究の知見から、ジェンダー平等の実現に取り組むことを目的として2020年4月に発足したGRRCは、日本初となる“ジェンダーを基軸とした宗教研究の拠点”です。
ジェンダーは「社会的・文化的性差」を意味し、社会や文化と深く関わる宗教は、その社会におけるジェンダーの在り方を形成し、維持、変容に影響を与えてきた要素のひとつと言えます。岩田准教授は報告の冒頭で「宗教はジェンダーを作り上げ、それに正統性と正当性を与える役目を担っているのである。」という本の一節を引用し、問題提起しました。そして、仏典における「女性性の否定」言説をどう理解するのかに関する複数の研究者の見解や、近現代の本願寺教団史における女性の立場のありよう等について紹介しました。
岩田准教授は、「女性や性的マイノリティへのまなざしをもって、誰一人取り残さない社会の実現をめざすことは本学が推進する『仏教SDGs』につながるもので、その実現に向けては多様性を許容し、開かれた対話と議論を促すことが必要ではないか。」と述べ、報告を終えました。
GRRCは重点強化型研究推進事業による活動は2022年度で終えますが、2023年度からは世界仏教文化研究センター(応用研究部門)の傘下のセンターとして、さらなる研究活動を展開していく予定です。
【→関連Interview】ReTACTION「日本初 “ジェンダーを基軸とした宗教研究拠点”とは」
【→関連News】2023.01.06 連続ワークショップ『性なる仏教』第4回「ルッキズムな仏教」を開催


岩田真美(GRRCセンター長/文学部・准教授)

岩田真美(GRRCセンター長/文学部・准教授)


岩田准教授の報告資料より

岩田准教授の報告資料より

発酵醸造微生物リソース研究センター
→センターHP】【→研究メンバー
◎報告者:田邊公一(発酵醸造微生物リソース研究センター長/農学部・教授)
◎報告キーワード:国際ジャーナル・データベース・産学連携
発酵醸造微生物リソース研究センターは、微生物研究を通して、滋賀県の発酵醸造産業を支援することを目指して2021年度に開設。発酵醸造に有用な微生物の収集とデータベースの構築、およびそれらを活用した応用研究の展開を目的として研究活動を行っています。
<微生物リソースを活用した研究>では、発酵における微生物間相互作用のメカニズムを明らかにすることを目指して、2022年度には2つの研究成果を国際ジャーナルに投稿・掲載されました(※詳細は以下Newsリンクを参照)。また、<社会への貢献>では、共同研究および発酵醸造産業への成果の還元を目指して、近江麦酒に酵母を提供し、大津市産の材料にこだわって作られた究極の地産地消クラフトビールが販売されるなどの成果をあげています。
これら研究活動の起点となる微生物収集にあたっては、田邊教授が自らフィールドに赴き、主に滋賀県の食品や自然環境から、麹菌、酵母、乳酸菌を網羅的に探索・収集し、保存していることを、現地の写真とともに紹介しました(滋賀県高島市でのニゴロブナの採取や琵琶湖博物館でのフナズシ製造実験など)。ローカルな研究対象から世界を見据えた成果発表、そして地域の産業への還元と、まさにグローカルな研究活動が展開されていることが共有されました。
【→関連News】2022.09.22 滋賀県の伝統的な発酵食品・鮒寿司製造における乳酸菌の優占種を見出す
【→関連News】2023.03.06 日本酒の発酵プロセスにおいて乳酸が酵母の発酵特性を調節する可能性を示唆


田邊公一(発酵醸造微生物リソース研究センター長/農学部・教授)

田邊公一(発酵醸造微生物リソース研究センター長/農学部・教授)


田邊教授の報告資料より

田邊教授の報告資料より

社会的孤立回復支援研究センター(SIRC)
→センターHP】【→研究メンバー
◎報告者:黒川 雅代子(SIRCセンター長/短期大学部・教授)
◎報告キーワード:コロナ禍・社会的孤立・回復支援・社会実践
2022年度に発足したSIRCは、with/afterコロナ時代においても顕著な 「社会的孤立 」を研究対象とし、個々の孤独から社会的孤立に至るメカニズムの解明や 、回復のための理論仮説の検証 、支援ネットワークの構築などに取り組んでいます。現在、臨床心理、政策、社会福祉、保育、刑法、刑事政策を専門とする研究メンバーによる8ユニットで構成。HPのビジュアルは、8ユニットのパズルのピースが手を取り合い、枠外にある社会的孤立のピースを支える様子を表しています。
黒川教授は報告において、トラウマを抱える当事者や支援者の立ち位置を示したモデルである「環状島」(出典:宮地尚子 編『環状島へようこそ』(日本評論社, 2021年))を引用しながら、SIRCの研究について説明しました。社会的孤立の状況にある人は、環状島の内海に沈む物言えぬ人や内斜面で支援を求める人々です。支援者は外斜面から尾根に登っていき、支援しようとします。そして外海には傍観者、無関心な人、出来事が起こったことすら知らない人がいます。黒川教授は「当センターでは、環状島の物言えぬ犠牲者や当事者への支援のための研究、支援者の養成、問題に対して無関心な人を作らないためのシステム等、ミクロ、メゾ、マクロの領域で研究を行っている。社会的孤立という課題に対して、多領域の研究チームでアプローチしていきたい。」と述べました。
2022年後期には、西本願寺において「新型コロナウイルス感染症で亡くなられた方の追悼会」を開催したほか、現在は京都府自死対策カレッジ会議に学生と参画し、若者の自死自殺対策について検討を進めています。今後は、学生による活動「龍谷オープンコミュニティ(ROC)」とも連携し、学生生活実態アンケート結果の公開や継続実施等に向けて活動を展開していく予定です。
【→関連News】2022.07.21 「社会的孤立回復支援研究センター(SIRC)キックオフ・シンポジウム」開催レポート
【→関連News】2023.03.15 西本願寺において「新型コロナウイルス感染症で亡くなられた方の追悼会」を開催


黒川 雅代子(SIRCセンター長/短期大学部・教授)

黒川 雅代子(SIRCセンター長/短期大学部・教授)


黒川教授の報告の様子

黒川教授の報告の様子

閉会/挨拶 宮武智弘 研究部長
全研究センターの報告後、閉会挨拶に立った宮武智弘 研究部長(本学先端理工学部・教授)は、「学際的な共同研究というと皆で1つの研究課題に対して力を寄せ合って進めるようなイメージがあるが、本日の石塚先生のように異なる研究領域の考え方にインスパイアされて個々の研究課題が進むようなこともあると思う。私自身も各センターの研究課題への姿勢や考え方に触発される点が多くあった。」と述べ、研究交流会は盛会のうちに終了しました。



人間・科学・宗教総合研究センター(人間総研)は、本学の建学の精神に基づき、本学の所有する資源を活かして、本学らしい特色ある研究を推進し、世界に発信することを目的としています。本研究センターにおいては、上記の目的に鑑み、研究プロジェクトを選定し、全学部横断型・複合型・異分野融合型等の学際的研究を推進しています。

2023年3月29日(水)13:00~17:00、 深草キャンパス 和顔館4階会議室2において「2022年度人間・科学・宗教総合研究センター研究交流会」が開催されました。
開催挨拶に立った宮武智弘 研究部長(本学先端理工学部・教授)は、「今回の研究交流会は人間総研が所管する各研究センターの活動にかかる情報共有を通じて、研究プロジェクト間の相互連携による新たな展開の可能性を探る機会として開催する。今年度は対面開催としたので、直に顔が見える空間で、自由にご発表・ご発言いただきたい」と趣旨を述べ、会がスタートしました。


宮武智弘 研究部長(本学先端理工学部・教授)

宮武智弘 研究部長(本学先端理工学部・教授)


研究交流会の様子

研究交流会の様子

当日は    11センターの代表者が、各センターの設立経緯や目的、活動状況、そして研究成果や本学の共同研究へ還元しうる知見について報告しました。
※本レポートでは、主に活動から得られた知見について、キーワードと共に一部抜粋して紹介します。設立経緯や活動状況の詳細は、各研究センターのHPを参照ください。

古典籍・文化財デジタルアーカイブ研究センター(DARC)
→センターHP】【→研究メンバー
◎報告者:三谷真澄(DARCセンター長/国際学部・教授)/曽我麻佐子(DARC副センター長/先端理工学部・准教授)
◎報告キーワード:アーカイブ・学際研究・国際連携・多面的展開
DARCは、本学の建学の精神に基づいて収集した古典籍・文化財の資産を有効活用し、超臨場感技術等の最先端の手法を用いて、学術資料の多面的公開のためのデジタルアーカイブの形成を目的としています。
はじめに報告に立った三谷教授は、DARCの概要について、「学際研究・国際連携・多面的展開」のキーワードを用いて紹介。現在は、理工系の「公開手法研究」・「アーカイブ研究」と、人文系の「コンテンツ研究」の2つの研究ユニットを組織し、龍谷ミュージアム・准教授もプロジェクトに参画していること、また、現在龍谷ミュージアムで開催中の春季特別展『真宗と聖徳太子』においてDARCの研究の一端が公開される予定であることを報告しました。
次いで報告に立った曽我准教授は、人間総研の2021年度紀要に寄稿した「デジタル技法を用いた展観手法構築への挑戦」について紹介。MR空間を活用した画像閲覧システムをはじめ、舎利容器のデジタルコンテンツとして3D仮想試着やAR舎利容器、太子像のVR化など、新しい展観技法の可能性への期待が高まる内容でした。


左:三谷真澄(DARCセンター長/国際学部・教授)右:曽我麻佐子(DARC副センター長/先端理工学部・准教授)

左:三谷真澄(DARCセンター長/国際学部・教授)右:曽我麻佐子(DARC副センター長/先端理工学部・准教授)


曽我准教授の報告資料より(3D仮想試着)

曽我准教授の報告資料より(3D仮想試着)

地域公共人材・政策開発リサーチセンター(LORC)
→センターHP】【→研究メンバー
◎報告者:石原凌河(LORC兼任研究員/政策学部・准教授)
◎報告キーワード:理論と実践・地域再生政策
LORCは、2003年の設立から18年にわたり、世界的視野から地域課題をとらえ、市民・企業・自治体など多様な主体と連携し、研究と現場の互恵的な還流による持続可能な公共政策の理論・実践のモデルを構築・提示してきました。
センター長代理として報告に立った石原准教授は、「LORC第6期となる現在の研究事業の目的は、ポスト・コロナ期の地域社会における“住み続けられるまちづくり”、すなわち多様な主体の連携による人間の福利、社会的・環境的持続性、包摂的かつレジリエントな地域再生政策の再構築に寄与する理論形成と実践プロジェクトの展開である。」と述べ、同じ研究テーマのもとで多様な領域の研究者が集い、研究成果を発信していることを報告しました。
2022年度の活動の一例として「龍谷大学学生気候会議」を挙げ、ディスカッションのための話題提供やグループワークの実施にあたっての会議デザインをLORC研究メンバーがサポートしたことを紹介。今後は、同会議のアウトプットをまとめて提言書として大学に提出予定であること、「大学の気候ガバナンス」のあり方そのものを研究対象として検討する可能性があることなどを述べ、報告を終えました。
【→関連News】2022.12.21 龍谷大学学生気候会議が開催されました


石原凌河(LORC兼任研究員/政策学部・准教授)

石原凌河(LORC兼任研究員/政策学部・准教授)


2022龍谷大学学生気候会議の実施風景

2022龍谷大学学生気候会議の実施風景

里山学研究センター(RCSS)
→センターHP】【→研究メンバー
◎報告者:村澤真保呂(RCSSセンター長/社会学部・教授)
◎報告キーワード:国際的学術課題・自然共生型社会・生物多様性
RCSSは、瀬田キャンパスに隣接する「龍谷の森」とその周辺をフィールドとして、里山保全活動を介した環境教育の実践と地域自然共生モデルの構築を目指して、2004年に「里山オープン・リサーチ・センター」として開設されて以来、その研究対象を地域の里山から琵琶湖を中心とする地域市民社会へと広げ、現在ではグローバルな自然共生型社会の実現に向けた文理融合型の研究機関として活動しています。
村澤教授は、「RCSSの研究対象は人間の手が入った自然環境である“二次的自然”だ。人間と自然の持続可能性が危機にある現在、里山に代表される“二次的自然”の問題は、私たち人間と自然との関係を問い直し、新たな関係を結び直すことを要求しているのではないか。」と述べ、この30年間の国内外の里山研究をめぐる状況の変化を説明しました。
とりわけ、2018年のIPBES(生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム)の方針転換によって、自然と文化の多様性が評価されるようになったことから、「人間中心主義から脱・人間中心主義へと変化したことを受け、学術的な捉え直しが必要になっている」と現況を説明し、「生物多様性問題をめぐる共同研究など、本学の学術分野が相互浸透する横のつながりや協働の可能性を探りたい。」と述べ、報告を終えました。
【→関連News】2023.03.17 2022年度 里山学研究センター年次報告書 刊行


村澤真保呂(RCSSセンター長/社会学部・教授)

村澤真保呂(RCSSセンター長/社会学部・教授)


村澤教授 報告資料より「里山研究をめぐる状況の変化」

村澤教授 報告資料より「里山研究をめぐる状況の変化」

グローバルアフェアーズ研究センター(GARC)
→センターHP】【→研究メンバー
◎報告者:陳慶昌(GARCセンター長/国際学部・教授)
◎報告キーワード:国際関係・国際共同研究・国際ジャーナル
紛争問題の解決やその先を研究するGARCは、国際的な研究協力を通じて既存の学問の範囲を超えた学際的な洞察を加え、グローバルな問題に取り組むことを目的に掲げています。コロナ状況下においても、2021年度よりほぼ毎月オンラインのセミナーを開催し、国内外の研究者との交流・関係強化を継続してきました。また、国際ジャーナルへの論文投稿や独自のワーキングペーパーシリーズの刊行、海外の著名な研究者に引用される出版物の発行など、社会科学・人文科学における龍谷大学の研究の認知度を高めることを意識して、積極的に研究成果を発表してきました。
その一例として、陳教授が研究代表を務める科研費・国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))のプロジェクト「Reconciliation: Treating Asia’s Border Traumas with Traditional Medical Analogy」について紹介しました。陳教授は「この研究プロジェクトは、東アジアの医学的知見に基づき、長期にわたる地域紛争を政治的な病気として治療しようとするものだ。この東洋医学の思想を政治学に転換した“ポリティカル・ヒーリング”によって、紛争を長期化させている従来の国家中心の国際関係研究のパラダイムを転換することを目指している。」と説明。仏教学などさまざまな研究者と学際的にコラボレーションすることで、“ポリティカル・ヒーリング”の研究に新たな響きをもたらそうとしていることが共有されました。
【→関連Interview】Academic Doors「東洋医学の思想をメタファーとして、紛争解決への新たなアプローチを提案する。」


陳慶昌(GARCセンター長/国際学部・教授)

陳慶昌(GARCセンター長/国際学部・教授)


陳教授 報告風景

陳教授 報告風景

革新的材料・プロセス研究センター
→センターHP】【→研究メンバー
◎報告者:富﨑欣也(革新的材料・プロセス研究センター長/先端理工学部・教授)
◎報告キーワード:循環型社会・研究シーズ公開・技術移転
2006年度開設の革新的材料・プロセス研究センターは、「つかう」視点にたった「ものづくり」に取り組み、私たちのこれからの未来に、省エネルギー・省資源という観点から材料を創出する革新的な設計と製造プロセスを構築する研究を行うと同時に、持続可能な循環型社会に「もどす」視点にたったリユースプロセスの研究にも力を入れています。
富﨑教授は、過去25年間の材料学研究の実績を概観し、現在は「ひと、もの、環境の調和」に立脚した材料研究を展開していることを紹介。プロジェクト参画メンバーは、応用化学をはじめ、機械工学や電子工学、環境生態工学、農芸化学など多領域に渡りますが、①「つかう」視点のものづくり(省エネルギー・省資源)と②「もどす」視点のものづくり(リサイクル・リユース)の共通テーマに基づき、多様な研究活動を展開しています。
その一例として、2022年度に龍谷エクステンションセンターと共催した「REC BIZ-NET研究会」を挙げ、産業界への研究シーズ公開および技術移転を指向してきたことを報告しました。
【→関連News】2022.10.06 2022年度 第3回REC BIZ-NET研究会「3つのシーズから学ぶ『新しい有機機能材料とその可能性』」を開催
【→関連News】2022.11.25 理工学研究科・院生を筆頭著者とする論文が国際ジャーナルに掲載!快挙の裏側に迫る


富﨑欣也(革新的材料・プロセス研究センター長/先端理工学部・教授)

富﨑欣也(革新的材料・プロセス研究センター長/先端理工学部・教授)


富﨑教授 報告資料より

富﨑教授 報告資料より

犯罪学研究センター(CrimRC)
→センターHP】【→研究メンバー
◎報告者:津島 昌弘(CrimRCセンター長/社会学部・教授)
◎報告キーワード:犯罪学教育・国際的連携・地域連携
「犯罪学」(英:Criminology)とは、犯罪にかかわる事項を科学的に解明し、犯罪対策に資することを目的とする学問です。CrimRCは、2016年6月に発足し、同年11月に文部科学省「私立大学研究ブランディング事業」に採択されました(同事業は2021年度を以て終了)。これまで建学の精神を具現化する事業として、犯罪予防と対人支援を基軸とする龍谷大学ならではの犯罪学の創生に向けた研究と社会実装活動を展開してきました。
津島教授は報告の冒頭、設立趣旨と諸活動について、ポスターセッション出展時の映像をもとに紹介しました。そして、2022年度からは新たな体制で、“戦争犯罪”や“再審”、“デジタル・フォレンジック”など近時のテーマに関わる研究会を公開スタイルで年間32回実施するなど、常に発信し続けてきたことを報告。また、本学正課科目や法務省関連事業などで犯罪学教育に尽力したほか、寝屋川市や京都府との協定に基づいた地域連携型の研究活動も展開。津島教授は「こうした諸活動を通じて、研究目的でCrimRCに訪問・滞在する研究者が増加しており、海外での認知度は高くなっている。また、CrimRC所属の複数の研究者が海外の研究機関に招聘され、講演を行った。今後も研究成果をひろく国外に発信していくため、国際学術雑誌への投稿・掲載と合わせてHP(英語版)の拡充に務めたい。」と述べ、報告を終えました。
【→関連News】2023.03.29 犯罪学研究センターの取り組み・オンライン公開研究会「戦争と犯罪」が「龍谷ICT教育賞」を受賞


津島 昌弘(CrimRCセンター長/社会学部・教授)

津島 昌弘(CrimRCセンター長/社会学部・教授)


津島教授 報告資料より

津島教授 報告資料より


関西六大学野球春季リーグ戦が4月1日に開幕し本学硬式野球部は4月8日に初節を迎えます。
リーグ戦第五節は伝統の一戦「龍産戦」(京都産業大学戦)です。
「龍産戦」では、一進一退の攻防戦が繰り広げられるだけでなく、応援合戦もお楽しみいただけます。

この度、2022年度末に発足した「課外活動学生応援スタッフ」の企画により、
「龍産戦」応援PRイベントを深草キャンパスと瀬田キャンパスで開催することとなりました。

応援リーダー部、バトン・チアSPIRITS、吹奏楽部、硬式野球部での一体感のあるデモ応援もあります。

学生、教職員のみなさまにおかれては、是非ともお立ち寄りください。

深草 2023年4月12日(水)13:00~ in中央ステージ
瀬田 2023年4月13日(木)13:00~ in瀬田野球場(青志館と青雲館の間よりお進みください)

【関連サークルInstagram】
硬式野球部 https://www.instagram.com/ryukoku_bbc/
応援リーダー部 https://www.instagram.com/ryukoku_leader/
バトン・チアSPIRITS https://www.instagram.com/ryukoku_spirits/
吹奏楽部 https://www.instagram.com/ryu_windmusic/



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